http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/295.html
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東電汚染水事故の奇妙な説明、その背後にあるのは国際的な意思
汚染水漏れのタンク930基をたった二人で見回っていたから水漏れの発見が遅れたという説明がされている。しかも、全てのタンクを点検するルート設定がされていなかったというのだ。
しかし、こういった説明で300トンもの汚染水漏れが発見できなかったというのはあまりにおかしい。7月には汚染水漏れが始まっていたという説明が昨日されたばかりであり、仮に60日間汚染水漏れが続いていたとして、一日に5トン、つまり5000リットルの漏れがあったということで、これは1時間当たり200リットル以上だ。タンクは直径12mのもので、それなりに底面積は大きい。しかし、一月以上に渡って一日に5トン程度の水漏れがあれば、タンクの接地面のみが水でぬれるだけでなく、周囲に染み出してくるのは当たり前で、これが分からないはずがない。
そして、こういった疑問に対して、見回りをたった二人でやっていたから水たまりが発見できなかったという説明がされた様子だ。しかし、そもそもこの説明自体が情報が不足している。つまり、一日に何回、何を点検対象として見回りをしていたかということだ。こういったことに関しての言及がないこと自体が、この説明の不自然さを表している。
先日の規制庁の立ち入り検査でタンク周辺の放射線量のチェックは少なくとも記録にはとっていなかったということだから、見回りは一日に一度、単に歩き回って放射線量計のアラームが鳴らないかとか、目立った破損などがないかどうかを目視していったということだろう。というか、このくらいは見回りとして行わないと意味がないので、最低ラインがこれだ。
ルートは数日ごとに変えていないとおかしい。だから、数日ですべてのタンクのそばを通過する形になっていたはず。
こういった見回りがされていたとして、一日で5トン、時間当たり200リットルの水漏れが分からないだろうか。タンクはコンクリートで固めた地面の上に設置されている。だから、漏れた汚染水はコンクリートの上に溜まり、基本的に浸み込んでしまうことはない。
タンク底面も面積を6×6×3で大まかに求めると108平方メートルだ。1平方メートルに時間当たり2リットルが漏れてくる計算になる。これはかなり長期にわたって漏れていることを前提にしているので、実際には、もっと多量に漏れていたはずだ。そうであれば、多少離れたところからも、タンクの周囲に水が溜まっていたのが分かるはずだ。
更に疑問点がある。どうして、水漏れに気が付いたのかと言うことだ。
<福島第1原発>毎時100ミリシーベルトの水たまり(毎日新聞):今度は100ミリシーベルトの汚染水
http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/147.html
に引用されている記事によると、8月19日「東電によると、同日午前9時50分ごろ、東電社員が、タンク周辺に設置してあるコンクリート製のせきの排水弁から、水が流れているのを発見。調べたところ、せきの外側に、縦横3メートル、深さ1センチ(90リットル)と、縦50センチ、横6メートル、深さ1センチ(30リットル)の水たまりができていた。放射線量は水たまりの表面から約50センチ上で計測した。せきの内側にも水たまりができており、東電はここにたまっていた水が、排水弁を通じて外へ漏れ出したとみている。」ということだ。
漏れた汚染水は地盤に染み込んだとされているから、この水たまりができていたところはコンクリート舗装のされている部分ではなく、普通の地面の上のはずだ。そこに1cmもの深さの水たまりがあるということは急激に水が漏れたということを意味してはいないだろうか。
更に、上に引用した記事のコメント10に「タンク群は汚染水が漏れた場合に備えて、コンクリート製のせきが周囲に設置されている。汚染水300トンはこのせきの内側にたまっていた。」と言う報道が引用され得いる。これは明確に7月から汚染水漏れが始まっていたという説明とやはり明確に矛盾する。
