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福島原発事故の健康リスクが、グローバル・レポートに詳述されている(WHO)
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/524.html
投稿者 無段活用 日時 2013 年 3 月 03 日 14:46:24: 2iUYbJALJ4TtU
 

(Global report on Fukushima nuclear accident details health risks: WHO)
http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2013/fukushima_report_20130228/en/index.html



Global report on Fukushima nuclear accident details health risks

福島原発事故の健康リスクが、グローバル・レポートに詳述されている

News release

ニュースリリース

28 February 2013 | GENEVA - A comprehensive assessment by international experts on the health risks associated with the Fukushima Daiichi nuclear power plant (NPP) disaster in Japan has concluded that, for the general population inside and outside of Japan, the predicted risks are low and no observable increases in cancer rates above baseline rates are anticipated.

2013年2月28日|ジュネーブ−福島第1原子力発電所に関連する健康リスクについて、国際的な専門家が包括的な評価を実施し、日本内外の一般住民について、考えられるリスクは低く、また、ガンの発症率に基準値を超える目に見えるような増加が予想されることはないとの結論を出した。

The WHO report ‘Health Risk Assessment from the nuclear accident after the 2011 Great East Japan Earthquake and Tsunami based on preliminary dose estimation’ noted, however, that the estimated risk for specific cancers in certain subsets of the population in Fukushima Prefecture has increased and, as such, it calls for long term continued monitoring and health screening for those people.

それでも、WHOレポート「予備的な線量評価に基づく、2011年東日本大震災よる原発事故がもたらす健康リスクの評価」は、福島県民の一部に特有のガンのリスクが上昇していると評価されたと言及しており、そういったことから、WHOはこうした人々に、長期的なモニタリングの継続と、人間ドックの受診を呼びかけている。

Experts estimated risks in the general population in Fukushima Prefecture, the rest of Japan and the rest of the world, plus the power plant and emergency workers that may have been exposed during the emergency phase response.

専門家たちは、福島県・日本の他地域・世界の他国の一般住民、さらに、緊急事態に対応しなければならなかった期間に被曝した可能性がある、発電所作業員や緊急作業員のリスクを評価した。

“The primary concern identified in this report is related to specific cancer risks linked to particular locations and demographic factors,” says Dr Maria Neira, WHO Director for Public Health and Environment. “A breakdown of data, based on age, gender and proximity to the nuclear plant, does show a higher cancer risk for those located in the most contaminated parts. Outside these parts - even in locations inside Fukushima Prefecture - no observable increases in cancer incidence are expected.”

「このレポートで確認された第1の問題は、特定の場所や人口動態的要因に結びついた特有のガンのリスクに関するものだ」と、WHO公衆衛生・環境部長の医学博士マリア・ネイラは語る。「年齢・性別・原発からの距離に基づいてデータを分類すると、最も汚染された区域に住む人たちの発ガンリスクが、より高くなっていることが見事に示されている。この区域の外では−福島県内の場所であれ−ガン発生率の目に見えるような上昇は考えられない。」

In terms of specific cancers, for people in the most contaminated location, the estimated increased risks over what would normally be expected are:

特有のガンについて、最も汚染された場所に住む人々に普通に予想されるリスク増加の評価は次の通り:

・ all solid cancers - around 4% in females exposed as infants;
・ breast cancer - around 6% in females exposed as infants;
・ leukaemia - around 7% in males exposed as infants;
・ thyroid cancer - up to 70% in females exposed as infants (the normally expected risk
  of thyroid cancer in females over lifetime is 0.75% and the additional lifetime risk
  assessed for females exposed as infants in the most affected location is 0.50%).

・ 固形ガン全体−小児期に被曝した女性の約4%
・ 乳ガン−小児期に被曝した女性の約6%
・ 白血病−小児期に被曝した男性の約7%
・ 甲状腺ガン−小児期に被曝した女性の最大70%
  (通常、女性が生涯にわたり甲状腺ガンにかかるリスクは、通常0.75%だが、
   小児期に最も被害を受けた場所で被曝した女性について、生涯にわたる
   リスクの評価として、0.50%が加算される)。

For people in the second most contaminated location of Fukushima Prefecture, the estimated risks are approximately one-half of those in the location with the highest doses.

