22. 2013年9月07日 12:24:58
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福島汚染水、韓国の秋夕ギフトにも影響…ロッテ、水産物セット割引販売 2013年09月07日12時07分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]日本福島原発の放射能汚染水漏出に対する懸念が秋夕(チュソク、中秋)のギフトにまで影響を与えている。 ロッテ百貨店は6日、「18日まで水産物の秋夕ギフトセットを10−15%割引販売する」と明らかにした。秋夕前にギフトセットの価格を割り引くのは初めて。消費者が放射能汚染を心配し、水産物ギフトセットの購買を避けているため、苦肉の策として割引販売を始めた。 ロッテ百貨店が今月2−4日の秋夕ギフト販売実績を分析した結果、タイ・アワビなどの鮮魚の場合、昨年に比べて販売が10%減少した。果物セットが昨年の2倍以上、精肉セットも85%増えたのとは対照的だ。 ロッテ百貨店の商品企画担当者は「韓国沿岸の魚類は汚染水による被害と直接関係がないが、水産物消費心理が冷え込んでいる」とし「漁民が秋夕の機会を逃さないよう助けるために割引行事を企画した」と述べた。割引販売の対象はイシモチセット(15%割引)、タイ・タチウオセット(15%割引)、アワビセット(10%割引)。 ロッテ百貨店側は「鮮魚の場合、専門機関に依頼し、周期的に放射線量測定をしている。イシモチは先月から本社責任者が産地を訪問して原産地を点検し、冷凍施設を調べているので安全」と強調した。 一方、最長9日間の長い秋夕連休を控え、ギフト配送が本格的に始まっている。受け取ったギフトセットが気に入らない場合は、1週間以内に該当デパート・マートなどに行けば交換・返済が可能だ。ただ、精肉・果物・水産物など新鮮食品は商品価値が落ちるなどの問題で交換・返済ができない。 http://japanese.joins.com/article/895/175895.html?servcode=300§code=300&cloc=jp|main|breakingnews 福島原発:8県産の水産物、輸入全面禁止 汚染水問題で 韓国政府は日本の福島をはじめ東日本8県産の全ての水産物について、9日から輸入を全面禁止すると発表した。これまで韓国政府は、福島など8県産の水産物計50種類の輸入を禁止してきたが、今回の措置で対象地域の水産物は放射能汚染と関係なく、韓国国内での流通がストップする。その影響で、これまで輸入が可能だった千葉産サバ、宮城産スケトウダラ、青森産ホタテガイ、茨城産サンマなど33品目(22種)の輸入もできなくなる。昨年は8県から水産物が5000トン輸入されていた。 韓国政府はまた、8県以外の地域の日本産水産物について、ヨウ素やセシウムといった放射性物質が微量でも検出された場合、その他の放射性物質(ストロンチウム、プルトニウム)に関する検査証明書の提出を追加要求することを決めた。ストロンチウム、プルトニウムの検査には数週間かかるため、流通期間が短い水産物の特性上、わずかでも放射性物質に汚染された水産物は輸入ができなくなる。
韓国政府は5日、チョン・ホンウォン首相が外交部(省に相当、以下同)、安全行政部、食品医薬品安全処、農林水産食品部、海洋水産部、原子力安全委員会などの関係官庁の閣僚会合を開いたのに続き、6日午前に政府・与党の協議を行い、今回の特別措置を決めた。福島第一原発の事故現場で毎日数百トンの汚染水が海に流入し、国民の懸念が高まっている上、日本政府からこれまでに提出を受けた資料だけでは、今後の事態を正確に予測できないと判断したためだ。
国産食品に対する放射能検査基準も強化される。現在は日本産の輸入食品に限り、セシウムの許容基準を1キログラム当たり100ベクレル以下とし、それ以外の食品には同370ベクレルという基準を適用している。今後は全ての食品について、セシウムの許容基準を同100ベクレル以下とする。日本産水産物が韓国産と偽装されて流通するのを防ぐのが狙いだ。
□輸入済みの日本産水産物は安全か
食品医薬品安全処は、これまでに輸入された日本産水産物の安全性には問題がないとの見解を示した。同処のイ・スドゥ検査実査課長は「日本産水産物は通関のたびに全量検査を実施しており、これまで基準値を超えた品目はなかった。日本の原発事故処理をめぐり、国民の不安が高まっていることに先手を打って、特別な措置を取ったものだ」と説明した。
韓国政府の措置について、日本の菅義偉官房長官は6日の記者会見で「日本は水産物を含む食品について厳格な安全管理を行っている。韓国政府には科学的根拠に基づいて対応してほしいと求めていく」と述べた。菅官房長官はまた「放射性物質の検査結果が基準値を上回った場合は出荷制限しており、市場に流通することはない。福島第一原発の港湾内であっても、基準値を大幅に下回っている。(食品の安全に)全く影響はない」と主張した。
