http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/216.html
Tweet |
http://ameblo.jp/shimarny/entry-11507615605.html
2013-04-08 21:11:04NEW ! Shimarnyのブログ
もはや、東京電力が現体制で福島原発事故を収束させることは不可能なのだろう。
全てが後手後手に回っており、未だ隠蔽体質が色濃く染み付いているからである。
このことは、公表しても問題のないデータと公表すれば問題になるデータを東京電力が取捨選択をしてバイアスをかけて情報公開をしているためである。
「1立方センチあたり約6000ベクレルの放射性物質を検出した」という1つの検出データから漏えいと考えられている約120トンに換算して。漏れた放射性物質の総量を約7100億ベクレルと算出している。
しかし、汚染水が漏えいした貯水槽内の汚染水は、1立方センチあたり約29万ベクレルであり放射性物質の濃度が非常に高く、検出データの50倍である。
つまり、普通に考えれば貯水層内から汚染水が約120トン漏れたとなれば、放射性物質の総量を約35兆ベクレルと算出することが妥当な考え方であろう。
そして、1立方センチあたり約29万ベクレルの貯水槽内の汚染水と1立方センチあたり約6000ベクレルの流出汚染水で濃度が違う理由は、外部の水と混ざり合って濃度が薄められたと考えるのが自然であろう。
これは、新たに別の貯水槽で見つかった漏水量が最大3リットルも同様であろう。
容量の水位が95%から94.5%で約120トンの汚染水漏れから、0.5%で約120トンの汚染水漏れ、0.00417%で1トンの汚染水漏れとなる。
このことから、最大3リットルの汚染水漏れは容量の水位が約0.000001%下がる、つまり95%から94.999999%になるということである。
このような誤差の範囲内とも言える計測から、換算した数字を信じれるだろうか。
これらの事例で、統計的なデータに基づいていないこと、常識的な考えに基づいていないこと、楽観データを採用して悲観データを抹消することが残っていることが東京電力の体質として残されていることが理解できる。
今回の汚染水漏えいでその最たる事例が「予兆を問題視しなかった」ことだろう。
[4月8日 東京電力]東電 予兆問題視せず 別貯水池も汚染水漏出
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013040802000118.html
東京電力福島第一原発の地下貯水池から、高濃度汚染水を処理した水が漏れた事故で、東電は先月二十日ごろには、貯水池の水位がじりじり下がり、池の遮水シートの近くで微量の放射性物質も計測しながら、水漏れの予兆を見逃していたことが分かった。早期に水漏れを疑って対応していれば、漏出量は最小限にとどめられた可能性が高い。東電の危機管理のあり方が問われる。
東電の資料によると、問題の貯水池の水位は三月十日前後から不安定になり、二十日ごろには明らかな下降線をたどった。今月五日の公表時には、最高値だった時より0・5%下がっていた。東電は遮水シートの内外で放射性物質の濃度も測っている。これまで計測されなかったのに、二十日には、微量ながら放射性物質を計測していた。
二つの小さな異変を「水漏れの予兆」と疑うべきだが、東電は逆に、水漏れを否定する方向で調査を進めていた。その根拠としたのが塩素濃度だ。シートの外側では、処理水に含まれる塩分を検知する塩素濃度も常時、計測している。水が外に漏れていれば上昇するはずの外側の値が、二十日の時点では大きな変化はなかったことから、このときは「水漏れはない」という判断に傾いたという。
東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は七日の会見で「あらためて整理すると(水位の低下を)確認できるが、日々の作業で認識するのは難しい。危機意識が足りなかった」と述べた。
一方、東電は水漏れがあった貯水池の東側に隣接する別の貯水池でも、処理水が漏れていると明らかにした。この貯水池にも処理水約一万一千トンが貯蔵されている。シート外側で採取した水から一立方センチメートル当たり二〇〇〇ベクレル前後の放射性物質と塩素が計測された。東電は、漏えい量は〇・三〜三リットルとみている。
東京電力は、この半月程度の間、貯水池の水位が下がり続ける事実を把握していたのに、水漏れを否定する方向で調査を進めてデータを集めていたのである。
つまり、根拠のないまま水位計が壊れておりデータが間違いと判断したのである。
この件で、思い出されるのが、原発事故直後の圧力容器の温度が400度超を記録しており、常識的にはあり得ないから温度計が壊れたという見解である。
結局は、メルトダウン並びにメルトスルーを考えれば壊れていなかったのである。
この件で、思い出されるのが、今年2月に福島原発港湾内の魚が最高値74万ベクレルでも、2011年6月以降の汚染水流出はないという見解である。
結局は、汚染水を流出させていないが地下から海で流出していたとなるのだろう。
このことを経験してもなお、水位が下がり続ける事実を認めず、データ自体が間違っているという認識こそ、人為的にもたらされた被害拡大と言えるだろう。
もし、水位が不安定となった3月中旬に汚染水漏れと判断できれば、約120トンの漏えいも放射性物質の約35兆ベクレルの流出を軽減できたかもしれない。
もし、水位が不安定となった3月中旬に汚染水漏れと判断できれば、今後の約47トンの漏えいも放射性物質の約13兆ベクレルの流出も防げたかもしれない。
さらに、貯水槽が最初から漏れていたのではないのかという可能性が考えられる。
この貯水槽の完成が1月であり、汚染水の注水開始が2月上旬であり、満水となったのが3月上旬であり、水位が不安定になり始めたのが3月上旬である。
つまり、満水と同時に水位が不安定になったことと、この間に事故が無かったことを考慮すれば、そもそも貯水槽に欠陥があり底に穴が開いており、注水当初から汚染水漏れがあったと考えるのが妥当ではないだろうか。
そして、注水開始した2月上旬から満水となった3月上旬までの間も、満水した3月上旬から公表した4月上旬と同程度の汚染水が流出した可能性が高い。
全ての可能性を合算すれば約83兆ベクレルの放射性物質が流出したことになる。
さらに、汚染水漏れが発覚した貯水槽と全く同じ構造の貯水槽が合計7基もある。
貯水槽の防水構造は、内側にポリエチレン製シート(厚さ1.5ミリ)が2枚、その外側に粘土質シート(厚さ6.4ミリ)が1枚の3枚で構成されている。
現状、漏えい発覚した貯水槽から別の貯水槽にポンプで汚染水を移す作業を始めたが、移し終える週明け以降に水位が不安定になるかどうかが懸念される。
東京電力の問題は、データを取捨選択してデータを一部しか公表しない点である。
政府への報告でも、規制委員会への報告でも、何ら改善されないところを見れば、国民と同様に東京電力の都合の良いデータしか公表していないのだろう。
このことから福島原発事故を起こしても、東京電力の体質改善がされず、客観的データよりも主観的感覚を重視して、人為的な被害拡大を招くのである。
おそらく、東京電力の全社員からエリート意識を剥奪しない限り無理なのだろう。
そのためには、東京電力を破綻させて、経営陣を刷新して、株主にも関係企業にも金融機関にも痛みを伴ってもらい、全て清算するしか手段がないだろう。
福島原発事故から2年でも、このような人為的なミスを連発する企業なのである。
今後40年もの廃炉処理を考えれば、早いうちにダメ出しするほうが改善は早い。
やはり「東京電力の破綻処理なくして福島原発事故の収束なし」が大命題である。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素31掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。