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(1)東京は、放射能まみれだ。
この事実をつくづく感じさせられるのは、「2020年東京オリンピック」の候補会場で測定された放射線量の数値だ。
首都圏にある37候補会場のうち、空間放射線量が上位5ヵ所は次のとおり。
(a)夢の島競技場斜面(東京都江東区)・・・・0.48μSv/時
(b)海の森クロスカントリーコース北西角(東京都臨海部)・・・・0.29μSv/時
(c)東京体育館メインアリーナ(東京都渋谷区)・・・・0.28μSv/時
(d)東京ビッグサイトゆりかもめ車両基地横道路(東京都江東区)・・・・0.20μSv/時
(e)海の森クロスカントリーコース南東角(東京都東京都臨海部)・・・・0.20μSv/時
(2)地上1mの空間線量が最も高かったのは、(1)−(a)だ。馬術競技が予定されるこのコースは現在造成中だが、北西角にある土の斜面で0.29μSv/時を記録した。このほか、次の場所などでも、軒並みに0.15μSv/時を超えた。
・国立代々木競技場(ハンドボール)
・皇居外苑(自転車ロードレース)
・東京国際フォーラム(ウェイトリフティング)
競技場ではないが、東京ビッグサイト近くにある道路上では、0.20μSv/時を計測した。
(3)地上5cmでの空間線量も併せて計測したところ、(1)−(a)で0.48μSv/時となり、ホットスポット化していることが判明した。この場所の土壌を採取して調査したところ、3,042Bq/kgの放射能が検出された。
これは、突出して高い汚染度だ。
ある市民団体が、7月、福島県相馬市の川沿いの土手の土壌を調べたところ、1,000〜10,000Bq/kgだった。
つまり、福島に匹敵する土壌汚染が、東京の候補会場内にあるわけだ。
(4)環境省では、1mSv/年以下の被曝に抑えるため、そこから割り出した0.23μSv/時相当の地域を除染実施区域に指定している。
局所的とはいえ、候補会場の中には、除染が必要なほどに放射能汚染されている場所があることが証明された。
海外から訪れる人たちが内部被曝する可能性を否定できない。
猪瀬直樹・東京都知事は、「東京の現在の放射線量は、ロンドン、パリ、ニューヨークとまったく変わりがない」と放言しているが、事実に反する無責任な発言だ。
(5)以上の調査は、「オリンピック候補会場の放射線を測る会」(コーディネーター:筑紫建彦)が実施し、8月28日、東京・文京区民センターで発表された。
結果は、ジャック・ロゲ・国際オリンピック委員会(IOC)会長ほか、200ヵ所超の各国国内オリンピック委員会(NOC)に、日本語・英語・フランス語で送った。
詳しい測定結果は、同会のホームページで確認できる【注】。
【注】「オリンピック候補会場の放射線を測る会」
□桐島瞬(ジャーナリスト)「東京オリンピックの候補会場で測定 放射線量の高い競技場が複数」(「週刊金曜日」2013年9月6日号)】
【原発】東京放射能汚染地帯〜オリンピック候補会場〜(語られる言葉の河へ)より
http://blog.goo.ne.jp/humon007/e/8c3a3c17d965c1d5fbe4a3beac442151
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