□諸外国の対応
食品医薬品安全処によると、福島原発事故直後から中国は福島周辺の10県、台湾は5県からの全ての食品の輸入を禁止している。ロシアも8県にある242カ所の水産物加工業者からの輸入を禁止したままだ。米国も一部の食品に対する輸入禁止措置を取っている。水産物では福島県8種、岩手県3種、宮城県7種、茨城県7種、群馬県2種が対象だ。
シンガポールは福島産の水産物輸入を禁止する一方、栃木、茨城、群馬、神奈川、千葉、埼玉など周辺各県の水産物については、放射能物質が検出されなかったという日本政府の証明書を求めている。欧州連合(EU)は福島産食品の輸入を全面禁止し、周辺地域については、放射能物質の検査証明書の提出を求めている。
李智恵(イ・ジヘ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700737.html http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700737_2.html 福島原発:放射能恐怖症、韓国産の魚まで売れず http://www.chosunonline.com/svc/view.html?catid=21&contid=2013090700727 http://www.chosunonline.com/svc/view.html?contid=2013090700727&no=1 「そのタチウオを返せ。こんな値段では売れない。売らない方がましだ」(漁民) 「そんな値段で買い取って、ソウルに送っても誰も買わない。そのまま腐らせるつもりか」(水協職員)
5日午前、済州道南部の西帰浦水協(漁協)では、競りが終わるや否や、漁民10人余りが販売本部に押し掛けた。漁民はタチウオの落札価格が暴落したことに興奮していた。ある漁民は「これでは漁船の燃料代も出ない。タチウオを抱えて死んだ方がましだ」と泣き叫んだ。
前日まで1箱(10キロ入り)が平均26万ウォン(約2万3600円)だった落札価格は38%も暴落し、平均16万ウォン(約1万4500円)で競り落とされた。14万ウォン(約1万2700円)でようやく買い手が付いたケースもあった。日本の福島第一原発で汚染水流出が明らかになり、水産物の消費が急激に減少したためだ。
同日午後、水産物センターで知られる済州市二徒洞の東門市場にも客の姿はほとんどなかった。たまに訪れる客も野菜や果物を買っただけで帰っていった。市場の至る所に「水産物の原産地を絶対に偽装しません」「日本産水産物は絶対に売りません」と書かれた横断幕が掲げられていたが、客は水産物に目もくれなかった。市場関係者は「高くても常に売れた済州島のタチウオがこれだけ値下がりしても売れないのは初めてだ」と話した。
□韓国水産業界にも影響拡大
韓国の水産業界は、福島第一原発の放射能汚染水問題による直撃を受けている。水産物の消費が減り、落札価格が急落している。西帰浦水協では今が旬のタチウオ、アマダイ、サバなどが前年同期に比べ30%以上安値で取引されている。昨年は入荷が足りずに売りたくても売れなかったが、現在は競りに掛けられた量の70%しか売れない。韓国政府が「韓国の領海、近海には放射能汚染水は流入していない」と説明したにもかかわらず、消費者の不安をぬぐい去るには至っていない。
ほかの地域も状況は似ている。釜山市西区の釜山サバ市場でサバ、アンコウ、カレイなどを取り扱う国民商事のキム・イルウン代表は「日本と関係がない韓国西海岸・黒山島産の魚も売れない。商品ごとに漁獲水域を説明しているが、販売が落ち込んで苦しい」と話した。ソウル市銅雀区にある鷺梁津水産市場の関係者も「たまに客が来ても買うのはワタリガニばかり。ほかの魚を目立つように置いても目をくれない。このままでは商売にならなくなる」と嘆いた。
□「秋夕」控え被害拡大懸念
被害は水産物の需要期に当たる秋、特に流通業界の書き入れ時である秋夕(中秋節、今年は9月19日)を控え、拡大する様相を見せている。大型スーパーマーケットのイーマートによると、放射能汚染水問題が浮上する以前の今年1−7月のタチウオの売上高は前年同期に比べ10.5%増えたが、問題発覚後の8月には3.1%減少した。さらに9月には35.6%も急減した。
秋夕を控え、大型スーパーマーケットで販売される贈答用タチウオセットやイシモチの干物セットの販売量も例年に比べ30%減少した。全羅南道麗水市で貝類の加工業者を営む経営者は「毎年今ごろには秋夕用のセットを準備するのに大忙しだが、今年の注文は昨年の20%にも満たない。今年の秋夕商戦は台無しになった」と語った。
