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西川知事(左から2人目)らが参加して美浜オフサイトセンターで開かれた1回目の原子力災害合同対策協議会。今後の訓練では広域避難の体制強化が課題となる=16日、福井県美浜町佐田
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/43298.html
2013年6月17日午前7時25分
福井県美浜町を中心に16日行われた県原子力防災総合訓練は、東京電力福島第1原発の事故後では2回目となるが、前回に引き続き原発から半径5キロ圏の住民避難に重点が置かれた。長期停止している原発の再稼働は、過酷事故を起こさないだけの安全性確保が大前提になるものの、ひとたび重大事故に至れば県境をまたぐ広域避難が必要になるのが福島の教訓。「5キロ圏外の住民避難をどうするか」という課題はまたも積み残された。
「岐阜県、滋賀県も状況把握や連絡などで参加しており、広域的な情報共有などの対応にも配慮されている」
この日午前9時半に始まった1回目の原子力災害合同対策協議会。今回の訓練内容について、原子力防災担当の井上信治内閣府副大臣は、原子力規制庁のオフサイト室からテレビ会議システムを通じて広域的な取り組みを評価した。
しかし今回は関西電力美浜原発から半径5キロ圏の住民避難の実効性を高めるのが目的。5キロ圏外の訓練は、すぐ外側の地域も30キロ圏にかかる滋賀県長浜、高島両市も同じ「屋内退避指示」とし、広域避難は先送りとなった。福井、滋賀両県の本格的な連携は今後の課題だ。
滋賀県は、日本原電敦賀2号機の事故を想定した昨年3月の訓練で独自に行った住民避難を、今回は見送った。ただ、最大43キロと定めた防災対策の重点地域「緊急防護措置区域(UPZ)」を考慮した訓練を行うことを検討中という。「その際には福井県との連携も相談していきたい」(滋賀県原子力防災室)との考えだ。
美浜原発から8キロほどしか離れていない美浜町佐田の女性(84)は、40年以上に及ぶ共生で原発が危険だとは思っていないというが、福島第1原発事故の被害を目の当たりにし「やっぱり不安はある」と漏らした。風の影響でどの方角に逃げるか迷うかもしれないと話し、滋賀県につながる幹線道路を造ってほしいと訴える。
また大地震などが起きれば、今回想定したような美浜原発の単独事故に終わらず、大飯、高浜原発なども同時に制御不能に陥る可能性がゼロではない。
「何で原発のあるところから原発のあるところに避難しないといけないのかなと思う。本当だったら、やはり県外に逃げないといけないのではないか」。おおい町の大飯中に避難するため菅浜地区内の集合場所で待っていた66歳の主婦は首をかしげた。
一方、同じ菅浜地区の会社員榎本俊樹さん(35)は「おおい町にも原発があり、避難住民の受け入れに関しては十分分かっていて、対応は早いと思う」と一定の理解を示した。
訓練を視察した大飯郡選出の田中宏典県議は「嶺南は東西の道路は整備されているが、南北がない」と指摘する。どの方角にもスムーズに住民が逃げられて、事故制圧や避難支援を担う自衛隊の車両が短時間で現場に到着できるよう、早急にインフラを整備すべきだと訴えた。
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