http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/485.html
Tweet |
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130505-OYT1T00787.htm
トルコが計画する原子力発電所の建設を、三菱重工業と仏原子力大手アレバの企業連合が受注することになった。
安倍首相とトルコのエルドアン首相が首脳会談で合意し、両国は輸出の前提となる原子力協定にも調印した。
首相が自らトップセールスした経済外交の成果を評価したい。
2011年の東京電力福島第一原発事故後、民主党政権が「脱原発」を掲げたため、受注の決まっていたベトナムの案件も含め、原発輸出の停滞が懸念された。
官民の連携で輸出が決まるのは事故後で初めてだ。
安倍内閣が、原発輸出を推進する姿勢を明確にしたことで、巻き返しに成功した。
今回の受注は、原発4基を新設する2兆円の大型案件だ。中国や韓国と競争の末、耐震性など日本の技術力が評価された意義は大きい。これを機に、原発輸出に弾みがつくことが期待される。
2035年までに世界で建設される原発は、エネルギー需要の増えるアジアや中東を中心に約180基にのぼるとの試算もある。
巨額の外需獲得が見込める原発などのインフラ(社会基盤)輸出は、人口減少で国内市場が縮小する日本にとって、成長戦略の切り札といえる。
新興国の原発建設には政府が強く関与し、援助や安全保障を絡めた交渉になる例が多い。首脳が売り込みをかけるロシアなど、ライバルに後れを取りかねない。
日本政府が今後も前面に出て、公的金融などを駆使した総合的な政策支援を行うべきだ。
政府は3月、関係閣僚による「経協インフラ戦略会議」を設け、原発ビジネスの展開などについて論議を始めたばかりだ。民間と緊密に連携し、実効性のある施策を打ち出してもらいたい。
気がかりなのは、日本の中長期的な原発政策の方向性が、あいまいなことである。
日本製の原発を海外に熱心に売り込む一方、日本国内では新増設しないというのでは、相手国の信頼は得られまい。
国内の古くなった原発を順次、安全性の高い最新型に更新することで原子力技術は一段と向上し、優秀な人材も育つ。原発を主要電源として活用し続ける現実的なエネルギー戦略を、政府は明確に打ち出さなければならない。
福島第一原発事故の知見で安全性を高めた原発を輸出し、運用にも協力する。これが日本に求められる責務のひとつである。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素31掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。