水協中央会の関係者は「7−8月は水産物の非需要期だったので持ちこたえることもできたが、本来水産物が売れる秋にも同様の状況が続けば、被害が拡大しそうだ」と顔を曇らせた。
西帰浦(済州道)= 李恵云(イ・ヘウン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700727.html http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700727_2.html 福島原発:日本製ビールは大丈夫なのか http://www.chosunonline.com/svc/view.html?catid=21&contid=2013090700846 福島県で原発事故が発生する前の2010年、輸入ビールの韓国国内市場シェアは4%だった。12年にはこの数値が5%を突破し、今年1−3月期には5.7%まで上昇した。このような成長基調をリードしたのは、アサヒ、キリン、サントリー、サッポロといった日本のビールメーカーだった。福島県で発生した原発事故の影響で、ほかの日本製品は大きな痛手を負ったものの、少なくともビールだけは例外だった。 最近、福島で汚染水問題が浮上したことで、日本ビールの愛好家たちの間では「気にかかる」との声が聞かれるようになった。放射性物質の影響を受けた地下水で作った製品が輸入されているのではないかという懸念からだ。オンライン上では、放射能汚染が最もひどい福島県、そして隣接する茨城県に工場を置くビールメーカーがインターネットユーザーの書き込みに大きく揺れている。
日本4大ビールの輸入業者は「韓国に輸入される製品の中には福島県や茨城県で生産された製品はない」と説明した。
韓国の輸入ビール市場でシェアトップのアサヒビールを輸入しているロッテ七星の関係者は「アサヒビールは生ビールと缶ビールのどちらも済州島から近い福岡県でほぼ100%生産している」という。また「ビールの需要が急増する夏には、品不足になるとほかの地域で生産された製品を持ち込むことはあるが、それでもやはり福島県から遠く離れた愛知県や大阪府の工場だ」と説明する。ハイト真露が輸入しているキリンビールも、全て福岡県の工場で生産された製品だという。
OBが輸入販売しているサントリーは京都府と熊本県から、毎日乳業が輸入しているサッポロは九州・大分工場からそれぞれ輸入している。ある輸入業者の関係者は「韓国向けの製品が増えたことで、主な日本のビールメーカーは物流コストを減らすため、生産拠点を福岡県に移した。これは福島県で事故が発生する前の話」と話した。
4大ブランドの説明は、食品医薬品安全処(食薬処)が集計した日本製ビールの原産地分布とほぼ一致する。食薬処の資料によると、今年7−8月に日本から輸入されたビールは計6560トンで産地は7カ所だった。このうち約67%が福岡県で生産された製品。4大ビールメーカーが産地とする福岡県、京都府、大分県、熊本県、愛知県、大阪府の6カ所のシェアは実に99.8%に上った。ホップや麦芽などの原料も4大ブランド全てが欧州産、北米産、オーストラリア産を使用しているという。
ネットユーザーたちが放射能汚染されている可能性が高いとしている茨城県で生産された製品は、全輸入量の0.2%にすぎなかった。小規模ブランドのビールと思われるが、これらの製品も食薬処の検査なしには輸入できないことになっている。
李吉星(イ・ギルソン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700846.html 今も輸入され続ける「福島」の加工食品 「今も福島の食材を輸入している所があるなんて」 日本のあめを輸入販売しているS社の関係者は8月28日、「それは本当か」と驚きの眼差しで聞いてきた。同関係者は「われわれも以前は福島産の食材を使用したあめの輸入はしていたが、放射能漏れが発覚した後は福島の物は持ち込んでいない」と話す。また「福島で発生した原子力発電所の事故以来、日本の食品については製造地まで確認する消費者が増えた。こうした雰囲気の中、誰が福島の物を買うというのか」と語気を強めた。
2011年3月に福島で原子力発電所が事故を起こして以来、日本の食材に対する恐怖が韓国産水産物の消費にまで影響を与えている。しかし恐怖の震源地である福島で生産された食品が、現在も輸入され続けている。輸入リストに上っている代表的な食品の一つがあめだ。
食品医薬品安全処(食薬処)が発表したところによると、福島で生産されたあめは原子力発電所の事故以来、今年8月までに10トン以上輸入された。1パッケージを100グラムとした場合、およそ10万パッケージに相当する。S社の関係者は「通常コンテナ一つが15トンだが、当社だけでも年に300トンのあめを輸入している。市場全体からすれば極わずか」と話した。しかし、「量が多いか少ないかは元より、いまだに福島で生産された食品を輸入している所があるということ自体が意外」と驚きの表情を見せた。
