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http://mainichi.jp/select/news/20130606k0000m010076000c.html
2013年06月05日 21時49分(最終更新 06月05日 22時13分)
5日公表された成長戦略の素案では「安全性が確認された原発の活用」との項目が入った。安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」を下支えするため、自民党内ではエネルギーの安定供給を優先する意見が台頭。原発再稼働に前向きな首相の意向や、地域経済の冷え込みを懸念する立地自治体の声も強まり、原発再稼働を目指す党内の動きが加速している
「原子力規制委員会から次から次に要求が出てくるが、科学的に必要かどうかも議連で議論が必要だ」
自民党本部で5日開かれた電力安定供給推進議員連盟の会合で、会長の細田博之幹事長代行は規制委への不満をにじませた。議連は5月14日発足でメンバーは約90人。島根1区選出の細田氏や、青森3区選出の大島理森前副総裁ら原発立地県のベテラン議員が名を連ね、再稼働を推し進める中核組織だ。
自民党は野党時代の昨年の通常国会で、民主党政権の事故対応を批判し、独立性の強い規制委の設置論議をリードした。昨年の衆院選公約でも「規制委の判断を優先し、再稼働の可否は3年以内に結論」を出す姿勢を強調。電力会社に厳しい姿勢を崩さない規制委への不満は強いものの、7月に施行される新たな規制基準は尊重せざるを得ない。
その一方で、自民党は規制委が慎重な審査を行い、再稼働申請から再稼働まで時間がかかることを懸念している。「不幸なのはどっち付かずで捨て置かれることだ」(高木毅衆院議員)とのいら立ちが強まっており、今月26日までの今国会中に政府に審査態勢の拡充を迫る方針だ。
自民党参院選公約の原案で、原発政策は衆院選公約を踏まえつつ、「国が責任を持って再稼働を行う」と前のめりの姿勢を強めている。党電力安定供給推進議連の幹部は成長戦略素案について「原発再稼働への言及が少ない。もう少ししっかり位置付けてもらわないと困る」と表明。党政調を通じ、政府への働きかけを強める意向を示した。
【飼手勇介】
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