福島県の2番目に強く汚染された場所に住む人々ついて、評価されるリスクは、最も線量の高い場所に住む人々の約半分だ。

The report also references a section to the special case of the emergency workers inside the Fukushima NPP. Around two-thirds of emergency workers are estimated to have cancer risks in line with the general population, while one-third is estimated to have an increased risk.

このレポートはまた、福島原発内の緊急作業員の特別な事例についても項目を割いている。緊急作業員の約3分の2は、一般住民並みの発ガンリスクと評価されているが、一方、3分の1はリスクが増加していると評価されている。

The almost-200-page document further notes that the radiation doses from the damaged nuclear power plant are not expected to cause an increase in the incidence of miscarriages, stillbirths and other physical and mental conditions that can affect babies born after the accident.

さらに、被害を受けたこの原発からの放射線量では、流産・死産、また、事故後に生まれた乳児に悪影響を与える可能性のある、他の身体・精神的状態の発生率に増加をもたらすことは考えられないと、この約200ページの文書に言及されている。

“The WHO report underlines the need for long-term health monitoring of those who are at high risk, along with the provision of necessary medical follow-up and support services,” says Dr Maria Neira, WHO Director for Public Health and Environment. “This will remain an important element in the public health response to the disaster for decades.”

「このWHOレポートは、高いリスクにある人たちが、医療面でのフォローや支援サービスといった必要なものを受けるとともに、長期的な健康モニタリングを受ける必要性を強調している」と、WHO公衆衛生・環境部長の医学博士マリア・ネイラは語る。「これは公衆衛生の対応において、今後数十年、重要な要素であり続けるだろう。」

“In addition to strengthening medical support and services, continued environmental monitoring, in particular of food and water supplies, backed by the enforcement of existing regulations, is required to reduce potential radiation exposure in the future,” says Dr Angelika Tritscher, Acting Director for WHO’s Food Safety and Zoonosis Department.

「医療面での支援やサービスを強化するだけでなく、現行の規則の実施に裏打ちされた、特に食糧と飲料水供給における継続的な環境モニタリングの強化が、今後放射線に被曝する可能性を減らすために必要となる」と、WHO食品安全・動物原生感染症部長代理の医学博士アンジェリカ・トリッシャーは語る。

As well as the direct health impact on the population, the report notes that the psychosocial impact may have a consequence on health and well-being. These should not be ignored as part of the overall response, say the experts.

住民の健康への直接的な影響と同様に、心理的な影響が健康や幸福に結果を及ぼす可能性があることに、このレポートは言及している。総体的な対応の一部として、こういったことを無視してはいけないと、専門家たちは語る。

This is the first-ever analysis of the global health effects due to radiation exposure after the Fukushima NPP accident and is the result of a two-year WHO-led process of analysis of estimated doses and their potential health implications. The independent scientific experts came from the fields of radiation risk modelling, epidemiology, dosimetry, radiation effects and public health.

これは、福島原発事故後の放射線被曝による健康への影響を、世界的に分析した初めてのものであり、また、線量評価とそれが健康に及ぼす潜在的な関係について、WHO主導による2年間の分析過程の結果だ。放射線リスクモデリング・疫学・線量測定・放射線効果・公衆衛生の各分野から、独立的な立場の専門的科学者が集まった。



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(投稿者より)

WHOレポートのプレスリリースです。レポートはpdfファイルをダウンロードできます。です。私も専門家ではないので、テキストは敲きやすいように、今回は対訳にしましたが、誤訳があるかも知れません。ご容赦ください。

文書の中ほど、割合の記述がありますが、これは元々一定の割合で、例えば乳ガンが発症することに対して、そのさらに6%分が上乗せされるという意味で、「小さいときに被曝した女性の6%が将来乳ガンになる」という意味ではありませんから、誤解のないようにお願いします。

