http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/672.html
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亡くなった方1万6000人、行方不明2700人、関連の死亡を含めれば2万人以上が犠牲になっている。いまだ31万の人が避難生活を続けているそうだ。ほんとに大きな災害である。1995年の阪神淡路大震災では、筆者も震度7前後の揺れを感じた被害にあったひとりだ。今回の震災では2年の時が経過したが、阪神淡路より被害は甚大で、傷はまだ癒えそうにない。癒えるどころか拡大する恐れが強い。
その最大の原因は福島の原発事故への対応が全くおかしいからだ。原発を推進した人々が、この事故を起こした責任を全く取ろうとしない。この大変な状況を正面から受け止める姿勢が全くない。発生源を止める手立てがなければ、放射性物質は放出され続ける。現実を素直に見れば、放射能事故は決して収束しておらず、陸地も海も放射能がまだまだ拡散し続けているのだ。
「除染」作業ですでに収集した膨大な量の放射性物質を含む土や水の置き場も決められないのである。「除染」−この言葉もおかしい、「除去」した後に「封じ込め」なければならない。それ以前に使用済み核燃料の保管場所も曖昧だし、最終処理の目途すら立っていない。東電は公的資金を受け、料金値上げをしても放射能処理や被害者の救済から逃げ続けている。原子力発電の根本的な問題が解決されないまま、巨額の資金だけをつぎ込み続けている。
原発の推進を積極的に進めたのは今の政権を持つ自民党である。事故が発生したのが民主党政権の時であったのを利用するかのように、陰でコソコソと再稼働の準備を始めている。地震が起きてまた次の原発事故が起こったりしたら、日本中被爆なしでは生活できる場所などない状況になってしまうであろう。消費増税の時は問題の先送りをするなと言う一方で、原発で発生する使用済み核燃料や放射性物質に関する問題は先送りだ。明らかに自分たちの都合で言い分けている。NHKを筆頭に大手メディアの責任も大きいと思う。事故発生直後から正しい情報を出して対処しようとする姿勢がいまだに見えないのである。
今月の5日には原発再稼働用と思われるプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)をフランスから輸入しようとしていることが、ロイターによって報道されている。政府は都合の悪いことはきちんと発表せず、再稼働に向け動き始めている。大手メディアもこれに加担している。いつものように情報は海の外から来る。ところがこのロイターの記事も英語版から日本語版になる過程で随分手を加えられたところが見受けられる。本当に困った人たちだ。
これが日本語版
引用開始:
[パリ/東京 5日 ロイター]
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE92301F20130304
仏アレバが日本への核燃料輸送を計画、福島原発事故以来
[パリ/東京 5日 ロイター] 仏原子力大手アレバは4日、日本向けのプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料輸送を計画していることを明らかにした。東日本大震災を受けた東京電力福島第1原子力発電所の事故以来となる。
アレバは、福島第1原発事故を受けて延期していたMOX燃料の輸送準備について日本の関係当局と協議していることを明らかにした。
環境保護団体グリーンピースは4月上旬にフランス北部のシェルブール港から日本に向けて輸送されるとしているが、アレバ関係者は時期についてコメントを差し控えた。
また、リュック・ウルセル最高経営責任者(CEO)は4日の記者会見で「2013年末までに(日本で)原子炉6基が再稼動する可能性がある」との見方を示した。
引用終り:
英語版の翻訳と日本語版を比較してみると、その違いが分かると思う(青い部分が日本語版にない箇所)。細かいことを言えば日本語の用語の使い方や言い回しに少しケチをつけたい部分もあるが、ここでは触れないことにする。比較してみると、なるべく騒ぎにならないようにの意図が透けて見えるようで、本当に嫌な感じである。
英語版引用開始:
アレバが日本への核燃料輸送を計画、福島原発事故以来
*日本国内で論争となるであろう
*受け取るのは関西電力のようだ
*ほとんどの原子炉は福島(原発事故)後、安全確認のため停止中
【マリオン・ドゥエ、リサ・マエダ】
http://www.reuters.com/article/2013/03/04/japan-nuclear-mox-idUSL4N0BW3TV20130304
[パリ/東京3月5日 ロイター]フランスエネルギーグループ・アレバは、2011年3月の福島原発災害後、初めてとなる日本への核燃料輸送を準備していると語り、日本で停止している原子炉の再起動の兆し。
2011年3月11日の大惨事からわずか2年、原子力発電と原子炉再起動に国民の強い反対のなか、プルトニウム・ウラン混合酸化物燃料(MOX)の出荷は日本での論議を呼びそうだ。
反原発団体のグリーンピースによると4月上旬に北部フランスのシェルブール港から船積みされる予定とのこと。アレバ首脳によると時期についてはコメントを差し控えた。
ウラン採掘事業、核燃料製造、核燃料再処理を手がけるフランス国有企業は、福島のメルトダウンで遅れていた出荷の準備について日本首脳との話し合いによる(合意?)と語った。
また、アレバのリュック・ウルセル最高経営責任者(CEO)は月曜日の記者会見で「2013年末に(日本の)原子炉6基が再稼動する可能性があると信じる」との見方を示した。
日本で長期政権を担った自民党の政権復帰により、1986年のチェルノブイリ以来最悪の福島での原発災害を受けて、前政権が決定した原発廃止政策を見直しすると語っていた。
引用終り:
【解説】
日本語版にはタイトル下の大事な見出しがない
「*日本国内で論争となるであろう」
(ここは大きな文字が使われている大事な部分)
「*受け取るのは関西電力のようだ」
の二つは必要だろう。(突っ込まれないようにしているとしか思えない)
「原子炉の再起動の兆し」
削除は意図的か?
「2011年3月11日の大惨事からわずか2年、原子力発電と原子炉再起動に国民の強い反対のなか、プルトニウム・ウラン混合酸化物燃料(MOX)の出荷は日本での論議を呼びそうだ。」
の大事な前提がまるごとない
「ウラン採掘事業、核燃料製造、核燃料再処理を手がけるフランス国有企業は、福島のメルトダウンで遅れていた出荷の準備について日本首脳との話し合いによる(合意?)と語った。」
と検閲でもうけていたように「政府の行動」が抜けている
「日本で長期政権を担った自民党の政権復帰により、1986年のチェルノブイリ以来最悪の福島での原発災害を受けて、前政権が決定した原発廃止政策を見直しすると語っていた。」
政府が何を考えているか意図的に外した?
さらに英語阪には東京発の注釈記事追加がある。
矢津陌生ブログより転載
http://yazumichio.blog.fc2.com/blog-entry-349.html
http://yazumichio.blog.fc2.com/blog-entry-350.html
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