http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/569.html
Tweet |
hitsuji44@hitsuji44
お客様のお嫁さん(53歳)が他界され、新聞のお悔やみ欄を覗いてみるも、その年齢の低さに驚かされる。24歳、34歳、37歳、41歳、44歳、46歳、53歳、58歳・・・。心からご冥福をお祈りします。 pic.twitter.com/eRAnIijCvH
福島在住のhitsuji44さんの、現地報告のツイートには、放射性物質の危険を、積極的に知ろうとしている私からみても、驚くようなことがあるが、今回のツイートも特にそうだった。新聞のお悔み欄の年齢という地味で静かな情報から、福島県で起きていることが、すでに、初期の体調不良の増加のフェーズを越えて、その結果が死亡年齢の低下として明らかになっているのだと感じた。添付画像をみると、確かに、20代〜40代の死亡者が軒並みならんでいて、特に、原発避難区域30Km圏に直接隣接しているいわき地区に、若年帯の死亡者が目立っている。
手近にあった本日付の中日新聞の静岡県西部のお悔み欄を確認してみると、その差に愕然とした。この愕然感を、ちょっとした科学的な判断にまで高めるべく、高校数学でやるような統計検定をやってみた。
【元データ】
福島県お悔み欄 年齢分布
若年死 壮年死 老年死
県北 (63 65 67)
郡山(24) (63) (71 83 82 86 90)
会津(46) (65) (84 88 89 99)
いわき(37 41 44 44) (58) (80 93)
静岡県西部お悔み欄 年齢分布
若年死 壮年死 老年死
浜松市 (69) (70 73 78 81 84 86 86 87 91 92)
湖西市 (69)
磐田市、森町 (78 81 82 83)
掛川市 (82)
単に、若年、壮年、老年に分けて並べただけでも、福島において、若年、壮年死が、顕著にめだっていることがわかる。このお悔み欄にのせるかどうかは、葬儀会社が家族に確認をして、家族の希望があった場合に載るらしい。他に、新聞社に連絡すれば、載せてくれるようであるが、静岡西部では、中日新聞と静岡新聞を比較したが、まったく同一だった。また、福島に比べ、静岡西部で、より、このお悔み欄に載せたがらない人が多いということは、同じような大都市部ではない地域柄から、考えにくいのではないかとは思う。
また、人口は、福島県199万に対して、静岡県西部133万で、比較する集団としては、ひどくかけ離れた数字ではない。2013年度の男女平均寿命を平均してみると、福島県82歳、静岡県83歳と、ほぼ同程度である。そこで、このお悔み欄の死亡年齢の統計値を、エクセルを利用して確認してみる。
福島県 標本数 23
平均 67.9
標準偏差 20.8
静岡県西部 標本数 17
平均 80.7
標準偏差 7.1
ここで、明らかに、福島県の方が、平均寿命と比較して、この日の平均死亡年齢が低い(-14歳)ことがわかる。静岡西部は-2歳にとどまっている。さらに簡単な統計分析をすすめると、
分散の差の検定(F検定) 6.7E-5=0.000067 で、両群の分散が異なるといえる
異分散のt検定 t=0.005<<0.01
つまり、この日の福島県と静岡県西部の平均死亡年齢が、同じ日本で特に変わることがないといえる確率は、わずか、0.5%であるということである。200個の中に一つの当たりくじがあり、これを毎回引き当てることのできる者だけが、この平均死亡年齢の分布の差がないと言い切る権利があるが、そういう人はいないから、この差は統計的にかなり有意である。ふつうは、5%を有意水準とするので、それから考えても、かなりの差がある。この日だけ、ここまでの差がたまたまあったのだというのも、かなり無理な説明になるぐらいの差だろう。
そこで、何がこの有意な差をおこしているのかという問いになるが、バンダジェフスキーやヤブロコフの研究を認めるならば、答えは一つで簡単である。チェルノブイリで確認されたのと同じ、セシウム137をはじめとした長寿命放射性物質の拡散である。人種的、環境的な同一性が強い日本において、これだけの集団的な健康への影響を、局地的にもたらす要因を、他に考えられるだろうか。特に、ヤブロコフは、ひたすら公になっている統計数値を利用して、チェルノブイリ原発事故の長期的な出生率低下、死亡率上昇などの有意なトレンドを数々導き出しているが、これと同じことが、当たり前だが、すでに福島でも起こってきているということの証左だと思う。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。