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2013/09/11-20:57 時事通信
東京電力福島第1原発の貯蔵タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は11日、漏れたタンクの北側に掘った観測用井戸で10日に採取した水から、放射性物質のトリチウムを1リットル当たり6万4000ベクレル検出したと発表した。8日採取の4200ベクレルの約15倍に急上昇し、法律上海に流せる限度の同6万ベクレルを上回った。
この井戸を掘る際に土を分析したところ、地面の2.5〜4メートル下で、最大で毎時0.09ミリシーベルトの放射線量を検出。東電福島復興本社(福島県楢葉町)で記者会見した相沢善吾副社長は「漏れた汚染水が浸透した可能性はある。地下水の流れを追跡し、必要なら対策を取る」と述べた。
同じ井戸で9日に採取した水からは、トリチウムが同2万9000ベクレル検出された。トリチウム以外のベータ線を出す放射性物質は8日採取分の3200ベクレルから低下し、9日分は1900ベクレル、10日分は2000ベクレルだった。
この井戸は、汚染水が漏れたタンクの北約15メートルにある。第1原発の地下では山側から海側に向かって地下水が流れており、東電はタンクから約100メートル海側に井戸を掘り、地下水が原子炉建屋で汚染される前にくみ上げて海に流し、汚染水を減らす計画を立てている。
相沢副社長は「汚染された地下水がくみ上げ井戸の方に行くことがあれば、遮断などの対策を確実に取りたい」と述べ、地下水放出計画への影響を防ぐ考えを示した。
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