http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/759.html
Tweet |
http://ameblo.jp/shimarny/entry-11493226970.html
2013-03-18 21:11:33NEW ! Shimarnyのブログ
果たして福島原発事故の収束作業を東京電力に任せたままで収束できるだろうか。
2011年12月16日に当時の野田総理が福島原発事故の収束宣言して、1年3カ月経過した2013年3月14日に安倍総理が収束宣言を事実上撤回した。
つまり、未だ福島原発の放射能漏れと汚染水流出の全容を把握できないのである。
そして、最も問題となっているのが、福島原発事故の状況で東京電力が本業ではない収束作業の情報開示や情報調査を徹底的に行っていないことである。
さらに、国民に伝えるべき放射能汚染の状況データが余りに乏し過ぎるのである。
しかし、数少ないデータでも放射能漏れが継続する一旦を把握することができる。
今回は、福島第1原発の港湾内の魚の放射性セシウム濃度から実態を調べてみる。
2012年12月に福島第1原発の港湾内で魚から検出した放射性セシウム濃度と2013年2月にに福島第1原発の港湾内で魚から検出した放射性セシウム濃度の上位を比較した結果が下記となる。
●2012年12月の分析結果上位 ●2013年2月の分析結果上位
25万4000ベクレル(ムライソ) 74万 ベクレル(アイナメ)
14万 ベクレル(ムライソ) 51万 ベクレル(アイナメ)
10万1000ベクレル(メバル) 34万 ベクレル(アイナメ)
4万9000ベクレル(ムライソ) 15万7000ベクレル(メバル)
4万 ベクレル(アイナメ) 15万 ベクレル(アイナメ)
2万 300ベクレル(アイナメ) 14万8000ベクレル(ムラソイ)
1万5500ベクレル(ムラソイ) 5万6000ベクレル(アイナメ)
3900ベクレル(アイナメ) 4万 ベクレル(メバル)
2160ベクレル(マアナゴ) 3万5000ベクレル(メバル)
この2回のデータで理解できることは、少なくとも2012年12月から2013年2月までの2カ月間で放射能汚染が3倍程度進行したことが見て取れる。
もし、これが福島原発事故発生当時の放射能汚染であれば、事故から2年近く経ってから2ヶ月間で急激に放射能汚染が進行することは不自然である。
しかも、2カ月間で3倍程度の汚染スピードで逆算すれば、福島原発事故当時の放射能汚染が限りなくゼロとなり事故発生の事実と矛盾するのである。
これらから、2012年12月から2013年2月までの2カ月間に港湾内で魚が福島原発事故ではない別の放射能汚染の影響を受けたことが導かれる。
つまり、少なくとも2012年12月と2013年2月の分析結果から、この2カ月間に放射能汚染水が港湾内に流出したことが結論となるのである。
また、東京電力の参考資料の呼応して東京海洋大学から下記試算が出されている。
[3月15日 NHK]原発汚染水 専用港に流出し続けていた可能性
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130315/k10013213841000.html
東京電力福島第一原子力発電所の専用港で、海水の放射性セシウムの濃度がほとんど下がらなくなっていることについて、東京海洋大学の研究グループが試算したところ、汚染水の流出が止まったとされるおととし6月以降も、1年間で事故前の排出限度の73倍に当たる放射性セシウムが専用港に流れ出た可能性があることが分かりました。
研究グループは、詳細な調査を実施すべきだ、としています。
東京海洋大学の研究グループは、福島第一原発の専用港で海水に含まれるセシウム137の濃度が、去年春以降、高いところで、国の基準を上回る1リットル当たり100ベクレル前後からほとんど下がらなくなっていることから、原因の究明に役立てるため独自に試算を行いました。
試算では、専用港の海水は、海流や潮の満ち干で1日に44%が入れ替わると推定され、セシウム137が公表されている濃度になるには1日当たり80億から930億ベクレルが流れ込んでいる計算になる、としています。
その結果、汚染水の流出が止まったとされるおととし6月以降の1年間では、事故前の保安規定で定められた排出限度の73倍に当たる16兆1000億ベクレルが専用港に流れ出た可能性がある、ということです。
専門家によりますと、1年間に排出限度の73倍に当たる放射性セシウムが流出したとしても、外洋の生物にはほとんど影響はありませんが、港の中に生息する魚介類が体内に取り込むおそれがあるということです。
東京海洋大学の神田穣太教授は「海水の測定データから、原発の敷地内の土が雨で流れ込んだ影響とは考えにくく、地下水や壊れた配管などを通じて汚染水が漏れ出している可能性がある。詳細な調査を実施し、原因を特定すべきだ」としています。
これに対し東京電力は「さまざまな調査の結果から、発電所の敷地から放射性物質が海に流出しているとは考えていない。ただ、専用港の海水で放射性セシウムの濃度が下がらない原因は分かっていないので調査を続けたい」と話しています。
このことは、福島原発事故から3カ月後の2011年6月に汚染水の流出が止まっておらず、2012年6月までの1年間で16兆1000億ベクレルが港湾内に流れ出た可能性があるという試算を示したのである。
そして、その原因も原発の敷地内の土が雨で流れ込んだ影響ではなく、地下水や壊れた配管などから汚染水が漏れ出している可能性があるとしたのである。
これらより、港湾内の魚が2012年12月から2013年2月までの2カ月間で放射能汚染が3倍程度進行していることは、現在も地下水や壊れた配管などから汚染水が漏れ出していることを証明しているのである。
しかし、東京電力は、放射性セシウムの濃度が低下しない事実があっても、港湾内の魚が2カ月間で放射能汚染が3倍程度進行した事実があっても、敷地内から放射能汚染水が漏れ出したとは考えていないのである。
つまり、東京電力は事故の収束作業が進まず放射能漏れが続いている実態が明らかになることを恐れて、放射能漏れの原因究明を放棄しているのである。
そして、詳細なデータを公表せず断片的なデータのみを公表することで、事故実態を把握されないよう収束作業が進んでいるように装っているのである。
東京電力がこのような態度こそ事故から2年経ても収束宣言できない理由である。
このようなデータの検証を無視して専門家の意見を取り入れない東京電力の姿勢では、福島原発事故の収束と放射能汚染の被害防止など進む訳がない。
このままでは、東京電力を延命するためだけの税金投入となり、福島原発事故の収束という最も優先すべき課題は達成されないまま時間だけが経過するだろう。
そもそも、政府が営利企業に国民の安全を押し付けることが間違いなのであろう。
やはり「東京電力の破綻処理なくして福島原発事故の収束なし」となるのである。
つまり、東京電力の再生だけのために巨額の税金を投入するのではなく、株主や金融機関、取引先企業、社員と東京電力に関係する全てが責任を分かち合わなければ、福島原発事故の処理が最優先に進まないのである。
そして、福島原発事故は国が全面的に責任を持って収束処理する姿勢を示さなければ、いつまで経っても工程が進まず廃炉処理など実現不可能となるのである。
これ以外にも「作業員被曝隠し」「作業員数水増し」「危険手当ピンハネ」など問題噴出する東京電力で事故処理が収束できると考える国民は皆無だろう。
安倍政権は、収束宣言の撤回だけではなく事故処理を前進させなければならない。
そして「東京電力の破綻処理なくして福島原発事故の収束なし」が大命題となる。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素30掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。