福島第一原発事故後急速に進む世界の原発廃炉

　2011年の福島第一原発事故後、世界の原発は廃炉がどんどんと進んでいます。

　国際原子力機関のサイトでそれを見ることができます。

　http://www.iaea.org/pris/　で年度を指定すると、Permanent shutdowns「永久に運転停止」という項目が出てきます。

　2011年は世界で１３基が廃炉になっています。内訳は以下の通りです。
Permanent shutdowns
FUKUSHIMA-DAIICHI-1 (439 MW(e), BWR, JAPAN) on 19 May
FUKUSHIMA-DAIICHI-2 (760 MW(e), BWR, JAPAN) on 19 May
FUKUSHIMA-DAIICHI-3 (760 MW(e), BWR, JAPAN) on 19 May
FUKUSHIMA-DAIICHI-4 (760 MW(e), BWR, JAPAN) on 19 May
OLDBURY-A2 (217 MW(e), GCR, UK) on 30 June
BIBLIS-A (KWB A) (1167 MW(e), PWR, GERMANY) on 6 August
BIBLIS-B (KWB B) (1240 MW(e), PWR, GERMANY) on 6 August
BRUNSBUETTEL (KKB) (771 MW(e), BWR, GERMANY) on 6 August
ISAR-1 (KKI 1) (878 MW(e), BWR, GERMANY) on 6 August
KRUEMMEL (KKK) (1346 MW(e), BWR, GERMANY) on 6 August
NECKARWESTHEIM-1 (GKN 1) (785 MW(e), PWR, GERMANY) on 6 August
PHILIPPSBURG-1 (KKP 1) (890 MW(e), BWR, GERMANY) on 6 August
UNTERWESER (KKU) (1345 MW(e), PWR, GERMANY) on 6 August

　福島第一原発の１号炉から４号炉及びイギリスの一基、ドイツの八基が廃炉になっています。

　２０１２年は次の三基が廃炉になっています。
Permanent shutdowns
OLDBURY-A1 (217 MW(e), GCR, UK) on 29 February
WYLFA 2 (490 MW(e), GCR, UK) on 25 April
GENTILLY-2 (635 MW(e), PHWR, CANADA) on 28 December

　どれもイギリスが二基、カナダが一基廃炉になっています。

　２０１３年はこの半年ほどの間に次の４基が廃炉になっています。
Permanent shutdowns
CRYSTAL RIVER-3 (860 MW(e), PWR, USA) on 5 February
KEWAUNEE (566 MW(e), PWR, USA) on 7 May
SAN ONOFRE-2 (1070 MW(e), PWR, USA) on 7 June
SAN ONOFRE-3 (1080 MW(e), PWR, USA) on 7 June

　四基ともアメリカの原子炉です。

　上を見れば明らかなように、日本で廃炉になったのは事故でどうにも使い物にならなくなった原子炉ですが、ドイツ、イギリス、カナダ、アメリカの原子炉はどれも基本的に自主的な判断による廃炉であるということです。世界のマグニチュード６以上の地震の約２割が起こるとされるこの地震大国の日本で自主的な廃炉が全く進まないのはおかしなことではないでしょうか。
　

コメント
01. 2013年7月28日 12:27:45 : ssfcxQtAcA http://akiba1.blogspot.jp/2013/07/blog-post_23.html?m=1 「世界の潮流は原発推進だ。東電福島第一原発事故の不幸があるから全部やめてしまうという議論は、耐え難い苦痛を将来の日本国民に与える」自民党・細田博之幹事長代行（７月２２日、ＢＳフジの番組での発言）
02. 2013年7月28日 12:43:15 : TfWaQJU8qo 日本国を取り巻く様に　造られた原発は　 今後、日本が戦争状態に入り　本土決戦に為った　 時の為に　全て道ずれにする　最終兵器　自爆装置　 なのでは？　 そんな気さえする　自民党細田の発言だ
03. 2013年7月28日 13:53:21 : xT1kQysKFM >>02 希望的観測として、原発を攻撃するという非人道的な作戦は行われないだろうと思う。 しかし、実際にそれは可能な作戦だから、怖い。
04. taked4700 2013年7月28日 14:21:19 : 9XFNe/BiX575U : qEruShrHgw >>02 ＞本土決戦 　ちょっとあげ足取りになってしまって申し訳ありませんが、多分、本土決戦と言うようなものにはなりえず、遠くからミサイルのようなものが飛んできて一巻の終わりです。日本市民は全く知らないまま、放射能漏れが大規模に起きて、急性の被曝影響を受けて死んでいくことになると思います。 　しかも、そういったことが現実にどこかの原発で起こるというよりも、実際の原子炉破壊は起こらずに、ある程度強力な放射能漏れが日本各地で起こり、日本市民がどんどんと急性障害で亡くなっていくが、外国には大して放射能漏れの影響がないというシナリオも可能だと思います。そのぐらいのことが既に日本では起こり得る状態になっていると思います。
05. 2013年7月28日 14:26:58 : 87pKUZlnR2 原発は放射能についての安全が確立されていません、強引に推進してきた結果は福島の災害で明らかです、今も放射能は出続けています、危険な作業に従事する人の犠牲者も増えるばかりです。厳重に警護された建物の中では人権侵害が行われています。こんな危険なものを全国に配置している現状を真剣に考えるべきです。
06. 2013年7月28日 16:00:23 : 7wJCqOq2nZ >>02 先日、私は複数の中国人と話す機会があって、尖閣と沖縄問題に話が及んだ。 彼らは、戦争になれば苦しむのはどちらの国も一般市民だから戦争など反対だと言う考えだった。 話の流れの中で軍事戦術についての話が出たが、彼らは「万が一戦争などになれば中国は中距離弾道弾やクルーズミサイルを大量に持ってるから、兵隊が日本に出かけていくなど時代遅れなことはしませんよ」と笑っていた。 彼ら中国人は、庶民レベルでも初歩的な戦術くらい知っている。
07. 2013年7月29日 00:05:55 : FfzzRIbxkp 原発事故が起きるまで、原発には事故がつきものだと知らずにいました。 海外の原発ではどのくらい放射性物質が漏れて、周辺住民の方々、作業員の方々が被ばくしてきたのでしょうか。 原子力規制庁の職員が話していたように、 フクイチ原発は２０１１年３月に放出した放射性物質の量が膨大であり、そのときに拡散した放射性物質の汚染地図を参考にして被ばくを防いでいくのが妥当であるならば、２０１１・１２年度、福島県内で行われた子どもたちが参加したマラソン大会などいかに大人によって子どもたちが余計な被ばくをさせられたのかがわかります。 子どもたちの放射性物質の感受性は、被ばくをする、しないが前提ではなくて、 大人よりも慎重に被ばく防護をする必要性を示しているのですから、子どもたちを被ばくさせた場合、被ばく防護をしなかった場合の被ばくリスクは算出していないと思います。 そんな調査があってはならないからです。子どもたちを被ばくさせてはならないからです。 事故から２年がすぎ、年１ミリシーベルトを超える地域にお住まいの方々は、何かしらの影響が出てきていると思います。すでに急逝した方もいるでしょう。 痛みに気がつかなくても、不快感、不安感がその始まりかもしれません。 自分の体調の不良や、相手の健康を気遣うことができないのならば、一刻も早く、線量が低い地域に移ってください。 ささいなことでいちいち腹を立てるようならば、被ばくの影響かはわかりませんが、自分をコントロールする能力が落ちています。 被ばくリスクをコントロールする能力が低いのですから周りにも迷惑でしょう。

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