http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/808.html
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とてもいい内容でしたので、http://datazoo.jp/tv/NHK%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB/660569
を参考にそれを紹介します。
放射線は人の体を貫通すると、1000分の1ミリにも満たない傷を残し、がんなどの病気を引き起こすおそれがある。放射線を放つ原子爆弾が広島と長崎の上空で炸裂してから68年、そのときについた放射線の傷が原因とみられる骨髄異形成症候群(MDS)が被爆者を襲っている。
被爆者は原爆投下直後の急性障害や、10年後に猛威を振るった白血病など、症状に苦しめられてきた。広島・長崎の医師は研究を続け、放射線が人の体をむしばむメカニズムが明らかになり、異常を蓄積させて突然病気としてMDSが現れたことがわかった。
広島大学病院に、4か月前に白血球の異常が見つかった被爆者の女性が訪れ、骨髄から血液細胞を抜き取っての検査が行われた。すると多くの細胞ががん化していたことがわかり、骨髄異形成症候群(MDS)と診断された。
面談室で女性はMDSについての話を受け、根本的な治療法が無いことなどを聞き、抗がん剤を使って症状の進行を抑えることとなった。ここ数年MDSになる被爆者は増えているという。
猛威をふるい始めたMDS
白血病が収束してから40年後に猛威を振るい始めたMDSだが、長崎でも100人近くが治療を受けている。白血病を見続けてきた日本赤十字社 長崎原爆病院の院長の朝長万左男さんにとっても、MDS患者の増加は意外だったという。
朝長さんがMDSの研究に打ち込むきっかけとなったのが、長年原爆の悲惨さを伝える活動を続け5年前にMDSで亡くなった女性。女性は亡くなる1か月前、活動の中で体の異変について「原子爆弾が私の体の中にいる」と話していた。その言葉が心に突き刺さった朝長さんは、MDS患者のカルテを集め、被爆者の数を調べた。爆心地からの距離を調べた結果、浴びた線量が多いほど発症率が高くなることがわかった。
この日、朝長さんの元を研究のきっかけとなった女性の娘が訪れた。朝長さんは、感覚的に被爆者の女性のあのような言葉が出たのだろうと話した。
朝長さんの研究は、MDSを発症するメカニズムを解明し治療に結びつける段階に入った。これまでの白血病では23種類の染色体のうち2つに決まって異常が見られることが確認されていたが、MDSで亡くなった女性の染色体には、大量に不規則な異常が現れていた。詳しいメカニズムはまだわかっていない。朝長さんは、我々がギブアップして何もしないことはありえなく、医者の仕事としての根本がそこにあると話した。
原子爆弾が投下され、惨禍を生き抜いた被爆者たちを放射線による急性障害が襲った。医師はそれまでの医学の常識では考えられない症状を目の当たりにし、治療もできずその年だけで20万を超す人が亡くなった。しかし当初アメリカはそれらの事実を否定する発表をした。医師の土山秀夫さんは仲間とともに聞き取り調査を行い、亡くなった状況を資料に残した。その後アメリカはABCC(原爆障害調査委員会)を設立、被爆の影響を調べたが、治療は行われなかった。次第に被爆者に白血病が蔓延し始めた。
白血病治療のための本格的な研究
広島大学名誉教授の鎌田七男さんは、当時存在が確認されたばかりの染色体に注目し、白血病の解明に取り組み、白血病の被爆者の染色体に共通した傷があることを発見した。メカニズムの解明によって治療の道が開けた。
鎌田さんは現役を退いた後も昔からの患者のもとを訪れており、密着取材した。医師から骨髄検査の結果、染色体異常だと告げられMDSと診断された。鎌田さんは治療について「1回の時限爆弾であればいいんですけど、2つ目3つ目の時限爆弾がある。それをどう乗り越えていくか。心の不安はしっかり我々が受け止めなければならない。 」
最新技術に世界が注目
広島大学病院に新規の原発建設が進む東アジアの研究者が訪れた。大量の放射線が染色体を激しく傷つけることで起きる急性障害を学ぶのが目的となっている。白血病の研究などで培われた技術が応用されている。タイの研究者は「原子力災害はいつ起こるかわからないので備えが必要。」と話した。
急性障害を染色体分析の最新技術で克服
これまでの医学では発症を抑えられなかった急性障害。染色体分析の先端技術で克服しようという研究が始まっている。長崎大の中島さんはそれに取り組んでいる。人の細胞に放射線を浴びせると細胞死と呼ばれるアポトーシスが発生する。最近の研究でアポトーシスは染色体の傷に原因があると判明している。
現在放射線医学総合研究所ではアポトーシスに関する研究が進んでいる。 大量の穂車線をあてたマウスに 様々な物質を投与し、アポトーシスを抑制する効果があるものを調べている。その結果バナデートが浮上した。中島さんは「将来的に起こってはいけない人体の影響に対して責任を果たすのは科学の責任。」と話した。
広島大学病院が第二の白血病MDSでも最新技術を使った治療を研究しよう取り組んでおり、重度のMDS女性患者を取材した。女性の染色体の半分に異常があるが、はっきりとした傷は見当たらない。原田さんは遺伝子一つ一つを分析した結果、RUNXS1と呼ばれる遺伝子が異常を起こしていることが分かった。
原田さんの仮説ではRUNX1が少しずつ遺伝子を破壊し、60年といいう月日を経て全体に異常を起こすとしている。原田さんは「原爆被爆者の医療に少し貢献できた」と話している。
ノルウェー・オスロでの国際会議
ノルウェーのオスロでは核兵器断絶を求める国が集まる初めての国際会議が開かれ長崎原爆病院の院長が日本を代表して出席した。代表らに被爆者の染色体を見せて「放射線によって傷つけられた遺伝子は一生、白血病やがんで苦しめます。医師で言えば核は最悪の疫病。」と話した。
広島大学名誉教授 鎌田七男さん
広島大学名誉教授鎌田七男さんはこの日横浜の病院を訪ねた。爆心地近く近くで被爆し、様々な病気と戦ってきた女性患者を訪れた。この日は金婚式だった。終わりなき被曝との戦いが続いている。
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福島第一原発事故は広島原爆の何十倍もの放射性物質を日本の国土へ放出しました。その影響は確実に広島原発の数10倍以上でしょう。白血病のピークが10年後。それが30年程度で静まっても50年後にMDS。苦しみは止むことがない。
原発はさっさと廃炉にして、地熱発電に取り組むべき時ではないでしょうか。
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