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2013-09-08(08:12) みんな楽しくHappy♡がいい♪
ラジオフォーラム
小出裕章ジャーナル 2013年9月7日
20130907 R/F #035「小出裕章ジャーナル」
湯浅:
今日はですね、「母乳と放射性物質について」というテーマでお伺いしたいんですけれども、
チェルノブイリの後に、乳児を育てているお母さんたちの母乳を
「1リットル調べてほしい」というふうに頼まれた。
小出:
そうです。
チェルノブイリから放射性物質が飛んできまして、
日本で採れているものも、様々なものが汚れたのです。
その中で、日本にお住まいの母親の「母乳を調べてくれ」という依頼が届きまして、
それをやった事があります。
湯浅:なるほど。その結果はいかがだったんですか?
小出:
1リットルの母乳を私はいただきまして、その母乳を測定したところ、
ヨウ素131という放射性物質が、1ベクレルを超えて含まれていました。
本来はゼロのはずなんですけれども、1ベクレルを超えて含まれていて、
「あー、こんなところにまで来るんだな、そして母乳にまで出てしまうんだな」と思った記憶があります。
湯浅:
んー・・・、そうすると、まァ当然ですが、
今回も、相当その、母乳に放射性物質が含まれる可能性が高いということになりますね?
小出:
もちろん日本で、
福島の事故の後日本の母親の母乳の中にはヨウ素があったはずです。
ちょっと今数字を正確に覚えていませんが、
1リッター当たり1ベクレル、あるいは0.何ベクレルというようなものが、あちこちであったと思います。
湯浅:
んー、なにかこの、防衛する手段というか、あるんですかね?
小出:
要するに母親という生き物も含めて、この環境の中で生きているのですね。
環境が放射能で汚れてしまえば、そこで生きている生き物の身体が汚れるという事は、
基本的にはもう「避けることはできない」と思っていただくしかありません。
ただし、ま、程度の問題で少しでも下げたいと、もちろん皆さん思うでしょうし、
そのためにはもちろんやることは沢山あります。
たとえば母乳が汚れるという事は、母親の身体が汚れている訳ですけれども、
呼吸で吸い込む放射性物質を減らす。
食べ物で取り込むものを減らす。
あるいは水道水の中の汚れを減らすというようなことは何がしかはできるわけですから、
やるべきだろうと思いました。
湯浅:
ん。母乳に放射性物質が混じってしまっているからと言って、
ま、粉ミルクにすればという話でもない?
小出:
もちろんですね。
ですから、赤ん坊というのは母乳で生きている訳ですけれども、
ですから、母乳の汚染というのを極力避けるというのはもちろん大切な事ですね。
ただその母乳をやめて粉ミルクにしたとしても、「粉のままなめさせる」のではないのですね。
水道水を沸騰させて、それに粉ミルクを溶かして与える、
冷やして与えるというようなことをやるのだと思いますが、
当時は水道水も汚れていたのです。
日本も福島事故の後で東京の金町浄水場の水が汚れているという話もありましたけれども、
水道水自身が汚れてしまっているわけですから、
粉ミルクを溶かしたとしてもやはりだめなわけです。
湯浅:
ちょっと具体的な手立ての話になっちゃいますけど、
家庭に水道の蛇口に付ける浄水器ってあるじゃないですか。
ああいうので、ま、活性炭とかが入っている奴ですね。
小出:はい
湯浅:ああいうのである程度の除去って出来るもんなんですか?
小出:
その、ある程度は多分出来るんだろうなと、私はチェルノブイリの時も思いましたし、
今でも「ある程度はできるはずだ」と思ってはいます。
ただしチェルノブイリの事故の時に、その母乳の汚染を検出したお宅で、
実はすぐにやったのです。
水道水そのものではなくて、活性炭をつけて、活性炭でヨウ素、
あるいはほかの放射性物質を取り除いて、
ま、母親自身の身体を綺麗にしようと努めた事があったのです。
で、しばらくその活性炭の浄水器を使っていて、
ひと月ぐらいだったと思いますが使った後に活性炭を私は貰ったのです。
それでその活性炭の放射性物質を測定してみたのですが、
残念ながら私が期待したようには活性炭は有効ではありませんでした。
湯浅:
ある意味、家庭で一個人が出来ることとしては、
ちょっと水道の蛇口に浄水器を付けるぐらいしか思いつかないんですけど。
小出:
ま、食べ物そのものを「なるべく汚染の少ない低いものを妊婦の方は食べる」
あるいは、「ちいちゃな赤ん坊を持っている母親は汚染の高い食べ物を避ける」
という事をやるべきだと思います。
今この日本という国では、1kgあたり100ベクレルという基準値を決めて、
それ以下であればもう全部安全だから気にするなという、
そういう作戦に彼らが打って出てきてしまっていて、
一つ一つの食べ物がどこまで汚れているかという事を、
私たちは知る事が出来ないという状況に追いやられているのですね。
ですから「気を付けて下さい」と私はどなたにもお願いをしますけれども、
多分出来ないと思います。
湯浅:
小出さんはあれですよね、以前から商品のタグに、これは96ベクレルだとか、
これは1kgあたり56ベクレルとか、
要するに基準値以下のものも以上のものも表記して消費者が選べるようにという、
そういうふうなことをやるべきだと訴えていらっしゃいましたよね。
小出:
そうです。
それが何よりも大切な事なのであって、
消費者自身がきちっとした情報のもとに、自分で判断できるという事をやるのが、
本当の民主主義だと私は思うのですが、
残念ながら日本というこの国ではそうではなくて、
おかみが決めた方針がすべて正しいという、それで「やれ」と言われているのですね、庶民のほうが。
本当ならば私たち庶民、一人一人の個人というものが、
ちゃんと情報を得て判断できるような形というものをつくらなければいけないわけで、
そのような形が作れるように、それぞれの現場というか、生きている場所で行政に働きかけるなり、
えー、ま、選挙というのはあんまりどこまで有効か、私はますます疑問になってきましたけれども、
選挙の時にきちっとした候補者を選ぶとかですね、
やはり、なかなか有効な手だてがありませんけれども、
でも仕方がないので一つ一つやるしかないと思います。
湯浅:そういう事ですね、はい、今日もありがとうございました。
小出:ありがとうございました。
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