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汚染水対策「俺にやらせておけば……」民主党・海江田代表 迫真・当時の事情を聞く インタビュー(1)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1600J_W3A910C1000000/
2013/9/17 3:30 日経新聞
政府は9月、東京電力福島第1原子力発電所の汚染水問題で、原子炉建屋に流れ込む地下水を止めるための「遮水壁」を国の予算で設置すると決めた。さかのぼること2年3カ月、実は民主党政権時代にも遮水壁の設置は実現間近にまで話が進んでいた。経済産業相だった民主党の海江田万里代表(64)に当時の事情と、汚染水問題に対する今後の対応について聞いた。
――2011年3月の原発事故直後、政府は汚染水問題をどう認識していたのですか。
「3月26日に福島第1の放水口から南に300メートル離れた海水から、高濃度の放射性物質が検出された。津波で建屋に流れ込んだ海水や、原子炉を冷やすための水が汚染水となって海に流れ出したら大変だ。最初はそういう危機意識だった」
――建屋に流れ込む地下水への問題意識はどうだったのですか。
「まず汚染水を海に流さないようにするため、別の建屋に移したり、循環型の装置で放射性物質を除去したりするのが最初。次のステップとして地下水を止めるための中長期対策があって、その中で遮水壁が大きな位置を占めていた」
――遮水壁は作ることになったのですか。
「政府と東電の統合本部がつくった11年6月のロードマップでは、3カ月後、遅くとも半年後に遮水壁の構築を始めることになっていた」
――それがなぜできなかったのですか。
「私は作ってもらいたいと思っていた。ただ遮水壁にはお金がかかるのも確か。事故の責任が東電にあるといった場合、たとえば1千億円がかかれば、東電に債務をたてなきゃいけない。そうすると6月の株主総会が乗り切れるのかということになって……」
「東電が債務超過になるということは、あの時点で法的処理をするということ。そうすれば炉の冷却作業ができなくなり、着のみ着のまま避難している原発周辺の住民への損害賠償もできなくなる。東電の破綻はダメだった。僕はその判断は間違っていないと思う」
――国費で遮水壁を設置することは考えなかったのですか。
「検討はした。僕は(遮水壁に必要な)1千億円について、『特別会計から出せないか』と経産省に指示したが、できないと言ってきた。結局、中長期で考えていくということになった」
――東電の株主総会が終わっても遮水壁を作らなかったのはなぜですか。
「私は9月に経産相を退任してからも、遮水壁のことが気になっていた。当然、やっているもんだと思っていた」
――それがやっていませんでした。
「やる気がなかったんじゃないのかな。東電に対して政府もしっかりやらせられなかった」
――遮水壁の設置を後任には引き継がなかったのですか。
「引き継いだけれど、菅さん(直人首相、当時)が原発事故担当の大臣をつくって、それを細野くん(豪志現衆院議員)にやらせた。だけど彼は経産省には口出しできないわけだから、財源の問題に口出しできない……。そういう意味だと、1人に責任持ってやらせておけばよかった。俺にやらせておけばさ……」
――現政権の汚染水問題への姿勢をどう見ますか。
「緊張感がない。汚染水の海への漏れがわかってから、原子力災害対策本部会議を開いたのは1カ月後だった。民主党が(汚染水問題の国会審議に)腰が引けているといわれるが、とんでもない。呼ばれたら出ていって話をするよ。そのときの責任から逃れるものではない」
――汚染水問題も含め、福島第1の廃炉に国はどう関わっていくべきでしょうか。
「僕は国費投入のためのスキームが必要だと思う。一時的な対応で済む問題ではないからね。財源は(経産省の)エネルギー特別会計をもう一度見直すべきだ。あそこにカネがあるのは間違いないわけだから」
「損害賠償のときは交付国債をいったん発行して、(東電や電力会社に)返してもらうスキームだった。廃炉については、東電の株主責任も含めてもう一回議論する必要があると思う」
(聞き手は経済部 高橋元気)
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