http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/547.html
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安倍政権は円安政策を行なっているが、メーカーの海外移転に歯止めをかけるという目論みは外れ、
むしろ加速している状況だ。
いくつか例を挙げよう。
「携帯電話輸入、初の1兆円突破 国内勢は海外生産移転 ... 歯止めかからず」
(SankeiBiz 2013/4/11)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130411/bsj1304110800000-n1.htm
「パナソニック ベトナムに新工場」 (毎日jp 2013/4/15)
http://mainichi.jp/select/news/20130416k0000m020036000c.html
「資生堂が鎌倉工場を閉鎖へ、生産拠点をベトナムなどに移管」 (日経 2013/1/31)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD310IT_R30C13A1TJ1000/
海外移転の理由は、コスト削減、国内需要低迷などが挙げられているが、
最大の理由は放射能汚染である。
最近はRoHSなど有害物質規制が厳しくなり、メーカーは鉛、水銀、カドミウムなどの不使用、
混入防止のために非常な苦労をしている。
10年ほど前に、オランダでソニーのゲーム機器からカドミウムが検出され、回収騒ぎになったことを
覚えている人もいるだろう。
「一歩先に行く、欧州の環境規制」
http://www.printout.jp/guidance/topics/c0607.html
たとえ健康被害が出なくても、発覚すれば莫大な罰金と回収・交換費用を支払うことになる。
ブランド・イメージにも傷がつく。メーカーとしては何としても避けたいトラブルである。
もちろん放射能汚染に対しても同様だ。
すでに各国とも原発事故を起こした日本からの輸入品は厳しく汚染をチェックしている。
各メーカーとも自社製品を放射能汚染から守ろうと苦労しているが容易ではない。
すでに東日本では、水、空気、土壌、あらゆるものが汚染されてしまっている。
しかも放射性物質はごく微量でも非常に危険である。
1000ベクレルのセシウム137は、わずか0.000000000311グラム。 混入を防ぐのは不可能に近い。
工場を汚染のない関西に移したところで解決にはならない。
製品は、何百、何千、何万という部品から組み立てられるのであり、
部品・材料メーカーすべてを関西に移転させることは不可能だ。
海外に工場を移転し、部材もすべて現地調達する以外に手立てはないのだ。
もちろん取材したところで、メーカーは海外移転の真の理由については絶対に語らない。
国内需要低迷、海外展開のためですと、お茶を濁すだけだ。
大メーカーが生産拠点を海外に移転すれば、当然、部品メーカー、協力会社も一緒について行く。
国内の工場や事業所は次々と閉鎖され、大量の失業者が出る。
日本に生産拠点が戻ってくることは二度とない。
アベノミクスとやらで景気が良くなったと浮かれているのは、マネー・ゲームをやっている金融村の連中だけだ。
企業の実績が全く伴っていない。事実、給料も上がっていないし、雇用も増えていない。
景気好転を実感できないと感じる人は8割以上だ。
「所得増えない 69% アベノミクス期待深まらず」 (47 News 2013/4/22)
http://www.47news.jp/47topics/e/240644.php
すでにこれからの景気悪化を見越して、正社員の解雇を容易にできるようなルールづくりも着々と進んでいる。
簡単に解雇できる「限定社員」もその一つと言われる。
「正規と非正規の中間『限定正社員』って? 普及策検討中」 (朝日新聞 2013/5/7)
http://www.asahi.com/business/update/0506/TKY201305060006.html
うちの会社は大丈夫、自分の地位は安泰だ、と思っているあなたは考えを根本から改めたほうがよい。
会社の海外移転が急に決まり、気づいてみたら、毎日退職をせっつかれる「追い出し部屋」の住人に
なっていたということになりかねない。
「いらない社員の『最終処分場』 会社はココであなたを追い出す」 (A stand WEB新書 2013/5/10)
http://astand.asahi.com/webshinsho/asahi/asahishimbun/product/2013043000007.html?ref=comtop_btm
そして一度失業してしまったら再就職はほぼ不可能、貧困層に落ちて行くしかない。
アベノミクスのエセ景気の裏で、不況はどんどん深刻化している。
「マスコミが伝えない大不況の真実」 (松本奈美氏のブログ)
http://ameblo.jp/fx-10000/entrylist.html
戦後の日本が世界史に例を見ないような急激な発展を遂げたのは、
言うまでもなく高性能・高品質な工業製品を世界中に輸出してきたからだ。
その輸出がなくなれば、どうやって生きていくのか。
北朝鮮のような極貧国に堕ちていくのは明らかだ。
本来なら、国内メーカーの生産に支障がないように、国の総力をあげて、
この狭い国土に放射能汚染が拡がらないよう対策を打つべきなのだが、
汚染状況の隠蔽、汚染瓦礫の焼却など政府のやっていることはすべて逆である。
このままでは遠からず輸出立国日本は壊滅するだろう。
チェルノブイリ被曝の専門家バンダジェフスキー博士は来日時にこう警告した。
「このまま情報を隠し続ければ、数十年後に、日本人という国民が本当にわずかになってしまうでしょう」
もし彼が経済の専門家だったらこう言っただろう。
「このまま汚染拡大を放置し続ければ、近い将来、日本の産業は本当にわずかになってしまうでしょう」
(参考リンク)
「日本製品お断り 日本の輸出がストップする日」 (拙稿)
http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/757.html
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