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福島第一 外洋近く 溝に汚染水
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013091302000104.html
2013年9月13日 東京新聞 朝刊
東京電力福島第一原発の地上タンクから原子炉を冷やした後の処理水が漏れた問題で、東電は十二日、外洋に近い排水溝で採取した水から、高い濃度の放射性ストロンチウムなどを検出したと発表した。排水溝の先は外洋で、漏れた処理水の一部が再び流れ込んだのは確実とみられる。
安倍晋三首相は国際オリンピック委員会(IOC)総会で「汚染水の影響は、港湾内で完全にブロックされている」と強調。すでに外洋への流出が確実視されていた中、発言は事実でないと批判された。今回の検出で国際社会への信用がさらに揺らぐ可能性がある。
ストロンチウムなどを検出したのは、外洋から約百五十メートルの位置にある排水溝内。その先は急坂で、外洋にまっすぐ延びている。
水漏れ後、この場所では継続的にストロンチウムなどが検出されており、十一日に採取した水は、前日の十倍以上の値に上昇した。タンク内の処理水と特徴が一致している。
排水溝の上流側で除染作業が実施されており、土のうなどの拡散防止策が不十分で、放射性物質が下流へ流れ出た可能性もある。
東電は、出口近くに水の放射能濃度を連続的に検出できる監視用の計測器を設置する計画だが、処理水が溝に流れ込んだ場合、流出そのものを防ぐ対策は打ち出せていない。
地上タンクからの処理水漏れをめぐり東電は八月、外洋につながる同じ排水溝に沿って、高濃度の放射性ストロンチウムなどを含む水が確認されたと発表。この時も外洋への流出が確実視された。
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