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ドイツの放射性廃棄物 中間貯蔵施設 処分場
3「地下1000m核廃棄物の地獄〜いま我々はその先を見ておかないと、これから大変なことになります」広瀬隆氏7/13ドイツの廃炉事情・ラジオフォーラム(内容書き出し)
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2013-07-17(05:06) みんな楽しくHappy♡がいい♪
ラジオフォーラム
第27回放送
・ラジオ放送日 2013年7月13日(土)〜19日(金)
・ゲスト 広瀬隆さん(作家、反原発活動家)
・パーソナリティ 今西憲之(ジャーナリスト)
・テーマ 脱原発・ドイツの廃炉事情レポート
今西:
広瀬さん、「地中1000mで、核廃棄物の地獄を見てこられた」ということなんですが、
これは何と言う場所でしょうか?
広瀬:
3箇所。
なんと恐ろしい事ですが、ゴアレーベンと、コンラートと、アッセと、この3カ所です。
地底に潜って、SFのような、ま、本当に地獄ですね。
今西:ようするに高レベルの放射性廃棄物を最終処分する場所っていう事ですよね?
広瀬:
いえ、それぞれ性格が違ってまして、
ゴアレーベンは高レベル最終処分場の候補地。
それから同時にそういう高レベルの中間貯蔵施設と位置付けられています。
コンラートは中レベル、低レベルです。
中レベルというのには、原子炉圧力容器のようなさっきの危険物も含まれます。
アッセは、もうすでに中レベル低レベルと投棄してきた、
実際の本当にやってきた処分場なんです。
候補地じゃないんです。
今西:
もうすでに実際行われていると。
もう処分地になってしまったと。
広瀬:そうです。
今西:
それで、ゴアレーベンについてまずお伺いしますと、
SFのような世界だった。
それを地中深くエレベーターで降りるということなんですけれども、
エレベーターでどれくらいかかるんでしょうか?
広瀬:
3分ぐらいですかね。
1000mぐらいバーーッ!と、本当に恐ろしいエレベーターです。
これ、日本だったら「いま地震が来たらどうしよう」と思うような、
ま、ドイツは地震がないんでいいんですけど、
汚い、狭いエレベーターで、
もう我々は本当に死ぬ思いで地下までたどり着きました。
今西:
1000m!信じられない深さなんですけど、
地中というのはどういう構造になっているんでしょうか?
広瀬:
実際、私の感覚では分かりません。
というのは人間ですから、目の前の事しか見えないでしょ?
これは図面で見ないと分からないんだけど、
だけどね、着くと自動車が待っていて、
その自動車がアリの穴のような中をウワーッ!と走るんですよ。
今西:地下1000mのところに道路がつくられて、
広瀬:そうです。
今西:処分場がつくられて、そこを車で移動するんですか。
広瀬:
処分場の候補地ね。
ぐるぐるぐるぐる周っているんで、実際僕らは何処に居るのかが分からなくなるような、
モーレツな訳のわからない世界。
それがもう何kmも続くような道がね、地下1000mにあるっていうのが、
今西さん、想像できないでしょ?
今西:全くできません。
広瀬:誰も出来ないと思います。
今西:
ゴアレーベンという場所ですね。
これはどういうような事情があって、そういう処分地に適しているというふうに判断したんでしょうか?
広瀬:
「適している」という、科学的物理学的な理由は、そこが岩塩層なんです。
日本岩塩層ってほとんどないんですけれど、
今西:分かりやすく言うと硬い塩の土壌というのか・・・、
広瀬:
ただね、なぜ塩の層をドイツ人が選んだか?というと、
実際は政治的なんですが、理屈上は水の中に塩を入れるとどうなりますか?
溶けちゃうでしょ?
今西:溶けます、砂糖と同じで。
広瀬:だから、岩塩層があると言う事は水がそこに来ていない、地下水がそこに来ていない証拠だと。
何故か?って言うと廃棄物っていうのは一番怖いのは水なんですよ。
水が入ってきたら、それが生活用水農業用水に放射性物質を運ぶから。
だから水があるところはダメなんです。
この最終処分の地層は。
という事でドイツ人は岩塩層を選んだわけです。
今西:
ああ、そうなんですか。
それでですね、実際に先ほどアッセという所にも行かれたと言うようなお話を伺いました。
アッセっていうのはもうすでに処分場になっている訳なんですが、
そこはどうなんでしょうか?