「日本の放射能についてのうわさ」が物語っているように、日本の食品に対する韓国人消費者の視線は厳しい。それが福島で生産された食品ならば言うまでもない。にもかかわらず、そこで製造された食品が今も輸入され続けているとすれば、一体誰が買うというのだろうか。福島で生産された食品は、どんな物がどれくらい輸入されているのだろうか。
□おつまみ類、日本酒、あめなどは今も輸入 福島で発生した原子力発電所の事故以来、日本産の農・水産物や加工食品を輸入する際、、二つの段階を経なければならないことになっている。まずは、日本政府による放射能検査を受けなければならず、次いで韓国の食薬処の全輸入品の検査をパスしなければならない。ここでいう全輸入品の検査というのは、同じ製品でも毎回輸入されるたびにサンプルを抽出して検査するという意味合いのもので、すべての輸入品を検査するというわけではない。 福島県とその近隣の13県で生産される農・水産物は、今では輸入禁止となっている。農産物は福島産のコメ、キノコ、カブなど16品目、水産物は福島産の明太、タラなど49品目だ。これらの品目は、日本政府が直々に出荷禁止対象としたものだ。従って福島の食品は、今では加工食品だけが輸入可能となっている。
食薬処は2011年3月から毎日、あるいは毎週、日本の輸入食品に対する放射能検査結果をホームページで公開している。品目や重量、放射性ヨードとセシウムの検出結果、当該食品が生産された時期と県単位の生産地までが一目で確認できる。弊誌の取材チームがデータを分析した結果、今年8月まで30カ月間にわたって計15品目、188トンの加工食品が福島から韓国に輸入されていた。
最も多く輸入された福島の食品は水産物加工品で、これまでに93トン以上が輸入されている。水産物加工品とは、水産物に調味料などを加味して加工したもので、主にタコワサビ(わさびで味付けしたタコ)のような酒のつまみ類が代表的、というのが食薬処の説明だ。次に味と香を出す食品添加物が46トン輸入されており、食品添加物は今年に入って輸入が激減した。
コメと地下水が原料となる日本酒も、毎年輸入されてきた。これまで輸入された福島の日本酒は約23トン。福島の日本酒は、特に秋夕(チュソク/旧盆)とソルラル(旧正月)を前に輸入が激増した。
ソースやドレッシング類が7トン近く輸入され、トンカツなどに使用されるパン粉のような穀類加工品が2.3トン、おつまみやおやつとして親しまれる調味乾魚脯(味付けされた魚の日干し)が2.2トン、味付け塩辛が2トン前後、輸入された。このほかに、うどんのスープ類を含む複合調味食品、スナック菓子、ラーメン、インスタント食品、キャラメルなども少量ではあるが輸入されていた。
□大型マートには見られず…飲食店などで消費される 厳しい検査をパスしたとしても、消費者たちが福島で生産された食品を選択するわけがない。これについて、中央大学のハ・サンド教授(食品工学)は「食品に関する問題は科学では解明できない、信頼と情緒に関する問題であり、特に食薬処の検査はサンプル検査という限界があるため」と説明する。 福島で生産された食品が敬遠されるのは日本も同じだ。東京都心に位置した「カタログ・ハウス」は、福島の原発事故以来、「福島の農民を助けよう」とのスローガンの下、福島産の農産物をいち早く販売した所として有名だ。ここで販売される農産物は、出荷前に放射能検査をすべて終えている。
しかしこの店には、消費者たちが自ら放射性物質を検査できるように検出機が置かれている。政府の基準値よりも厳格な数値を定め、放射能の数値がそれ以下のものだけを取り扱っている。この店の従業員は「従業員の中には自分の家で育てた野菜を食べる人が多いが、時々店の検出機を持って行って検査することもある」と話す。
福島の食品はいまだに輸入されているものの、多くの消費者が訪れる大型マートや量販店などでは一切見られない。たとえば日本人の顧客が占める割合が比較的に高いロッテマート・ソウル駅店の場合、日本酒は青森県、あめと菓子は大阪府、干魚は愛媛県など、すべて福島県から遠く離れた地域で生産されたものばかりだ。こうした状況は、他の大型流通業者も変わらない。流通業者は「消費者の反感を考慮し、福島の食品は原発事故直後に売り場から外した」と話す。
