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2013年 9月 02日 09:58. 【東京】
福島第1原発での高濃度の放射能汚染水への対応で苦闘している東京電力は先週末、新たな新たに高い放射線量を計測したと明らかにした。
東電によると、新たに確認された高い線量は汚染水が貯蔵されている敷地のこれまでとは別の場所で見つかった。また、これまでは低い線量だった別の場所で放射線量が大きく跳ね上がっていたという。
同社は8月31日と9月1日に、原子炉建屋から毎日400トンの汚染水を貯蔵しているタンク近くの5カ所で高線量を測定した。タンクから新たに漏れているか、別の原因不明な問題が生じている可能性があることが示唆されている。
このうち3カ所はこれまで放射線が測定されていなかった所で、別の2カ所はこれまでも測定されていたが、今回はこれが急上昇していた。
うち1カ所は毎時約1800ミリシーベルトで、もう1カ所は1700ミリシーベルトだった。この線量は2011年3月11日に同原発が津波に襲われた直後からの測定値の中で最も高い部類に入る。東電によると、人間がこの線量を浴びると4時間以内に死亡する。
同社は8月に貯蔵タンクから300トンの放射能汚染水が漏出していることが発見されて以来、巡回と測定を強化している。日本政府は最近、同原発の危機を食い止めるためにこれまでよりも直接的な支援をする方針を示した。
福島原発で引き続き高線量が測定されていることは、東電と政府による原発事故収束がいかに困難であるかを示している。
同社と政府は、過去2年近くにわたり新たなメルトダウンの可能性という最大の危険性を最小限に抑えてきたとしている。しかし、両者は毎日数百トンの地下水が原子炉建屋に入り込むのを阻止できていないうえ、この汚染水を敷地内のタンクにためているだけだ。事故直後に急きょ設けられた貯蔵タンクからは漏れが始まっているが、東電は頑丈なタンクと迅速に交換することができないでいる。
新たな発見を公表しつつも、東電は新たな重大なリスクが発生しているとの認識ではない姿勢を示した。同社の広報担当者、永井義一氏は「弊社としては軽く捉えていない。重要な課題だと認識している」としながらも、「300トン漏れたのが600トン、900トンに増えているという状況ではない」と述べた。
東電によると、汚染が見つかった5カ所の近くのタンクの水位は下がっておらず、多くの汚染水は漏れていないことが示唆されている。永井氏は、タンクにつながっている排水バルブは閉じられており、また、タンクは防水のコンクリート基盤の上に作られていることから、敷地外や海に流れ出た汚染水はほとんどないようだと語った。300トンの漏出について東電は、開いていたバルブから出たのではないかとみている。
東電は1日、前日見つかった高線量の場所に関して、2つの貯蔵タンクをつなぐ配管から90秒間に1滴の割合で漏れている水が原因ではないかとしている。同社によると、ボルトの増し締めを行ったあと、この漏れはなくなったという。
線量が急上昇したことについて同社は、タンク基盤から5センチほどの所で毎時1800ミリシーベルトだったが、基盤から50センチ離れると、それほどには危険でないとされる15ミリシーベルトに急低下したと述べた。同社によれば、特殊な手袋やアルミシートを用いれば、この放射線は遮ることができるという。しかし、100ミリシーベルトで発がんのリスクが高まり、現場の作業員の年間許容被ばく量の倍になることから、これは極めて高い水準だ。
汚染水問題が続いていることから東電と政府は新たな解決策を模索している。政府は、汚染水の拡散を阻止するため、地下に凍土遮水壁を造るという、まだ試したことがないうえに費用のかかる方法を研究している。安倍晋三首相は、原子力規制委員会が汚染水漏出事故の評価を「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げたのを受けて、事故対応を政府が東電に代わって主導すると述べた。
By KANA INAGAKI
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