広瀬:ドラム缶やなんかをウワーーーっ!と投げ込んで、それでその上に塩をまぶしてね、
今西:
えっ!
広瀬さん、その廃棄物の入ったドラム缶をとっととっとと投げ込むんですか?地下に。
広瀬:そうですよ。
今西:その1000mとかいうところにですね?
広瀬:そうですよ、あのドイツ人がね、やったんですよ。
今西:1個1個クレーンかなんかで吊るして丁寧に降ろしていくんじゃないんですか?
広瀬:
そんなんじゃないんです。
これが理想の国ドイツかと…。唖然としますよ。
今西:はぁ〜…、
広瀬:
そういう事をやってきたんですけど、しかもそこも岩塩層なんです。
岩塩層というのは塩をとってドイツで使ってたわけですよ。
お塩だから。
今西:あー、はいはい。
広瀬:
だからみなさん、ドイツのスーパーに行けばザルツは売ってますよ。
それは、岩塩層から取ってきた。
という事は穴を掘るでしょ?
穴掘ったところに入れた!
今西:
その岩塩のところに穴掘って、
そこへとっととっとと廃棄物をいれたんですね。
広瀬:
廃棄物を、ドラム缶を投げ込んできたわけです。
ところがそれが全部崩れるわけです。
どんどん、どんどん。
穴掘った所が、部屋が。
そこへね、しかも上から、
地上に雨が降るでしょ、そのうちの10%は地下に入ってくるんです。
90%は蒸発するけど。
その地下水がぐーーーっ!と入ってきて、
恐ろしい事に、もうその岩塩層に入り始めているんです。
そこにある貯水槽を見てきたんですけど、
「ふた開けろ」って言って開けさせて、
そうしたら、なんと、どんどん、どんどん…、
どんどん毎日今地下水が入っているんですよ。
これでだから私がその時に思い浮かべたのは、福島第1原発の現場ですよ。
「なんだ、ドイツは同じだ」
ドイツなんて日本のモデルじゃないと思ってね、打ちのめされました。
今西:
モデルだと実は思っていたんだけども、足を見たら実はモデルじゃないと。
ドイツも失敗してるじゃないかと。
広瀬:
もう終わりですよ。
だから結局、人類はそういう方法しか今持っていませんから、
だからさっき言ったようにね、本当に人類は破滅に向かっているんだというのをね、
もう目で見るとね、もう本当に寒気がします。
今西:
広瀬さん、実際ね、ドイツ以外の国もですね、
やはり地中深くに高レベル低レベルの放射性廃棄物を貯蔵しようという計画が進んでいるんですが、
もうそんなことはしたらアカンという事ですか?
広瀬:
「アカンです」
そりゃもう、今西流に言えば「アカンですよ」
だからさっき今西さんがおっしゃったでしょ?
「廃炉を考えると原発はやっちゃいかんと思う」って。
わたしはグライフスバルトを出た時に、瞬間にもう、そう思いましたけれど、
廃炉を見た後ね。
「なんてばかばかしい事だろう」と。
つまり今の電気を使うために、後50年かかるんですよ。
私は生きていませんよ。
いまの原発の作業者の人も生きていないんですよ。
東京電力の幹部も誰も生きていない世界で、
次の我々の孫たちがそれを管理しないといけないんですよ。
「なんというバカげたことをね、やってきたんだろう」と。
そういう事をやっぱり廃炉と高レベル廃棄物の処分を、
こう一連の流れをみてくるとね、
「こういう産業は絶対にあってはいけない」と思う。
確信を持ちました。
今西:
そうですよね、その一瞬・・・は、言い思いが出来るかもしれないけれども、
後々の事を考えると、とんでもないツケが残ってくるという、
広瀬:
とんでもないですよ。
だからこれをね、要するにドイツでこういうことわざがあって、
ドイツの人が我々に言いましたけれど、
今ドイツの原子力産業は「着陸する飛行場がないまま飛び続けている飛行機だ」って。
今西:ああ、なるほど。
広瀬:
日本も同じなんですよ。
ただ、日本とドイツの違いは、ドイツは2022年9年後に原発を止めるという事を決定したと。
という事は、今その地獄をひきつけて見ているわけです。
今西:なるほど。
広瀬:日本人は見ていないんですよ!
