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作業員が減り続ける福島原発の深刻
http://gendai.net/articles/view/syakai/142680
2013年6月3日 日刊ゲンダイ
ネズミの配電盤侵入、増え続ける汚染水対策……と、「廃炉」に向けて次々と問題が見つかっている福島第1原発。汚染水対策では、土を凍らせて遮水壁をつくる案が浮上したが、これで問題解決とはいかない。むしろ「廃炉」に向けた状況は悪化するばかり。最大の問題は、作業員の確保だ。
福島原発では現在、1日2500〜3000人が収束作業に当たっている。少なくとも「廃炉」まで30〜40年必要とされる中で、作業員確保の課題は当初から指摘されていた。だが、ここにきて、急速に人手不足が深刻化しつつあるのだ。
原発作業員の相談を受けている渡辺博之・いわき市議はこう言う。
「(作業員が減っている)理由はいくつかありますが、まずは手当が減らされているのが問題です。東電が安い価格で入札を出すために、人件費にシワ寄せがくる。賃金が削られるだけでなく、弁当が出ない、自宅に帰る旅費も削られる、という具合です。高線量の被曝(ひばく)の危険性が高い場所で作業しながら、賃金は最も安い人で1日5000〜6000円。一方、環境省が主導している除染作業の日当は約1万6000円です。それで『やってられない』と考え、原発から除染作業に変わる人が出ています。原発では今、技術者ほど被曝線量が増えていく。それなのに、将来の健康被害に対する補償どころか、健康診断も受けられない。まさに使い捨てです。東電に任せるのではなく、政府が責任を持って対応しないと作業員は確保できません」
電力各社は全国の原発再稼働に向けて動き始めているが、再稼働させるための人材がいるなら、一刻も早く福島原発に投入するべきだ。
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