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福島の奇形蝶についてミシェル・フェルネックス
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7311960.html
2013年09月11日10:32 とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
福島の蝶に奇形が確認された事実からどのような結論を引き出すべきか?
(医学名誉教授・放射線被害専門家ミシェル・フェルネックス氏へのインタビュー)
この調査に使用された研究方法と研究の信憑性についてどのように考えられますか?
調査は日本でよく見られるシジミチョウの一種を対象にしたものだが、福島原発事故から放出された放射性物質がこのチョウの遺伝子を変容させていることを示している。七名の大学研究員によってフィールド及び実験室で実施された非常に優秀な研究調査だ。
写真を見ると、原発が爆発した二ヵ月後に早くもメスのチョウに現われた先天性異常が、その後2世代に渡って引き継がれていく課程で増大していく様子がよくわかる。これほど高レベルで迅速な研究を日本の大学研究者達に期待する権利が我々にあったのだ。
それだけに、非常に評価の高い日本の医学部に同様の勇気を持つものがひとつもなかったことを残念に思わざるを得ない。
日本の権威者は、原発事故によって放出された莫大な量の人工放射性物質の拡散による被害を過小評価、または隠蔽しようとしている。日本政府は今もなお医学界に沈黙と無行動を強制しているのだ。
この研究から導き出すべき主な結論はどのようなものですか?
放射線は生物の成長を変容させる放射性の毒性を持つ。これは催奇性(さいきせい=奇形を生じさせる)のものであり、変異原(生物の遺伝情報に変化をひき起こす作用を有する物質)でもある。つまり放射線は遺伝子のDNAを直接変容させ、死に導いたり、遺伝性の異常を引き起こしたりするのだ。
こうした遺伝性の異常はしばしば数世代を経た後に初めて現われる。福島のチョウでは遺伝的損傷が早期に現われただけでなく、世代を交代するごとに顕著になっていく。この現象はおそらく我々が遺伝子周辺(périgénetique)損傷と呼ぶ事象によるものと思われる。
つまり放射線は細胞の核に達しないうちにその主要部分(細胞質や生体膜)を変化させることができるのだ。こうした遺伝子周辺の変容は直接子孫に継承され、新たな現象なのだが、世代が交代するたびに被害が重度になっていく。
今回の研究は今まで特にチェルノブイリで行われてきた生物における放射能の影響に関する研究を裏付けるものですか?
この調査は今まで行われたすべての研究を裏付けるものだ。例えば1986年から1996年の間にベラルーシの研究者がチェルノブイリ周辺地域のハタネズミ22世代に対して行った調査は、遺伝子損傷が世代を交代するごとに重度になっていくことを示していた。
変異を持つハタネズミは、2,546,000ベクレル/m2と言う膨大な放射能汚染をした土地だけでなく、300km離れたミンスク近くの12,000Bq/m2程度の汚染地帯でも発見された。
アンダース・モラーとティモシー・ムソーをはじめ、数多くの研究チームがチェルノブイリ周辺30キロ圏の避難地域で調査を行い、土壌の高濃度放射能汚染は20年経った後にも、鳥類において、繁殖能力の衰退と寿命の短縮を原因に、多様性の後退と種ごとの生息数減少を招くことを示した。
高濃度汚染地域では様々な種類、大型哺乳類や爬虫類、両生類、そしてチョウやバッタ、ハナムグリのような節足動物の生息数が減少した。
同じくモラーとムソーは、2011年に福島でも鳥類とチョウにおける放射線の負の影響を確認している。唯一クモだけは生息数が増加していた。もしかしたら餌となる虫の体力弱化のために巣の効果が上がったせいかもしれない。
彼らの生息数調査は3年間に渡って繰り返し行われるので、2012年度の観測がこの仮説を裏付けるかもしれない。
汚染地帯では自然が復活していると言う説がたいへん普及していますがどのように考えればいいのでしょう?