それでは、販路が絶たれた福島の食品を輸入する業者は、なぜいまだに持ち込もうとするのか。日本酒を輸入してきたある貿易業者の代表は「福島で作られたからといって日本のその他の地域に比べて値段的にメリットがあるわけではない」という。また、同代表は「長期にわたって取引してきた現地の業者との取引を突然解除するというのは容易でないといった側面がある。検査の結果、一切異常がないとすれば、無情にも輸入を中断するというのははばかれる」と説明した。菓子類を輸入する業者の代表は「放射性物質が検出された場合、それによる損害は現地の輸出業者が負担するように契約されているため、輸入する韓国企業としては輸入の際のコスト面でもそれほどの負担はない」と話した。
大韓貿易投資振興公社(KOTRA)の日本地域本部の関係者は「一般の消費者が福島のものかどうかを区分しにくいといった点に期待しているのではないか」と説明する。実際、輸入食品については単に「日本製」と表示すれば問題がないため、県単位の原産地表示は義務付けられてない。また「原発事故以降、福島産の農・水産物の値段が10−20%ほど下落し、これを原料として使用する食品の値段が下がった点も、輸入決定に大きな影響を及ぼしている」と指摘する。
福島で生産された食品を見ると、そのほとんどが食材として使われる加工製品だ。ハ・サンド教授は「輸入されているものの、一般の消費者たちの目に留まっていないとすれば、飲食店や遊興業者、食品加工業者などで食材や原料として消費されていると考えた方が合理的」と話した。また「消費者の立場からすれば、自分の意思とは関係なく福島で生産された食品を食べているということ」とし、「貿易摩擦などを考慮せず、国民の安全を最優先に考えるなら、福島の食品などは輸入を禁止するのが望ましいと思う」と話した。
□福島産でも別途の検査は行われず
原発事故が発生した福島産の食品だとしたところで、特別な検査が行われるわけではない。検査対象は、放射性ヨードとセシウムで、他の日本製の食品と同じだ。福島の原発からは、ヨードやセシウム以外にも核兵器の成分となるプルトニウム、骨髄がんを誘発するストロンチウムなど致命的な放射性物質が放出されたため、大気や海水に入り混じっている。にもかかわらず、ヨードとセシウムだけを検査するのは、二つの物質が最も有害な放射線を放出する指標となる物質で、他の核物質よりも相対的に検出が容易なためだ。 ソウル大学原子核工学科のソ・ギュンニョル教授は「二つの物質のうち一つでも検出されれば、プルトニウムやストロンチウムのような他の核物質も存在する確率が高まるという意味」と説明した。ソ教授は「プルトニウムは国内に検出機がなく、ストロンチウムは検出に1カ月以上もかかるため、輸入食品を一つ一つ検査するのは現実的に不可能だ」と話した。
現在の許容基準値は放射性ヨードが食品1キロ当たり300ベクレル(放射能単位で1個の放射性核種が1秒間に1回崩壊して放射線を放出すると1ベクレル)、セシウムが1キロ当たり100ベクレルだ。米国やヨーロッパに比べて基準は厳格で、日本とはほぼ同じ水準だ。食薬処は「セシウムの許容基準値程度に汚染された食べ物を1日3食、1年間にわたって食べ続けても、これによって人体が受ける放射線量はコンピューター断層撮影(CT)の1回分よりも少ない」と説明した。
しかし、日本の食品の輸入基準は事実上「ゼロ・ベクレル」と同じ、というのが輸入業界の説明だ。何か少しでも検出されれば輸入できないとの意味だ。ある日本産食品の輸入業者は「食薬処の検査でたとえ基準値以下だったとしても、ひとまず放射性ヨードやセシウムが検出されれば、プルトニウムやストロンチウムのような他の放射性物質も基準値以下ということを立証する『非汚染証明書』を追加で提出しなければならない」と話した。また「プルトニウムなどに対する非汚染検査は米国でしかできないため、コストや時間を考慮すると輸入をあきらめるほかなくなる」という。
日本の食品に対する検査が始まって以降、微量でも放射性物質が検出されたケースは計130件だった。食薬処は「2011年に21件、12年に101件、今年は8件で、検出された放射性物質(すべてセシウム)の量は平均的に基準値の20分の1水準と非常に低かった」と明らかにした。検出数値が最も高かった場合でも基準値の4分の1程度にすぎなかった。食薬処の関係者は「福島からの食品が日本のその他の地域で生産された食品に比べて特に高い数値を見せたというわけではなかった」と話した。
李吉星(イ・ギルソン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700851.html http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700851_2.html http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700851_3.html http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/07/2013090700851_4.html |