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http://jp.reuters.com/article/idJPTYE89H04D20121018
2012年 10月 18日 17:04 東京 ロイター
原子力規制委員会の田中俊一委員長は18日、ロイターのインタビューに応じ、同委員会発足前に再稼動した関西電力大飯原子力発電所3、4号機について、「差し迫った危険性がある場合は止めろと言えるが、いまそうした判断はしていない」と述べた。
その上で同委員長は「焦眉の課題は(大飯原発の)敷地に活断層があるかどうかだと思うので、そのことについては早急に調べて判断していきたい」と語った。
原子力規制委は、大飯原発の敷地内地下に活断層が存在する危険性が指摘されていることを受け、来月2日に現地調査を行う。調査団にはこの問題を指摘してきた渡辺満久・東洋大教授が含まれる。このほか、旧原子力安全・保安院からの指示に基づき、日本原子力発電敦賀原発、北陸電力志賀原発、東北電力東通原発など5カ所についても順次、現地調査を実施する。
田中委員長は、大飯原発の再稼動は「政治的な判断があったと思う」(9月19日の記者会見)と指摘。調査の結果、活断層の存在の疑いが濃い場合は大飯3、4号の稼働停止を求める考えを示している。インタビューで同委員長は、大飯原発を止めて活断層をみるべきではとの質問に対して、「一般論としては非常によくわかるが、規制委員会、原子力規制庁は法律的に止めることはできない。活断層が見つかった、怪しいという場合は行政指導になるのではと考えているが、実際に調べていないのに予断をもって答えることはできない」と語った。
<要長期の対策、再稼動要件にせず>
規制委は19日から、定期検査で長期停止している原発の再稼動に向けた新しい安全基準の策定を本格的に着手。法律で7月までに安全基準の策定が求められており、来年3月中にその骨格を示すとしている。電力会社に安全基準の各要件をどの範囲まで実施済みであることを求めるのかは、再稼動が早期に進むかどうかを大きく左右する要素だ。
田中委員長は、規制委が発足した先月19日の記者会見で、原子炉建屋にあるプールから使用済み核燃料を取り出して金属製の円筒形の容器(ドライキャスク)で乾式貯蔵すべきとの考えを示している。「そのほうがはるかに安全」(田中氏)との理由だ。インタビューで田中委員長は、使用済み核燃料を乾式貯蔵することを再稼動の要件にするかどうかについて「簡単には移せないと思う。再稼動の条件にはなかなかできないと思う」と述べた。各原発における乾式貯蔵するスペースについて田中委員長は「余裕があるところとないところがある。厳しいところもあるだろう」と指摘した。
東京電力福島第1原発の事故では応急対応の拠点となるオフサイトセンターが同原発の近過ぎて機能せず、東北電力女川原発のオフサイトセンターも津波で大破した。他の原発でも同センターが原子炉に近接していたり海抜の低い場所に位置しているケースが多く、防災の観点でオフサイトセンターの移設も焦点となる。ただ、数カ月といった短期では解決が難しい問題だ。
田中氏は、オフサイトセンターが完成するまで再稼動を認めないかどうかについて「それ(完成)まで動かさないという選択もゼロではないが、もともとはシビアアクシデントを起こさないというのが基本だ。(オフサイトセンターなど)事故が起きた後の対策は時間的には柔軟に考えていきたい」と語り、実施に長期を要する安全対策は、再稼動を判断するうえで高い優先度は求めないとの考えを示した。
(インタビュアー: 前田りさ 浜田健太郎)
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