http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/447.html
Tweet |
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/6947324.html
2013年02月26日10:37 とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
原発風評被害放射能の基準から考え直せ(2月25日付・読売社説)
放射能の安全基準について政府は根底から考え直すべきだ。政権交代はその好機と言えよう。
消費者庁が、東京電力福島第一原子力発電所事故による風評被害の対策を強化する。森消費者相は、「民主党政権は消費者の不安を募らせた」と述べ、具体策の検討を指示した。
福島県産の農産物は、検査で安全を確認し出荷されているが、価格を安くしなければ売れない。流通量もなかなか増えない。
森氏が、「安全基準への疑問や不安があると思う」と指摘したのは、もっともである。
野田政権は、食品中の放射能基準を海外より厳格化した。政府の放射線審議会は、弊害が出ると警告したが、小宮山厚生労働相(当時)が政治的に押し切った。
その結果、基準超過が増え、食品の信頼回復は進まない。過去の核実験の影響としか考えられない放射性物質が検出され、出荷停止となった野生キノコもある。
問題なのは、野田政権が年1ミリ・シーベルトの被曝(ひばく)線量を安全と危険の境界線としたことだ。年1ミリ・シーベルトは法的に放射性物質を扱う施設の管理基準に過ぎないのに、この線引きを食品基準にも適用した。
国際放射線防護委員会(ICRP)も、年1ミリ・シーベルト以下が望ましいとしている。ただ、野田政権との違いは、これを超えても直ちに危険とは見なさないことだ。
ICRPは総量で100ミリ・シーベルトまでなら明確な健康影響は検出できないとの立場だ。ICRPが考える1ミリ・シーベルトは、安全性に余裕を見込んだ数値で、合理的に達成できるなら、との条件も付く。
世界には、大地などから年10ミリ・シーベルトの放射線を浴びる地域がある。病院の放射線診断で1回に約7ミリ・シーベルト被曝することもある。
1ミリ・シーベルトでの線引きは、16万人近くの避難者の帰還を遅らせる要因にもなっている。
ICRPは、被災地の復旧過程では、年20ミリ・シーベルトまで許容し、可能な範囲で年1ミリ・シーベルト以下にするとの考え方を示している。
だが、細野環境相(当時)は、1ミリ・シーベルト以下への除染を強調した。ICRPの考え方は、住民の生活確保と除染の両立だが、除染が偏重される結果となった。
政治の誤ったメッセージと言えば、泉田裕彦新潟県知事も同様だ。柏崎市、三条市が岩手県のがれきを一般ごみとして処理したことを「犯罪行為」と非難した。
しかし、がれきの放射能は県内のごみと変わらない。首長が風評被害を増長させては困る。
(2013年2月25日01時19分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130224-OYT1T01073.htm
=========================================
ツッコミどころ(1)
「問題なのは、野田政権が年1ミリ・シーベルトの被曝(ひばく)線量を安全と危険の境界線としたことだ。年1ミリ・シーベルトは法的に放射性物質を扱う施設の管理基準に過ぎないのに、この線引きを食品基準にも適用した。」
この書き方だと,「年1ミリ・シーベルト」という値が厳しすぎ,食品に関しては緩めるべきという印象を与えそうですが,事実は逆です。
「年1ミリ・シーベルト」は外部被曝と内部被曝を合わせた値なので,内部被曝させる食品に求められる値は,外部被曝の分を差し引いた量,つまり「年1ミリ・シーベルト」以下でなくてはなりません。
また,内部被曝は呼吸と飲料水からもするわけですから,食品からの被曝量はさらに少なくならなければなりません。
(武田先生が「専門家は足し算ができない」と言われるのはこのことです。)
ツッコミどころ(2)
「ICRPは総量で100ミリ・シーベルトまでなら明確な健康影響は検出できないとの立場だ。ICRPが考える1ミリ・シーベルトは、安全性に余裕を見込んだ数値で、合理的に達成できるなら、との条件も付く。」
低線量被曝が安全だと論じる人がしばしば用いるICRPの基準づくりに関与した,チャールズ・マインホールド氏は「核開発や原発を担う人達の要請で,原発や核施設の労働者の基準を甘くした。……基準が引き上げられれば,施設の安全対策に莫大な金額がかかる。……低線量のリスクは科学的根拠はなかったがICRPの判断で決めたのだ」と証言しています。
しきい値が100ミリ・シーベルトであるという主張には科学的根拠がないのです。そればかりか,しきい値があるということ自体も根拠がありません。
ツッコミどころ(3)
「政治の誤ったメッセージと言えば、泉田裕彦新潟県知事も同様だ。柏崎市、三条市が岩手県のがれきを一般ごみとして処理したことを「犯罪行為」と非難した。しかし、がれきの放射能は県内のごみと変わらない。首長が風評被害を増長させては困る。」
放射能汚染されたものは移動させるだけで犯罪です。また,それを燃やして気化させることは,実際に北九州や大阪で健康被害が発生していることを考えれば傷害罪だと思います。さらに,実害が出ているのであれば,それはもはや"風評被害"ではなく"被害"です。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素30掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。