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http://www.env.go.jp/chemi/rhm/rep_2503a.html
福島県外3県における甲状腺結節性疾患有所見率等調査成果報告書の公表について
福島県外3県における甲状腺結節性疾患有所見率等調査成果報告書の公表について
平成25年6月7日(金)
環境省では、福島県が行う県民健康管理調査の甲状腺検査において、約40%の方で小さなのう胞等の所見を認めている(いわゆるA2判定)ことを踏まえ、平成24年度事業において福島県外3県の一定数の方に甲状腺の超音波検査を行い、報告書をとりまとめましたので公表いたします。なお、環境省といたしましては、本調査においてB判定とされた方については、その結果について調査を行っていく予定としております。
甲状腺結節性疾患有所見率等調査成果報告書 [PDF 2,819KB]
連絡先
環境省総合環境政策局環境保健部
放射線健康管理担当参事官室
直通:03‐5521‐9248
代表:03‐3581‐3351
参事官: 桐生 康生(6375)
参事官補佐: 枦山 智博(6394)
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甲状腺結節性疾患有所見率等調査成果報告書
http://www.env.go.jp/chemi/rhm/attach/rep_2503a_full.pdf
以下、この約90ページの資料から一部のみ引用:
第2章 考察
これまで、超音波検査が甲状腺腫瘤の診断法として一般的になる前は、主に
触診により甲状腺腫瘍が見つけられることが多かった。人間ドック、集団検診
などの受診者を対象とした触診と超音波検査の結果報告をみると、成人での甲
状腺腫瘤の発見率について、触診では 1.46%(男性 0.64%、女性 1.69%)、超
音波検査では 18.55%(男性 12.77%女性 27.10%)であると報告されており、
超音波検査の検出率は 10 倍以上となっている。同様に、甲状腺ののう胞につ
いてみると、超音波検査によるのう胞(直径 3mm以上)の発見率は、27.6%
(男性 23.2%、女性 33.5%)とされ、検診を受けた多くの者に見つかっている
(1)。しかし、これまで自覚症状のない子どもを対象とした検診による報告に
ついては、信頼に足るものがないのが実情であった。
そこで本事業では、全国の複数の地域において、18 歳以下の者に対する甲状
腺超音波検査を行い、結節とのう胞の検査所見率に関して調査を行った。本事
業の施行にあたっては、事業の背景となった福島県民調査の手法を参考にし、
以下のごとくそれに準じて検査を行った。
まず、超音波検査の精度についてである。超音波検査の高い精度を保つため
には、適切な装置の使用と経験ある検査者が必須である。超音波画像は、装置
の性能により分解能(精度)が異なるため、小さい異常所見を発見するには、
一定以上の性能を有する装置が使用される必要がある。さらに、同じような装
置でも、5〜10 年前の画像と比べ、その改良と共に精度が向上していると考え
られる。そこで、本事業では、現在福島で用いられている高性能の携帯型装置
と同じ装置を使用し、さらに同じ画像設定条件で行った。また、検査者の能力
を福島でのそれと一致させるため、福島での健康調査に参加した経験のある者
または専門医等の資格を有する等同等の能力を有する者とした。
次に、超音波検査の判定基準である。事業で得られた結果を比較するには、
統一した基準が必要である、そこで、福島県民調査で採用されているものと同
様、日本乳腺甲状腺超音波医学会のガイドラインをベースとした結節性病変の
判定基準(A1, A2, B, C)に従った。
対象地域の選定においては、調査概要に述べたごとく、青森県、山梨県、長
崎県と、地理的条件について配慮した。また、幼稚園や学校単位で検査した理
由は、あらかじめ定められた調査実施期間内に、一定人数を検査するためであ
る。
この調査により、二次検査を必要としない A 判定は 99%で、5.1mm 以上の
結節や 20.1mm 以上ののう胞を認める B 判定は1%であり、さらに直ちに二次
