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http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20130304/605449/?P=1
環境省は3月1日、直轄で進めている福島県内の除染工事の現場のうち2カ所を報道関係者向けに公開した。富岡町にある常磐自動車道常磐富岡インターチェンジ(IC)の路面洗浄の現場と、楢葉町に設けた同町の除去土壌の仮置き場だ。どちらの町も福島第一原子力発電所から半径20km圏内に位置し、東日本大震災の原発事故の影響で住民は避難している。特に発電所に近い富岡町は空間放射線量が高く、場所によっては東京都内の約30倍に上る。大成建設と前田建設工業JVがそれぞれ厳しい環境で作業に取り組んでいる。
○北上するにつれて町の様子が変化
環境省は警戒区域をはじめとする線量が特に高い地域を除染特別地域と呼んでいる。同地域内の市町村と同地域を貫く常磐自動車道の一部に対して除染を実施している。常磐道、富岡町、楢葉町の位置関係は下の図の通りだ。常磐道の常磐富岡ICから南相馬ICまでは、建設中の状態で震災に遭った。
報道関係者は環境省がチャーターしたバスでJRいわき駅前から現地へ向かった。いわき駅付近は、見たところ日常的な雰囲気が戻っている。
しかし国道6号を北上するにつれて、車窓の風景には荒廃が目立ち始めた。写真の商業施設を見かけた時、バスは既に除染特別地域に入っていたと思われる。
○路面を高圧水で洗浄
バスが閉鎖中の常磐富岡ICに着くと、環境省の指示に従ってヘルメット、防じんマスク、手袋を着用し、靴にカバーを掛け、線量計を携帯して下車した。
富岡町は福島第一原子力発電所の所在地である大熊町に隣接している。同省によると、同ICの路面付近の空間線量は除染前の時点で毎時2.4マイクロシーベルト。日経BP社がある東京都港区の区役所の数値(3月4日時点で毎時0.079マイクロシーベルト)に比べると約30倍に相当する。手元の線量計も都内では見たことがない数値を表示した。ここでの取材時間は約30分だった。
大成建設の作業員が、回転型同時回収式高圧水洗浄装置「スピンジェット」で路面を洗浄していた。環境省は、洗浄後の路面付近の線量を測定したところ、毎時1.4マイクロシーベルトに下がったとしている。
同社は常磐道のうち富岡町内から南相馬市内までの延長20kmほどの区間の除染を約20億円で請け負っている。環境省によると、区間内には線量が毎時9.5マイクロシーベルトを超える箇所もある。工期は2012年11月〜13年6月だ。
除染適正化推進本部の本部長を務める井上信治・環境副大臣が視察に訪れていた。除染の費用が延長1kmにつき約1億円かかっていることについて、報道陣から「費用がかかりすぎているのでは」と質問が出ると、「このスピンジェットのような新しい技術を積極的に活用して、除染コストをできるだけ下げるよう努めたい」と答えた。
○黒い土のう袋が並ぶ除去土壌の仮置き場
富岡町の南に隣接する楢葉町へ移動した。同町は富岡町に比べれば線量が低く、文部科学省が町役場で測定した3月4日時点の数値は毎時0.2マイクロシーベルトと約10分の1だ。ここでは前田建設工業・鴻池組・大日本土木JVが土地、建物、道路、森林などを対象に3月までの工期で本格除染を行っている。契約金額は約190億円だ。
除染作業は、舗装された路面に対しては水で洗浄し、土壌に対しては表層の部分をはぎ取って除去するのが基本だ。環境省直轄の除染では、除去した土壌を仮置き場、中間貯蔵施設を経て最終処分場へ送る流れとなっている。現時点では中間貯蔵施設と最終処分場はまだなく、仮置き場は楢葉町など一部の市町村にできている。バスは同町の除去土壌仮置き場の一つに着いた。同行している環境省の職員によると、もとは水田だったという。除去土壌などを詰めた黒い土のう袋がずらりと並んでいる。
仮置き場の白い仮設テントの中は、土壌の除去で集まった木の枝や草などを破砕、圧縮する減容化施設だ。体積を約23%に縮小したうえで梱包し、除去土壌用と同じ土のう袋に詰める。
環境省は中間貯蔵施設については、福島県内に設置して2015年1月に供用を開始することを目指している。
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