それでも、有意な差は出る、ということは確かなようで、甲状腺ガンは合算で1.25%ですから、ため息が出る程度の話ではあります。

ちなみに、「最も汚染された場所」"the most contaminated location" とは、実効線量12〜25mSvの浪野町・飯舘村、「2番目に強く汚染された場所」とは、実効線量3〜5mSvの葛尾村・南相馬市・楢葉町・ 川内村・伊達市・福島市・二本松市・川俣町・広野町・郡山市・田村市・相馬市のようです(報告書pp43〜45)。

 

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コメント
 
01. mainau 2013年3月03日 15:22:26 : GgaPs4QXWLwO2 : 85rTG3hiJk
>>最も汚染された区域に住む人たちの発ガンリスクが、より高くなっていることが見事に示されている。この区域の外では−福島県内の場所であれ−ガン発生率の目に見えるような上昇は考えられない

→見え透いたWHOのウソ。発がんは、セシウムの降下した関東地方を含めて上昇する。

>>害を受けたこの原発からの放射線量では、流産・死産、また、事故後に生まれた乳児に悪影響を与える可能性のある、他の身体・精神的状態の発生率に増加をもたらすことは考えられないと

→見え透いたWHOのウソ。幼い小児の死亡率は、おそらく日本全国規模ですでに上昇したはず。精神的状態の発生率に関して、セシウムの降下した地域では、神経系の病気が増える。おそらく、自殺率が上がる。

これだからIAEAと結託しているWHOは、あてにならんのだ。いつも事故を過少評価しようとやっきになっている。


02. taked4700 2013年3月03日 17:08:25 : 9XFNe/BiX575U : GMp4HH7Gkg
WHOのこの報告書と言うかレポートが発表された時期を考えたら、明らかに福島県での甲状腺検査結果の影響を抑えようという意図があったと思える。

多分、最初からこういったタイミングで発表しようということが考えられていたはず。

日本の全体の状況を考えたら、福島だけでなく関東から東北一帯はかなり汚染しているはずです。

1.福島第一原発の監視カメラ、東電とIAEAが設置したものがあったのですが、一切公開されていません。一度国会でこのことが取り上げられましたが、その後、一切言及がありません。当然、マスコミもこのことを知っていますが黙ったままです。このことから推測できることと言うか、論理的に考えて、多分唯一の合理的な説明は、地震でかなり壊れたということです。そして、だからこそ、スピーディのシュミレーションが公開されず、安定ヨウ素剤も配布されなかったのです。つまり、これらをやってしまうと、水素爆発やベントでの被ばくが避けられてしまうので、地震直後の被ばくがばれてしまうからです。スピーディのデータを公開せず、安定ヨウ素剤を飲ませないことで、ベントや水素爆発の被ばくをさせることで、地震直後の被ばくに重ねて被ばくをさせ、地震直後の被ばくを隠したわけです。

2.2011年の3月末には甲状腺検査を一部でやっていました。つまり、最初から甲状腺への被ばくが危惧されていたわけで、被ばくの影響がどの程度あるかについて、事故直後の行動記録と早期の被ばく検査(たとえば甲状腺から出るガンマ線を測ること)が必要でしたが、どれも6月以降になりました。このため、初期のヨウ素被曝は実態がほとんど明らかにならないままになりました。

3.被ばくの影響を明らかにするためには、福島第一原発から漏れた放射能の影響のない地域で甲状腺検査をして、どのような状態化を見る必要がありますが、これが開始されたのは1年と半年以上たった2012年の年末からです。そして、この時期は全国でがれきの広域処理がかなりされてからでした。もともと、がれきの広域処理は放射性物質は拡散しないという原則に反し、また、宮城県や岩手県では、2011年の夏の段階でがれきは市街地から海岸や河原、運動公園などへどかされていて、復興の邪魔になるということはありませんでした。また、被災地で時間をかけて処分したほうが地元の経済のためになるという地元の声もありましたが一切無視されました。

4.除染の危険手当がほとんど除染作業員へ支払われていません。そして、そのことが報道されてもまったく是正されていません。同じく、がれきの広域処理でもその費用の明細が全く公開されないままです。

