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【福島原発事故の疑問点などについて、意見を述べる藤原節男さん(和歌山県田辺市新屋敷町で)】
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=258216
2013年08月19日
脱原発わかやまは17日、原発について考える講演会を、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館で開いた。みなべ町出身で、元原子力安全基盤機構検査員の藤原節男さん(64)=千葉県=が福島原発事故について「3号機は核爆発だった。事実が隠されている」と述べた。
大阪大学工学部原子力工学科卒業後、原発技術者として従事。北海道電力泊原子力発電所3号機の使用前検査を担当した2009年、組織的なデータ改ざんが行われたことを「公益通報」したことで翌年、同機構を解雇された。12年に電力業界、官僚組織、マスコミらが一体になっている原子力行政の実態を著書「原子力ドンキホーテ」で告発している。
福島原発3号機で発生した爆発は、黒煙が上がったこと、鉄骨があめ細工のように溶け落ちていたことなどから、東電がいう水素爆発ではなく、核爆発であると述べた。東電や政府の発表を疑問視し「3号機の事実をキーワードにしてこそ、課題突破の道が開ける」と強調した。
広島と長崎の原爆投下、ビキニ環礁での水爆実験など、アメリカが制作した記録映画、原子力の平和利用にまつわるドキュメンタリーなど、映像で原発の危険を訴えた。福島原発事故に関連し、マスコミに登場する研究者らの発言の矛盾にも言及した。
原子力技術に長年携わった後、脱原発を訴えている自身の立場について「原子力は人類に役立つと信じ、事故も防ぐことができると思い研究してきた。都合の悪いことを隠す官僚や東電は、何も知らない人たちに悪事を働く構造になっている」と思いを述べた。
脱原発わかやまの冷水喜久夫代表(62)は「地元出身の技術者から真実を伝えてもらう機会を通し、福島原発事故のような事態を二度と起こさないよう、活動に取り組みたい」と話した。
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