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1「ドイツの電力会社が東京電力に『我々は協力します』って言ったのに東電が断ったんです」広瀬隆氏7/13ドイツの廃炉事情・ラジオフォーラム(内容書き出し)
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2013-07-15(16:12) みんな楽しくHappy♡がいい♪
ラジオフォーラム
第27回放送
・ラジオ放送日 2013年7月13日(土)〜19日(金)
・ゲスト 広瀬隆さん(作家、反原発活動家)
・パーソナリティ 今西憲之(ジャーナリスト)
・テーマ 脱原発・ドイツの廃炉事情レポート
今西:
今年の3月作家の広瀬隆さんがドイツへ行かれました。
ドイツの原発事情を取材されるためです。
取材に行かれて、その移動距離は3100kmとお伺いしましたが、
広瀬:多分もっと長いと思いますが、我々の乗った車のメーターはそれを記録していました。
今西:広瀬さんは我々の大先輩なんですけれども、今年でおいくつなんでしょうか?
広瀬:ジャスト70です。古希です。
今西:本当にパワフルな取材活動には頭が下がる思いです。
ーーーー
今西:
今回取材で行かれたドイツでは「2022年に原発をゼロにする閉鎖する」とメルケル政権が決断しました。
そない言うたら日本もですね、「2030年代に原発なくしまっせ」と一度はアナウンスがあったんですが、
最近あんまり聞かんようになったと思うんですが、
まず、原発の現状というのを広瀬さんにお伺いしたいんですが、
ドイツ全体で原発というのはどれ位の数あるんでしょうか?
広瀬:
福島の事故が起こった時点で17基ありました。
それを福島の次事故が起こって、今メルケルは彼女自身物理学者でもあって、
それと国民が大変な「反原発運動」が盛り上がりましたので、
政権を維持するために一挙に8基を廃炉にしました。
止めたんではなくて廃炉です。
今西:2011年ですか、福島原発の事故があった年に、8基を一気に廃炉。
広瀬:廃炉です、はい。
今西:
なるほど。
それから段階的に原発を減らしていくという、スケジュールもきちんと決めているんですよね。
そのあたりもちょっとお伺いします。
どのようなスケジュールでしょうか?
広瀬:
2015,2017、2019と、1基ずつ止めて、
最後は2021年に3基、22年に3基廃炉。
つまり、9年後です。
9年後にドイツは原発ゼロになるんです。
それは国策ですから、しかも決定ですから、これはいまのところ揺るがないと思います。
それで、我々スタッフ全部含めて8人でドイツを全部周ったんですけど、
結局目的は、要するい日本がぐずぐずぐずぐずしているわけですよね。
で、国民がいら立っている。
そういう中で、要するにドイツはもう国策で決めた訳ですから、
もう、原子力推進勢力っていうのはないわけでしょ?
今西:はい、なるほど。
広瀬:
ないわけですよ、理論的に。
という事は要するに国を挙げて、原発がある立地自治体も含めて、
原発ゼロに向かって自分たちは生活をして、経済をそのように運営しているはずなんです。
今西:はい。
広瀬:
そうでしょ?
だからそれを見てきて日本人に伝えて「早くやめましょ」と、いう事で出かけたんです。
今西:
なるほど。
ま、福島第一原発の事故がありですね、
最近では敦賀原発の2号機、これは廃炉の公算が大。
そして、高速増殖炉もんじゅもですね「もう運転をしたらあきません」というふうになってきて、
いずれにしてももう日本もですね「廃炉」というのに現実的に直面しなければいけない
という状況になりつつありますが、ですね、
今回広瀬さんがお尋ねになられた、ドイツ北部にあるグライフスバルト原発。
1995年から8基の原発の解体が行われているという所なんですが、
日本の原発というのは大体海に面しているところが多いんですけれども、
広瀬:
ここもバルト海。ドイツの最北部です。
で、ここは旧東ドイツなんですね。
だから89年にベルリンの壁が崩壊しましたね。
翌年に東西ドイツ統一。
それで要するに当時ボン政府が出来て、
そのボン政府が東ドイツの原発というのはソ連型だ、つまりチェルノブイリ型。
ソ連のものは信用できないという事で、国策として、もうこれは廃炉にすると決定したわけです。
今西:なるほど
広瀬:
5基まで運転中だったんですが、残り3基も完成していた。
「いよいよ」という時にドイツが統一されて解体が始まって、
ただ、今の福島と同じようにですね、要するに怖いのは使用済みの核燃料なんですよ。
だからそれをまず、しばらく運転を止めてからずーっと冷やさなきゃいけないんですね、
それで95年位から実際の。
今西:
なるほど。
で、その次にですね、廃炉の作業としてはどういう事を?
広瀬:
それは次は、内部の配管とかですね、
いわゆる周辺の物をバナーやなんかで切っていく訳です、細かく配管やなんかを。
今西:ようするに解体していく訳ですね。
広瀬:
そうです、いわゆる解体なんですが、
本体の原子炉っていうのは、ずーーっと原子炉は核分裂の中性子を浴びていますから、
もう中に入っているコバルトやなんかが、
要するに、鉄鋼の塊全体が放射性廃棄物になっているんです。
それは水で汚れたとかそういうんじゃないんです。
もう、鉄鋼自体の中の成分が放射性物質に変わっているんですよ。
だから、さっきの福島第一の廃炉っていう話でも、
仮に正常で、メルトダウンも、燃料がなくてもですよ、
原子炉圧力容器は50年かかります
放っておくだけで。
触るだけで。
今西:50年ですか!
広瀬:はい。
今西:原子炉解体に着手できるまでに50年かかるっていうんですか?
広瀬:そうです。
今西:はぁ〜〜っ!
広瀬:だから、とてつもない年月がかかる事が分かっています。
今西:
なるほど。
それで広瀬さん、今回ドイツへ取材に行かれた中で、
いま、福島第一原発というのはもうとんでもないですね、事故を起こしている。
ドイツの場合は事故はなくて正常な状態ではあるのですが、
ただ、一連の話を伺っているとですね、ドイツは廃炉という事を、
原発の廃炉という事については日本よりも経験がある。
先輩じゃないかなと私は思うんですが、
そういう中で、日本が見習う点というのはどういう所がございましたでしょうか?
広瀬:
我々はともかくここだけじゃなくて、オブリッヒハイムという所の廃炉も見せてもらって、
で、「あなた達ドイツ人がきて福島へ行ってくれ」って言ったんですよ。
「助けてくれ」って、「東電は信用できないから」
そしたらその電力会社は東電に「廃炉の協力をする」って言ったら断られたんですって!
ひどい国ですよ日本は。
わかります?
今西:わかります、わかります。
広瀬:
事故の後に、ドイツ側の電力会社が東京電力に「我々は協力します」って言ったのに、
東電が断ったんですよ。
今西:
それは当然ドイツは長年廃炉にしてきたキャリアがあるということで、
アドバイスできるいろんな事を教えてあげたいという善意で言っていた訳ですよね?
広瀬:
アメリカからもそういうのはあったし、それを全部断って
今、地獄になっているんですよ、福島は。
先人に手を借りて、いろいろ知恵を借りて、お互いの知恵を絞ってやるべきじゃないですか。
今西:
なんで日本はね、ほんと素直に受け入れられないのかなぁっと思えて本当にならないんですけれども、
ここでいったんお知らせです。
つづくーー
<参考>
ドイツの原子力発電所 所在地
http://midorinotable.sakura.ne.jp/pdf/d_hokoku.pdf
39ページ
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