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参院選、“無名の新人”が17万票獲得の理由
http://news.tbs.co.jp/20130725/newseye/tbs_newseye5393030.html
参院選の比例区での当選者を個人名の得票順で並べると、トップは公明党の山本香苗さんで99万票を超えました。そして、比例区の定数である48番目は、公明党の新妻秀規さんでおよそ2万6000票でした。そんな中、政治的には無名の新人ながら、17万票も獲得した候補がいました。
「緑の党」から出馬したミュージシャンの三宅洋平さんです。「緑の党」は政党全体の得票が少なかったため落選となりましたが、若い層を中心に支持を広げた背景には独自の選挙スタイルがありました。
参議院選挙の投票日前日、東京・渋谷駅前は、若者で溢れかえっていました。
「全国比例から立候補、三宅洋平!」(無所属 山本太郎氏)
東京選挙区から無所属で立候補した俳優の山本太郎さんと抱き合ったこの男性・・・
「緑の党推薦候補全国比例区、三宅洋平です!」
「緑の党」から比例区で立候補した、ミュージシャンの三宅洋平さん。
「おかしいと思うことは、腹の底からおかしいって言いたいんだ。政治の力学なんて、俺たちが変えられるんだよ!」(緑の党 三宅洋平氏)
選挙中、最もツイッターのフォロワー数を増やすなど、ネット上で、突如、話題を呼んだ候補者です。
沖縄を拠点に活動してきた三宅さん。選挙戦を通じ、ネット上での「ムーブメント」を引き起こすきっかけとなったのが、独自の選挙スタイルでした。三宅さんが打ち出したのは、音楽の生演奏を通じて自らの政治理念を訴えるという新しいかたちの街頭演説です。
「僕が政治や選挙をダサいと思った要因を抜き去っていきたかった。みかん箱の上で辻立ちは、僕には似合わない。拡声機は俺たちで言う、スピーカーだよね」(緑の党 三宅洋平氏)
「俺たちは、戦争にも原発にも、絶対負けない!」(緑の党 三宅洋平氏)
全国で街頭ライブを行う様子が動画で配信されると、瞬く間にネット上で拡散し若者を中心に支持を集めました。
「大飯原発、再稼働反対!」(緑の党 須黒奈緒共同代表 去年8月)
今回、三宅さんを擁立したのは、「脱原発」や「脱経済至上主義」を掲げる政治団体「緑の党」です。「緑の党」は、環境問題などに取り組む市民運動がきっかけとなり、1970年代にオーストラリアなどで誕生。ドイツでは連邦議会で一定の勢力を持ち、日本でも福島第一原発事故以降高まった「脱原発」の機運を受け、去年7月に結党されました。
「日本はドイツと同様工業国ですし、再生可能エネルギーの促進が本当に良い経済を作るためのチャンスだということを訴えていけばいいのです。それが緑の党の理念ですから」(ドイツ「緑の党」 ベアベル・ヘーン会派副代表)
日本の「緑の党」は、今回初めて参院選に候補者を立て「原発の即時廃止」を最重要課題として訴えました。
「日本の参議院選挙から世界の歴史を変えるんだよ 。戦争経済なんかもう要らないの!」(緑の党 三宅洋平氏)
そして、三宅さんは、17万6970票を獲得。これは、比例区で自民党から当選した有名候補より、多い得票数となりました。しかし、「緑の党」全体の比例区での得票は45万票あまりにとどまって議席獲得には至らず、候補者10人全員が落選しました。結果を受けて三宅さんは、国政進出への思いを新たにしたと言います。
「徴兵だの、戦争だの、稼働し続ける原発だの、子どもたちに残せるわけがないでしょってね」(緑の党 三宅洋平氏)
見据えているのは、次の国政選挙。その時、日本の原発はどうなっているのでしょうか。(25日23:27)
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