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ラジオフォーラム 2013年8月31日「小出裕章ジャーナル 原子力ムラはマフィア?
http://blog.livedoor.jp/hanatora53bann-toraganbare5306/archives/31473267.html
2013年09月02日 14:04 晴 天 と ら 日 和
動画時間:10分11秒
■20130831 R/F #034「小出裕章ジャーナル」
原子力ムラはマフィア?
http://www.rafjp.org/koidejournal/no34/
「私は単なる共同体というよりは、犯罪集団だと思うようになりましたので、
原子力マフィアと呼ぶことがいいのではないか、と思うようになりました」
〜第34回小出裕章ジャーナル
今西:
小出さん、暑い中いつもありがとうございます。
小出さん:
本当に暑いですね。
今西:
けど、電気は足りてますね。今年も。
小出さん:
まあ、もちろんです。電気が日本で不足するなんてことは決して起こりません。
今西:
一体、2年前のあの騒動は何だったのか? と思えて何だったのかと思えてならないのですけど・・・
小出さん:
そうですね。
今西:
あの〜今日はですね小出さん、私のところにメールで質問が来まして、いわゆる「原子力ムラ」というのがあるんですけども、まあ、一般的に言いましたら、(原子力ムラとは)原子力発電をしている電力会社、プラントメーカー、そして監督官庁の経済産業省とか、原子力技術に肯定的な大学の先生やマスコミ・業界誌などを含めた総称かと思うんですが、「小出先生は原子力ムラの一員でしょうか? ぜひ聞いてください」という質問が来ているのですけども、小出先生は原子力ムラの一員なのでしょうか?(笑)
小出さん:
私は原子力の場で生きてきた人間ですから、原子力ムラと言われてしまうとそうだろうと思います。ただし、私はずっと原子力ムラという言葉を私自身も使ってきましてけれども、最近はどうもそう呼ぶことが正しくないと思うようになりました。
村というのは、いろいろな人が集まってですね、いわゆる共同体をつくる組織ですけれども、これまで私が原子力ムラと呼んできた組織は、確かにその一面はあるのですけれども、私は単なる共同体というよりは、犯罪集団だと思うようになりましたので、原子力マフィアと呼ぶことがいいのではないか、と思うようになりました。
確かに、私も原子力の場にいる人間として、今回の福島の事故に関しても、責任があります。普通の皆さんに比べれば、はるかに重い責任があると思いますけれども、私自身は犯罪を犯したというつもりはないのです。力が足りずに防ぐことができなかったので、責任は痛感していますけども、犯罪を犯したとは私は思いませんので、原子力マフィアの一員ではないと自分では思います。
今西:
なるほど、で、私ごとで申し訳ないのですが、『原子力ムラの陰謀 機密ファイルが暴く闇』という本を出版させていただきました。小出さんに書いていただいた帯を紹介させていただきますと、「まさかここまで汚なかったとは。原子力ムラの汚さは知っているつもりでした。しかし、本書に書かれた赤裸々な実態を改めて驚き呆れました。」
小出さん:
今西さんが丁寧に読み解いて下さった内容に触れて改めてビックリしました。
今西:
現在の原子力規制委員会の田中俊一さんたちはもともと、原子力ムラにいてたんじゃないかと思うのですがどうでしょうか?
小出さん:
そうです。歴然とそうです。
今西:
田中さんは原研と呼ばれた日本原子力研究所というところにいらっしゃった?
小出さん:
そうです。
今西:
敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」なんかを推進された方ですよね?
小出さん:
そうです。
今西:
そういう方がトップにおられて、周りも原子力ムラが多いということでしっかり規制ができるのか、という質問がきていますが、どうでしょうか?
小出さん:
できる道理がない、と私は思います。
今西:
どうして、こういう方々が規制委に起用されるのでしょうか? 原子力ムラ、改め、原子力マフィアの汚さなのでしょうか?
小出さん:
そうです。その姿が表れているということです。
今西:
私、疑問に思っているのですが、本来、規制と呼ぶべきではなく、安全と呼ぶべきではないかと思うのですが・・・規制と言えば、これだけやっていれば大丈夫ですよ。ということになりますが、安全基準というとこれだけやっていれば、絶対事故にはなりませんという意味合いになるのではと思いますが・・・
小出さん:
私は今西さんと反対に思っているのです。安全基準というのはできない、ということが福島の事故で示されたわけです。どんなに安全といってお墨付きを与えたところで、そんなものをもろともしないで事故は起きるわけです。
ですから、絶対安全なんてということは言えないし、安全基準はもうできないとそれを認めたからこそ、安全基準ではなく、規制基準を作ったのだと私は思います。
規制基準というのは、絶対安全がないのだとすれば、どこまでなら受け入れることができるか、社会的、政治的な合意、それを規制と呼ぶべきであって、その規制基準を彼らが今作ったわけです。
でも、私自身は福島の事故の原因すら分かっていない時に、そんな新しい基準ができるわけがないと思いますし、新しい規制基準というのは正に原子力発電所を再稼働させたい、というために作ったと思っています。
今西:
要するに、原発を再稼働させたいという前提で新しい規制が決まっているということですね?
小出さん:
再稼働のためにひとつの道具なのです。
今西:
そうすると、規制庁も原子力マフィアに使われている道具という見方もできるわけでしょうか?
小出さん:
見方というか、その通りなのです。日本というこの国には、原子力基本法という、原子力の一番の基本を決めている法律がすでにあります。その原子力基本法には、平和目的に限るということは書いてありますが、それ自身が前から嘘だと発言していますし、平和に限ると書いた上で原子力を進めると書いてあるのです。
ですから、この日本では原子力を進めるということが一番の大元になってしまっているわけで、これまでにあった原子力委員会も原子力安全委員会も、今できた原子力規制委員会も、全ては原子力を進めるという大元のもとでの組織なのです。
ですから、原子力を止めさせるとか、絶対安全なものがないからこれは難しいとか、決して言ってはいけないのです。やる、という下でどうやったら進めることができるか、そのことしかないのです。
今西:
逆に原子力をやめる、となるとそこの法律に触れるということになってくるわけですよね?
小出さん:
もともと、原子力委員会という組織のトップは近藤駿介さんという、東大の教授をやっていた人ですけど、彼などは、原子力委員会というのは、原子力基本法の下にある委員会であって、原子力を進めるというのが職務なのだ、と。だから、原子力を反対するようなことをやったら、職務に反するという発言をしたこともあるほどです。
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