確かにチェルノブイリの避難強制区域では、動物達は一番の天敵である人間に脅かされることがなくなった。しかし豊かな自然が戻ってきたと表現するのは誤りだ。
ほぼすべての調査された種において、遺伝性疾患と特にセシウム137による汚染食物が原因で、生息数が減少し、死亡率が上昇し、繁殖力が減退していることを生物調査は報告している。
その結果ツバメは絶滅しかけている。チェルノブイリ周辺に「保護された自然」が出来たと言う説は、こうした研究調査を無作法に窮地に追いやるものだ。
一般の人々は、IAEAによる資金提供中止と検閲のせいでほとんどこうした調査結果を知らずにいる。ウクライナはチェルノブイリの避難強制地域をある種の観光のために開放することを望んでいるが、こうした説はそれを合法化するためのステレオタイプなウソなのだ。
そしてまた勿論大規模の原発事故の実際の被害を否定するためのものでもある。
今回の研究調査から人間の健康被害についてはどのような範囲で結論を導くことが出来ますか?
私は研究の最後の一文が気に入らない。この調査結果は人間については適用されないと言うものだ。その他のすべての生物に対するリスクは裏付けているのにも関わらずだ。ところが遺伝と言うものはすべての生物に関係する。
少なくとも同様の遺伝的損傷の深刻化は人間においても監察された事実がある。ユーリー・デュブロヴァ教授がチェルノブイリで被曝した家族においても確認しているのだ。彼はまたロシアによる最後の空爆核実験で被曝したカザフスタン、セメイ市の羊飼い達の間でも再び、同様に遺伝被害が三世代を経るうちに深刻化していくのを認めた。
福島ではチェルノブイリでもそうだったように、行政はすぐに住民を避難させなかった。避難の遅れたたくさんの人々や環境汚染、特に地下水面の汚染を削減させる作業を懸命に行っている作業員達が、彼ら自身よりも重度の遺伝子損傷を受けた子孫を持つことになることを想像しなければならない。
また子供達は、甲状腺疾患の増加を防ぐために安定ヨウ素剤の配布によって守られることがなかった。ポーランドでは1千万人の子供を対象に実施された措置で、特筆するべき副作用も起こらなかった。
さらに福島で深刻なのは家に閉じこもっていた家族が、あまりにも長い間放射能汚染していない食料を配給されずにいたことだ。ヨーロッパ一貧しいベラルーシでさえが、八年間に渡ってこの努力を続けたと言うのに。
それにも関わらずチェルノブイリの汚染地帯では爆発から20年以上経った今も子供達の80%が病んでいる。
このような研究結果を現在の日本の状況で発表するのは難しいでしょうか? またチェルノブイリではどうでしょうか? どのようなメッセージが今日、保健衛生関係の行政機関に送られるべきでしょうか?
日本の責任者達はシジミチョウが病気に掛かろうが掛かるまいが国民の関心ごとではないと思っているのかもしれない…。チェルノブイリは異なる三国からなる。ある程度においてウクライナは情報を開示しており、その他の二国(ロシアとベラルーシ)はほとんどの場合口を閉ざしている。
いずれにしてももうウソをやめる潮時だ。世代交代のなかで増幅していく遺伝問題が表す危険を認めなければならない。常に有害であるこうした変異の予防を実現させるために、変異を防止する処方を発見、開発するための研究計画を立てる必要がある。
最後に一言。我々の子供や孫の未来を深刻に害する産業からつくられるエネルギーをプロモートする権利を持つ人間などいるだろうか? 専門家達は新たな原子力惨事が回避不能だと言うことで一致しているし、欧州原子核研究機構の原子物理学研究者が言うように第六世代の原子炉でさえもが安全ではないのだ。
ワシリー・ネストレンコ教授が、人間と言うものが間違いを犯すものである以上原子力機械の安全を改良することは幻想に過ぎないと既に言っている。
原子力が正確に機能するためには、絶対に間違いを犯さない人間と..... このテクノロジーの不吉な影響を無視しながら生きることを受け入れる人間とが必要なのだ。(インタビュアー:シャルロット・ミジョン)
http://vogelgarten.blogspot.de/2012/08/sortir-du-nucleaire-whodnaperigenetique.html?m=1
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