5.そもそも、福島県内にはバックアップ電源の付いたモニタリングポストが20基程度はありました。そのうちの10基以上は地震津波の被害を受けてはいず、停電後もデータを取り続けていたわけですが、それらのデータを回収したのは地震後ひと月以上たってからと言うことで、いつどのモニタリングポストのデータを回収したかも伏せられたままです。NHKのテレビでは半年以上のちに回収を始めたかのような解説がされていました。自分としてはこの回収遅れはその間にデータを細工したのではと考えざるを得ません。

原発に関して途中で行方不明になる金が数千億円規模で発生しています。その典型が作業員の給与であり、電力会社がいくら日当として払っているかは一切明らかになりません。除染の危険手当も行方不明になったままです。

そして、こういう状況でありながら、依然として低線量被ばくの影響は少ないと公言する専門家が数多くいるのです。再稼働をしたいという原発関係者、地元関係者も多くいるのです。いかに日本が植民地化されているかがよく分かります。はっきり言って、もうほとんど望みはなく、このまま滅んでいくとしか考えることができません。

いつからここまでばかになったのかというのが素直な感想です。


03. 恵也 2013年3月03日 18:23:43 : cdRlA.6W79UEw : mQw38stcTE
>>01 幼い小児の死亡率は、おそらく日本全国規模ですでに上昇したはず。

少しは上がってるはずだが、有意な数字じゃないのかもな。
でも飯館村の赤ちゃんは男の子が非常に少ない。

放射線を浴びる仕事をやってる両親からは、男の子が少ないといいます。
これからは男はモテル。


04. 2013年3月04日 03:37:58 : UXKjQTYwdw
WHOはIAEAの許可なしには被曝については何も公表できない、傘下団体のようなもの。
その発表はマヤカシだらけだ。

そもそもWHOの最優先課題は、人類の健康を守ることではない。
70億超の人口をいかに減らすかにある。

かつてエイズ・ウイルスを混入させた天然痘ワクチン接種をアフリカで
大々的に行なったのもWHO。

彼らは人間の命など何とも思っていない。


05. 2013年3月04日 17:12:03 : DyROGjgHCI
02>さんに同意です

06. 2013年3月05日 15:15:54 : 8tFWC3ExoM
記事の中身を見たら、福1の被害はたいしたことはないというおかしな内容だったので、いったい記事の出所はどこかと思ってタイトルや記事冒頭を読み返したら、タイトルは「福島原発事故の健康リスクが、グローバル・レポートに詳述されている(WHO)」とか、通常出典元を紹介する記事冒頭では「国際的な専門家が包括的な評価を実施し・・・」などとなっていて、出典の具体的な組織名や著者名もない。

そのように出典元をあいまいにしたまま、記事中たびたび引用してるWHOを、この記事執筆者とは繋がりのない他者のような印象で書き「福1被害ははたいしたことはない」という見方が、いかにも公正な評価であって世界の見解であるかのように書いているが、記事のリンク元などよくよく見たらなんのことはない、この記事の出典元は国際原子力マフィアIAEAの手下のWHOじゃないか。

つまりマッチポンプ記事だ。ばかばかしい。


07. maharao 2013年3月07日 09:40:57 : OfBRn1t4U8xl. : FN1D26RPUU
Executive Summary (issued by WHO)
世界保健機関 (WHO)
2011年東日本大地震/津波後の原子力事故の暫定的被曝線量推定に基づく健康リスク評価
要約
序言
2011年3月11日の日本で起きた地震/津波が東京電力の福島第一原子力発電所からの放射性物質の漏出につながった。

環境への放射性物質の大量漏出は,潜在的な急性および長期的な健康への影響のため常に関心事である。歴史的諸事件の知見から以下が確認されている:放射性物質の大規模な無統制な漏出があればいかなる場合も直後の対処を必要とし、併せて潜在的な健康への影響を科学的に評価すべきである。

そのような事象が発生したとき、世界保健機構(WHO) の義務は、国際諸機関の合同被曝緊急管理計画(the Joint Radiation Emergency Management Plan) に記載されているとおり、公衆衛生に関する諸リスクを評価し対応することである。

