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東電ビデオも真っ暗事件−川内博史前衆議院議員の福島第一原発
| 1号機原子炉建屋4階の調査ビデオの怪? (下)
| 東京電力本社が伏魔殿だと考える方がわかりやすい
└──── 伊東良徳(弁護士)
○東京電力会見担当者の傲慢
東京電力は「2重に養生していた上に、歩行中は安全確認のためモニタを見ら
れなかったことから、撮影した映像を確認していなかった」と発表しましたが、
先程来説明しているように、川内前議員は、ここを撮ってくれ等の指示をしてい
るわけです。その時に、撮影者が液晶モニターを確認しないということがありう
るでしょうか。その撮影者は何を撮っているかも確認しないでビデオカメラをま
ったく当てずっぽうに回していたとでもいうのでしょうか。
これまでビデオカメラというものをまったく見たこともない人ならばさておき、
ビデオ撮影が初めてでない人がそういうことをするはずがありません。
2013年3月15日の記者会見でフリーライターの木野龍逸さんがその撮影
者は撮影経験がないのかということを繰り返し聞きました。これは、東京電力の
荒唐無稽な説明を聞けば、誰でも疑問に思うことだと思います。それに対して、
東京電力の説明者の尾野昌之原子力立地本部長代理は、撮影は初めてではない、
専門家ではないから一般的な使用経験だと答えました。木野さんが、もし経験の
ない人にやらせてその結果川内前議員らが被ばくして調査したことが無駄になっ
たのなら大変だ、きちんと経験について確認して答えて欲しいとさらに質問を重
ねると、尾野昌之原子力立地本部長代理は、声を荒げて、「本人は大変なショッ
クを受けている」、「ものの言い方には気をつけて欲しい」「軽々に今のような
ことを言っていただくのは大変心外です」「あんまりいい加減なことは言わない
でいただきたい」と逆ギレして「これ以上ご説明する気はありません」と断言し
ました(ニコニコ動画のアーカイブを試聴できる人は1時間26分25秒あたり
から1時間31分あたりまでを是非見て欲しい。東京電力の傲慢さを象徴する映
像だと思います)。
東京電力は、自分が、常識人なら信用するはずがないまったく荒唐無稽な説明
をしておいて、それについて誰もが感じるような当然の疑問をぶつけると語気を
荒げて非難する、そこまで傲慢な会社なのだと改めて実感しました。
○1号機原子炉建屋4階の怪
1号機の原子炉建屋4階は、私たち国会事故調が現地調査をしたいというと、
東京電力の見解によれば(東電の第三者委員会の結論でもありますが)「担当者
の思い込みによって誤った説明がなされ」て調査を断念させられ、それが発覚し
て現場を見せないとはいえなくなって調査には全面協力すると東京電力がいうの
で川内前議員が立ち入ると、東京電力の説明によれば「撮影ミス」によって、ビ
デオの記録は残らず、いずれも「何らかの意図によるものではない」が結果とし
て1号機原子炉建屋4階の状況については、東京電力が自ら撮影して自ら公表し
た以外の記録は一切残らないという事態になっています。
1号機原子炉建屋4階に迫ると、なぜか異常なことが起こるようです。
偶然が積み重なって、これらのことが起こっているとしたら、1号機原子炉建
屋4階にはたたりでもあるのでしょうか。
そう考えるよりは、東京電力本社が伏魔殿だと考える方がわかりやすいと、私
は思うのですが。
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