http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/275.html
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2012年、つまり、昨年の6月の記事です。しかし、東電の企業年金、利率良いですね。しかも、掛け金は全額東電負担。従業員は負担なしです。
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http://takai-sr.blog.so-net.ne.jp/2012-06-06
東電が企業年金削減を実施へ OBの8割が同意 [企業年金]
6月4日付の新聞各紙で、東電の年金減額のニュースが報じられています。
「東京電力は4日、企業年金の給付水準引き下げに必要な「対象OBの3分の2以上の同意」が集まり、予定通り10月から引き下げるめどがついたと発表した。東電は現役社員の年金引き下げについても労働組合と同意済みで、7月上旬をめどに厚生労働相に引き下げを申請する。現役とOBを合わせた年金削減で、今後10年間で1,065億円のコスト削減を行い、経営再建に不可欠とする家庭向け電気料金の値上げに理解を求める。
削減案は原則3.5〜6.5%の年金の保証利回り を2.25%を下限に引き下げる。東電は5月末までに対象OBの83%に当たる約1万2700人から同意を得た。高卒で入社し係長級で退職した標準的なOBの場合、月11万〜15万円だった74歳までの受給額が1〜2割程度減り10万〜12万円になる。75歳以上に支給される終身年金も月7万円から5万円へと減額される。公的年金である基礎年金や厚生年金には影響しない。」
この東京電力の企業年金は、確定給付型企業年金です。ですので、ここで書かれている受給額は、老齢厚生年金とは別ですので、この受給額が老齢厚生年金の受給額に上乗せされることになります。確定給付年金は、掛金は全額を会社が負担します。中小企業から見ると、うらやましい限りの受給額だと思います。
確定給付型企業年金は、給付建てとも呼ばれ、給付する額があらかじめ確定している制度です。拠出額が確定しているが給付額は確定していない確定拠出年金制度とは異なり、社員にとっては、リスクのない、安心な制度です。その給付額を引き下げる訳ですから、3分の2以上の同意という、高いハードルが設けられています。そして、最終的には、厚生労働省の認可・承認が必要です。
その条件として 「規約の変更をしなければ、確定給付企業年金の事業の継続が困難となること、その他次のような理由がある場合」 とされており、その理由の中に 「実施事業所の経営状況の悪化により、給付減額が止むを得ないこと」 とされていますので、今回は、この項目に該当すると考えられていると思います。
記事では、「原則3.5〜6.5%の年金の保証利回りを、2.25%を下限に引き下げる」となっています。東京電力の企業年金の実際の利回りは明らかではありませんが、例えば、中小企業退職金共済会の運用利回りは、自社運用分が1.56%、全体で0.3%となっています。日本生命の一般勘定の利回りは、2.23%となっていますので、これを大きく上回ることはあまり考えられません。「2.25%を下限」というのは、日本生命の運用利回りとほぼ同じ水準です。
「原則3.5〜6.5%の年金の保証利回り」とあるのは、おそらく適用年次によって差がある (徐々に引き下げている) のだと思われますが (それにしても6.5%の保証利回りが残っているのは、さすがに電力会社ですが・・・)、仮に企業年金の運用利回りが日本生命並だとすると、保証利回りとの差額は、毎年、会社側が負担していることになります。「今後10年間で1,065億円のコスト削減」というのは、この会社の負担(の一部?)が軽減されるということになります。
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