福島第一原発事故にかかわるこの健康リスク評価の主要目的は潜在的な公衆衛生への影響を評価し、将来の健康に関する必要事項が予期可能なものとすること、および公衆衛生上の対策が取れるようにすることである。この評価は暫定的被曝線量推定に基づくものであり、当該推定は2012年5月刊行のWHOリポートに記載されたとおりである。

諸方法
この健康リスク評価は被曝リスクモデリング、疫学、線量計測、公衆衛生の独立した各分野の国際的な専門家によってなされ、各専門家はWHOが専門知識および経験を考慮して選定した。専門家たちはすべて利害当事者でない旨の宣言済みである。専門家たちからなるグループは2011年12月および2012年3月に会合した。両方の会合には以下のオブザーバーが参加した:国連の放射線効果委員会(UNSCEAR)、国際労働機関(ILO)、および日本政府。オブザーバーは討議に参加しデータを共有したが、議事決定過程には関与していない。

リスクアセスメントは四段階のステップを踏んで行なわれた:
● 特定の放射性源ーー異なる放射性核種および被曝経路のようなーーが特定された(危険特定)。
● 結果的に発生しうる危害を及ぼす効果が被曝線量と生物学的効果の間に成り立つ科学的知見に基づいて特定された(線量ー反応個体関係)。
● 暫定的線量評価に基づき、もっとも強く影響を受けた福島県内の諸地域からそれ以外の世界中の各地域に及ぶ地理的位置内の公衆に対する生涯に亘る器官線量が推定された。緊急作業者に対しても原発事業者の行なった作業上の被曝評価に関わる入手可能なデータに基づき、生涯に渡る器官線量が推定された(被曝評価)。
● 全固形ガンに対し、生涯にわたる発症リスクが推定された。また放射性被曝にもっとも密接に関連して被曝時の年齢ごとのリスクの程度が既知である個別のガン(白血病、甲状腺ガン、女性の乳ガン)の部位についても生涯発症リスクが推定された。生涯発症リスクは男女それぞれに、また三つの異なる年齢ごとに(被曝時年齢が1歳[乳児] 、10 歳[子供] 、20歳[大人])。 事故発生後15年間の累積リスクの計算もまたなされた。男性緊急作業者に対する健康リスクも異なる三つの年齢(20歳、40歳、60歳)ごとになされた(リスク特性表示)。

見出されたこと
被曝レベルの推定に鑑み、ガン発症リスクの増加が潜在的な健康影響と最大限の関連がある。放射性被曝とガンの生涯発症リスクとの関係は複雑であり、幾つかの要因によって左右される。主な要因は被曝線量、被曝時の年齢、性別およびガンの部位である。このような要因が放射線リスクの予測にあたり不確定性をもたらしうる。ことに低線量被曝を評価する場合はそうである。

放射性物質によってもっとも影響された地域の外側では、福島県内の地域であろうと、発症リスクは低いままであると予想される。また平時の発症率の自然的な変動を上回る目に見えるリスクの増大は予想されない。

放射性物質による健康影響のあるものーー予測可能な結果の効果と名付けられるーーはある一定の被曝レベルを超えた時にかぎり起こる事が知られている。福島県内の線量はそのようなレベルよりかなり低い。したがってそのような効果が公衆に現われるとは予測されない。

福島県内の推定被曝レベルは胎児の発育や妊娠に影響を及ぼすには低すぎる。また誕生前の被曝の結果として流産、12-28週の自然流産、死産、先天性疾患、知的障碍が増加するとは予想されない。