ここまで説明がおかしいと、今回の汚染水漏れが嘘であったと思いたくなる。実際、この汚染水漏れの第一報があった翌日の8月20日には、福島県内の甲状腺検査などを含めた健康調査結果が発表されているからだ。
「手術を終え、甲状腺がんと確定診断された子どもは18人」で、「県立医大の報告によると、2011年度と12年度の2年間で、甲状腺検査を受診した176,648人のうち、2次検査を受診したのが768人で、そのうち625人の検査が終了している。その625人のうち、穿刺細胞診を実施した子どもは206人で、そのうち約20%にあたる43 人が悪性または悪性疑いと診断された。(甲状腺がん手術を行って、良性結節との診断を受けた1人を除く)」ということだ。
これは本来ならとても深刻な状況だと話題にならないとおかしい。しかし、すっかりこの話題が忘れ去られてしまい、世間の関心は汚染水漏れに集まっている。つまり、汚染水漏れはどうも嘘であり、甲状腺検査結果の深刻さを覆い隠すためにでっち上げられた可能性が高いということだ。ついでに、お手上げ状態を白状して、政府資金を呼び込もうということだったのだろう。
しかし、多分、事態はもっとずっと大掛かりで深刻なものだと思う。なぜなら、いろいろな点で今回の福島第一原発事故は不可思議な点があるからだ。それを以下に箇条書きしてみよう。
1.初期被ばくのひどさが組織的に隠ぺいされている。つまり、福島県下のモニタリングポストにはバックアップ電源が付いていて停電になってもデータは記録蓄積されていたのに、その記録が回収され、検討されたのは1年以上経過してからだ。しかもその結果出てきた値はかなり低いもので、そういった低い値なら事故直後に発表ができていないとおかしい。つまり、どう考えても地震直後に原発が破壊され、放射能漏れがかなりの規模であったのだ。だからこそ、監視カメラ映像は公開されないし、安定ヨウ素剤は配布されず、スピーディのシュミレーション結果は公表されなかったのだ。こういったことをすると、水素爆発での被曝が避けられてしまい、事故直後の被曝が後々明らかになってしまうからだ。
2.やがて確実に出てくるはずの被曝被害がやはり組織的に隠されている。これは福島医大が中心になって、福島県庁が同様に被曝被害は大したことがないと言い募っている。しかし、どう考えても8月20日に明らかになった甲状腺検査結果を見ても既にかなりの影響が出てきていて、チェルノブイリを上回る影響があることは確実のはずだ。
3.瓦礫の広域処理にしても不合理で、日本全国に汚染を広げることを意図していたように見える。
これらの可笑しさは、多分、4、5年のうちに次の手が打たれることを示唆していると思う。つまり、このままでは現状の不合理さが表面化し、破たんしてしまうからだ。
もともと、日本の戦後の工業化は日本全国に原発を造らせて、地震による原発事故を起こさせて国土を汚染させ、世界の核廃棄物処分場にしようという作戦があり、それが1986年のチェルノブイリ原発事故で原発事故の影響の深刻さが多分2000年ぐらいにははっきりし、地震での原発事故では影響が大きすぎて、計画変更を検討しているはずだ。
日本の戦後の奇跡的な回復と経済的な成功は全て日本を工業化させて原発事故で世界中の国々の核廃棄物処分場として使うという計画があり、それがうまく行っていないということは、世界の多くの国々で核廃棄物処分が行き詰っていることと併せて考えるととても深刻な予測を導き出す。
つまり、世界の国々が日本を原発事故以外の方法で核廃棄物処分場にしようと考えているということだ。実際、今回の汚染水漏れをきっかけとして、海水の汚染とかタンクでの汚染水保管の難しさを急に海外メディアが報道し始めた。
今回の汚染水漏れ事件は東電だけが計画したものではなくて、もっと上層部、多分、日本政府よりも上のレベルで考えたことのはずだ。日本社会はこうやって動かされているのだということを自覚して行かないと、現実に、日本はかなり近い将来、現実に世界の核廃棄物処分場にされてしまうと思う。5、6年の内だ。
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