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嘉田・滋賀県知事と原発をめぐる主な経緯
安倍原発政策 滋賀知事に聞く
http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/220-019a.html
2013年9月22日 俺的メモあれこれ
関西電力大飯原発(福井県おおい町)が定期検査入りのため稼働を停止し、1年2カ月ぶりに国内の稼働原発がゼロになった。多くの原発が立地する福井県に隣り合う滋賀県知事を務め、昨年の衆院選で脱原発勢力の象徴となった嘉田由紀子氏に、安倍政権の原発政策などを聞いた。(関口克己、上野実輝彦)
──大飯原発は15日に止まったが、それまで稼働していたときの心境は。
「とても不安だった。滋賀には関西1450万人に水を供給する世界最大ともいえる水資源の琵琶湖がある。万が一、事故が起きて放射能汚染されたら、水利用者に説明がつかない危機感があった」
──関電管内だけでなく、原発が動いていない他の電力会社管内も猛暑を乗り切った。原発は不要ではないか。
「それ以上に、福島の人たちの苦しみを知るべきでしょう。東京電力福島第一原発の事故は、突然、人々から古里や家を失わせたという近代日本で最悪の人権破壊だ」
──安倍晋三首相は福島の現状と向き合っていると思うか。
「無視している。首相は『美しい日本』と言うが、原発事故は自然や水、大地、森を破壊した。この重さが見えてない。とても残念だ。電気に代わりはあっても、水や自然に代わりはない」
──昨年、大飯原発を再稼働させたのは野田政権だった。
「それでも民主党は、原発が人々の生活や自然を破壊しかねないことは意識していた。だからこそ、2030年代に原発ゼロという意志表示をした。だが、安倍政権はどんどん再稼働して、海外にも輸出し、金もうけする方向に走っている」
──知事に、その路線はどう映るか。
「倫理的に許されない。原発が(他のエネルギー源よりも)コストが安いとされるからだろうが、事故が大きければ、莫大(ばくだい)な処理費用がかかる。原発から出る放射性廃棄物の処理を次世代にツケ回しすることも、自分たちだけ良ければいいというご都合主義だ」
──日本の原発稼働には、海外も厳しい目を向けている。
「福島の事故の後に脱原発に舵(かじ)を切ったドイツに8月、視察に行くと、多くの人から『なぜ、日本は再稼働しようとするのか』と聞かれた。ドイツやフランスは表向きでは言わないが、日本を信頼していない。日本が再び事故を起こせば、世界から信頼を失う」
──福島第一原発の汚染水問題で、首相は東京五輪招致演説で「状況はコントロールされている」と述べた。
「(3月に使用済み燃料プールの停電事故を起こした)ネズミ1匹管理できないのに、恥ずかしい。日本人の正義感や倫理観はどこに行ったのか」
──首相は、第一原発5、6号機の廃炉を東電に指示した。
「当然だ。人が近づけない原発をどうやって動かせるのか」
──昨年の衆院選直前に、小沢一郎氏(現・生活の党代表)と日本未来の党を結党した。原発を再稼働させず、速やかに他のエネルギーを普及させるとした「卒原発」の主張を掲げ、敗れた。
「突然の結党で準備不足だった。加えて、原発反対の政党や候補者が乱立したまま突っ込んでしまった。ただ、それ以上に、国民が目の前の雇用や経済を重視し、原発は誰かが止めてくれたらいい(と、投票の判断基準にならなかった)」
──再び卒原発を国政選挙で訴える考えはないか。
「考えは今も変わらないが、安倍政権のブレーキ役としては無力だ。(国政選挙は)お金も組織もない私が戦える世界ではない。それでも、衆院選で比例代表340万、選挙区300万票をいただいた。卒原発を訴えることは有権者に対する説明責任であり、今後も粘り強く続けていく」
[かだ・ゆきこ]
埼玉県生まれ。京都大大学院、米ウィスコンシン大大学院修了。農学博士。1981年、滋賀県庁入庁。琵琶湖研究所研究員などを務め、2000年に京都精華大教授。06年に滋賀県知事初当選。現在2期目。12年11月に政党「日本未来の党」をつくり、代表就任。直後の衆院選で大敗し、退任。現在は新しい政治団体「日本未来の党」政策アドバイザー。63歳。
2013年9月22日 東京新聞:核心
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2013092202000118.html
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