今西:そうですね、日本はできるだけ見ないように見ないように…
広瀬:
見ないようにしている。
いま、我々はその先を見ておかないと、大変なことになります、これから。
だからいけないんですよ。
今西:
そうですよね、
けど、やっぱりドイツはその先を見たというのは、覚悟を決めた訳ですよね。
日本も、福島第一原発の事故がありぃですね、
敦賀原発の問題、それから高速増殖炉もんじゅの事なんかも含めると、
本当に今、現実を見なければいけない。
広瀬:そうなんです。
今西:
タイミングがもう、ついに来たと。
広瀬さんなんかは、昔から「早く見ろ」とおっしゃってたんだけど、
ついに今そのタイミングが来てしまったということですね。
広瀬:
だから、今しかないと思います。
この福島の事故をね、2年前に体験して、あの恐怖は国民全員が感じた筈ですから、
少なくてもこの感情がのど元過ぎないうちに、
本当に自分の食卓にその現実をもう一回置き直して見る事です。
もう忘れちゃダメです。
これから必ず来るんですから。
どんな事をしても必ず来るんですからその時は。
今西:
ドイツでもそういう現実に直面されて、
ゴアレーベンなんかではですね、かなり強烈な反対運動が起こっている。
広瀬:
だから今申し上げたように、アッセはもうダメですよね。
もう地獄の状態。
福島と同じ状態で、それでゴアレーベンの岩塩層を最終処分場。
「冗談じゃない」と。
だから国民は猛烈な反対運動をやっていますし、
それで、我々がドイツから帰ってきてすぐ、
4月9日にドイツ政府が遂にゴアレーベンの最終処分を白紙に戻しました。
今西:
なるほど。
という事は、またひとつここで大きな問題が。
「じゃあその廃棄物をですね、どこへ持って行ったらええねん?」と。
広瀬:私に聞かないでください。
今西:ということですよねぇ。
広瀬:
だから国も、今、電力会社も、私たちは「地名を言え」って言っているんです。
どこに持って行くのか?
いや、福島のだけじゃないですよ。
これから50基のほかの原発も全部死の灰を抱えているわけで、
とりあえず青森県六ケ所村にね。
「それを最後にどこに持って行くんですか?」って聞いているんです、我々は。
今西:で、日本はどういう道へ進めばいいんでしょうか?
広瀬:
私が答えなければいけませんか?
答は頭に入っています。
それは本当に生き残ろうと思ったら、高レベル廃棄物は、大都会の真ん中に置くのが一番安全です。
みんな気が付きますよ。
「ひゃぁ〜っ」って言って逃げるでしょ?
今西:はい。
広瀬:
逃げる前にそれを遮蔽しなければいけないでしょ。
これは完全に安全に管理します。
地底に埋めたらしないです、見えない。
今西:見えないですからね。
広瀬:
それが怖いんです。
それで地底から汚染が始まるんです。
だから目の前に。
これは私はジョークで言っているんじゃないんですよ。
生き残ろうと思ったら、一番いいのは国会議事堂に置く。
そうすれば国会議員が気が付きます。
イヤですから。
その時に、「これは処分できない」って彼らが気が付きますよ。
どんなにバカな、今ね、政治家ばっかりでも気が付きます。
そうしないとわかりません。
今西:
そうですね。
まず、国民が本当に直面して、「気をつかせること」というのが大事だということですね。
広瀬:
そう。
それで本当に生き残れなければいけませんから、
だからやっぱり、私は福島や新潟で原発を動かしてつくった電気を東京が使ってきたんだから、
やはり東京の真ん中に置くべきだし、
若狭の電気はほとんど大阪で使ってきたんだから、
これは今西さんの地元へ持ってきて下さい。
今西:地元ですね、はい
広瀬:
大阪で管理する。
関電の本店でもいいです。
私はそう思います。それ以外にないと思いますね。
おそらく生き残る術は。
今西:
と書くですね、やはり、私今広瀬さんのお話で感じる所。
原子力ムラというのは、極力都合の悪いことは隠そうとしてきた。
それをきちんと情報公開してオープンにする。
という事が一番大事なのかなと思いました。
ーーおわりーー
<参考>
http://midorinotable.sakura.ne.jp/pdf/d_hokoku.pdf
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