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貯水池水漏れ 6年で井戸地下水汚染 東電対策またピンチ
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013042090070640.html
2013年4月20日 07時06分 東京新聞
東京電力福島第一原発の地下貯水池から漏れた汚染水が、地下水によって拡散し、六年後には、原子炉建屋に流入する地下水を減らすために掘られた井戸を汚染する可能性のあることが十九日、日本原子力研究開発機構が原子力規制委員会の検討会に提出した試算結果で分かった。
東電は敷地内に十二本の井戸を掘り、建屋地下に流入する前に地下水をくみ上げて海に放出。地下の水位を下げ、高濃度汚染水の増加を抑制する方針。
しかし、試算では地下水の動きが速く、土壌も放射性物質を吸着しにくければ、六年後、井戸の地下水は、海に放出できる放射性ストロンチウムの基準値を超えるところまで汚染される−との結果が出た。東電は重要な汚染水対策の一つを失う可能性もある。
そればかりか、十年後には、原発前の海も井戸の水と同程度の汚染になる可能性もあるという。汚染状況は、前提条件によって大きく異なってくるが、汚染度はそれほど高くなくても、井戸も海も汚染が数百年間続く、との試算もあった。
検討会では、専門家が「地下水をくみ上げても汚染されているなら(海へは)流せない。土壌汚染が百年単位で続くなら、汚れた土壌を調べて取り除くべきだ」と指摘。東電は、井戸水の水質分析で調べる放射性物質の種類を増やすなど、監視態勢を強化することで対応していく考えを示した。予測の精度を上げるため、池周辺の土壌を採取し土の中での放射性物質の広がりやすさを分析するという。
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