検査を必要とする C 判定は認めなかった。また、A 判定のうち、5.0mm 以下
の結節や充実部分を伴わない 20.0mm 以下ののう胞を認める A2 判定は、全体
の 56.5%を占めた。
ただし、この結果を一般化する上での解釈においては、いくつか考慮すべき
点があげられる。まず、対象集団の年齢ならびに性別についての考慮である。
各地域とも、3〜5 歳の集団の調査対象数が他の年齢層集団に比べて少なく、ま
た全体的に女性がやや多かった。一般的に、3〜5 歳の集団では結節性疾患の有
所見率自体が、6 歳以上の集団に比べて低く、また女性は男性よりも有所見率
が高いことが知られている。このため、今回のような単純な記述統計に基づく
有所見率は、本来の値よりも高めに集計されている可能性がある。参考として、
平成 22 年の日本の基準人口(3〜18 歳)を標準人口とした場合の年齢調整済
み性別有所見率を試算(3地域合計)すると、A2 判定は 52.1%(男性 48.5%、
女性 55.3%)となり、単純な記述統計より低い値が得られた。
次いで、この種の調査においては、調査の協力に対する対象者バイアス(例
えば子供の体調に不安があると調査に同意を得にくい)も考慮すべき点である。
ただし、今回の調査では、同意して検査を受けた率、すなわち受診参加率は全
体に高率であったため、有所見率に大きく影響している可能性は比較的少ない
と推定される。
また、超音波検査では、検査実施者間ごとの所見の判断にばらつきが生じう
ることに、特段の留意が必要である。特に小さなのう胞のような軽微な所見の
報告については、こうした検査者ごとのバイアスが一定程度生じる可能性があ
る。さらに、日常のヨウ素摂取量も考慮すべき点である。これまでも甲状腺が
んの発生率はヨウ素摂取量が影響するという報告も見られる。この点について
は特に地域ごとの有所見率を比較する時に調整したい因子であるが、今回の調
査では、調査実施期間の制限上、ヨウ素摂取量の評価までは行っておらず、こ
の影響は検証できていない。この他に、特定の学校を対象として検査を行って
いることによる社会経済的あるいは教育的な背景因子の差や、病気に関する家
族歴や既往歴が調査結果に影響する可能性についても考慮していかなければな
らないが、今回はこれらの情報も得られていないなど、3 地域ごとの結果の解
釈については考慮すべき点も少なからずあり、単純に地域ごとの有所見率を比
較することには慎重であるべきと考えられる。なお、今回の事業で A2 判定の
多くを占めたのう胞が高頻度に観察された理由については明かではなかった。
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以下、投稿者であるtaked4700の感想:
>超音波画像は、装置の性能により分解能(精度)が異なるため、小さい異常所見を発見するには、一定以上の性能を有する装置が使用される必要がある。さらに、同じような装
置でも、5〜10 年前の画像と比べ、その改良と共に精度が向上していると考えられる。そこで、本事業では、現在福島で用いられている高性能の携帯型装置と同じ装置を使用し、さらに同じ画像設定条件で行った。また、検査者の能力を福島でのそれと一致させるため、福島での健康調査に参加した経験のある者または専門医等の資格を有する等同等の能力を有する者とした。
としているが、なぜ、「同じような装置でも、5〜10 年前の画像と比べ、その改良と共に精度が向上していると考えられる。」なのか。つまり、なぜ、10年前の機械の解像度と比べて今回の検査で使った機械はこの程度性能が向上していると具体的に述べられていないのか。このことは最も基本的なことだ。そして、事実がどうかは多分非常に簡単に確認できるはずだ。つまり、一番基本的なところで今回の検査は信頼性がない。
本来なら、「5年前の機械は解像度がこの程度で今回の検査で使った機械はそれがこの程度にまで改良されているので、〜ミリのしこりが発見できている」のように言わなければならない。それが言われずに、以前に行われた検査との比較がされていないのだ。
それほど、今の日本は当事者能力がない。ウソばっかりなのだ。
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