もっとも汚染の激しい福島県内の二地域では,最初の一年間の暫定的な放射線量推計値は12マイクロシーベルト(mSv.) から25マイクロシーベルトである。線量が最大である地域では平時のガン発症リスクに比べ白血病、肺がン、甲状腺ガンおよび全固形ガンの生涯発症リスクが以下のように増大する公算がある。リスクの過小評価を避けるため意識的に選択された方法論的な選択肢としてのリスクは最大値で以下のように推計される。白血病については乳児として被曝した男児の生涯発症リスクは平時の発症リスクに比べ最大約7%増加する。乳がんについては乳児として被曝した女児の生涯発症リスクは約6%増加する。全固形ガンについては乳児として被曝した女児の生涯発症リスクは最大4%増大する。甲状腺ガンは乳児として被曝した女児の生涯発症リスクが最大70%増加する。このような数値は平時の発症リスクに対する相対的な比率の増加の推計値であって、そのようなガンの発症リスクの絶対的なリスクを表わしているのではない。甲状腺ガンの平時発症リスクが低いので、相対的な増加比率がたとえ大きなものであっても絶対的な数値の増加は小さなものである。たとえば女性の生涯甲状腺ガン発症リスクは平時で1%の四分の三(=0,75%) に過ぎず、このアセスメントでもっとも激しく放射性物質に汚染された地域での女児に対する推定生涯発症リスクが増大したといっても1%の半分(=0.5%) の増大にすぎない。

上記のようなリスク増大が適用されるのは福島県内のもっとも汚染の激しい地域にかぎり適用される。これに次ぐ汚染地域の住民については平時と比べた生涯ガン発症リスクの増加はもっとも激しく汚染された地域の約半分と推計される。被曝時に乳児であった人に比べ子供や大人のリスクは低いと推定される。

福島県内のもっとも激しく影響を受けた地域に次ぐ諸地域では、暫定被曝放射線量は3マイクロシーベルトから5マイクロシーベルトと推計される。平時の生涯ガン発症リスクに対する推定増加率はもっとも影響を受けた地域の住民のおよそ四分の一から三分の一程度と推計された。

福島第一原発構内の緊急作業者の間では、合理的な被曝シナリオに基づいて、白血病、甲状腺ガン、および全固形ガンの生涯発症リスクは平時に比べ増大すると推定される。これらのシナリオの詳細、およびシナリオに基づくリスクの推定は本リポートの本文に記載されている。かなりの量の放射性ヨウ素を吸引した少数の緊急作業者は非ーガン甲状腺疾患を発症する可能性がある。

結論
この健康リスクアセスメントは現在の科学的知見に基づくものである。ここに使われた評価モデルは過去の放射性物質の漏出事故および経験から引き出されたものであり、福島で見られた被曝パタンと全く同一ではない。したがって
調整が必要とされた。このアセスメントに使用された線量推計および諸仮定は結果として健康リスクの過小推計に陥る可能性を最小限にするためわざと選ばれたものであった。このリポートに提示された数値は正確な予測というよりむしろ健康被害の程度の推定とみなされるべきである。さらに次の事実も銘記されたい:このリポートが依拠している被曝データは暫定的なものであり、2011年9月の時点で入手可能だあったものに限られる。放射性物質の健康影響ーーことに低線量の場合ーーの科学的理解は将来改善するかもしれないから、さらに調査が進めばこの放射線事故のリスクに関するわれわれの理解が変わることもあり得る。

この健康リスクアセスメントの結論は以下のとおり:日本国外で将来識別しうる健康リスクが増大するとは予想されない。日本についてはこのアセスメントの推定によれば、もっとも影響を受けた地域ではある年齢グループおよび性別によってはある種のガンの生涯発症リスクが何ほどか高まってもおかしくない。このような推定から来るべき何年間の住民の健康モニタリングについてーーこのような健康モニタリングはすでに福島健康マネジメント調査で始められているようにーー優先順位を設定する為の貴重な情報が得られる。

このような知見に基づき食物および環境の継続的なモニタリングが依然重要である。UNSCEAR や他の機関による被曝線量の研究からさらに詳しい推定データが得られた暁にはそのようなデータをこのようなリスク推定を一層洗練したものとするのに役立たせることができる。


08. 2014年11月29日 07:19:03 : RQpv2rjbfs
レポートには根拠が必要だ。福島で医師と行政機関がグルになってデータを隠蔽している以上根拠は曖昧になってしまう、どのくらい汚染されて放射能の強さがどの位かすらあてにならない。情報隠蔽は成功している、誰が得するのか不明だが、不利益を被るのは間違いなく近隣住民だ。

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