★阿修羅♪ > 原発・フッ素30 > 432.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「内部被曝」(肥田舜太郎)の読み方
http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/432.html
投稿者 シフォン 日時 2013 年 2 月 25 日 16:14:54: HaKo6dGhQRby6
 

http://www.yasuienv.net/IntExpHida.htm
「内部被曝」(肥田舜太郎)の読み方
04.01.2012
【市民のための環境学ガイド
安井至(東京大学名誉教授だった人です)】
上記より引用します

これは一体何なのだ
この新書「内部被曝」肥田舜太郎著、(扶桑社新書116、2012年3月19日初版)は、危険な要素を含んだ出版物である
その危険性とは何か
まず著者の目的にとって不都合な事実を除外して、著作が行われていることである
加えて科学的根拠が無い推測による記述が多すぎることである
これでは正しい判断の根拠を福島県民に提供しない

著者の目的とは何か
福島をフクシマと書き、広島・長崎をヒロシマ・ナガサキと書いていることからの判断なのだが、フクシマに対する差別意識を日本中に広めることが、本書の目的のように思える

そしてこの差別意識を利用して、原発を止めようとしていることがほぼ確実のように見える
しかし、これは正しいやり方なのだろうか
余りにもイデオロギー優先の出版物であり、福島県民のことを思うと、とてもやりきれない本であるように思う

こんなことをしなくても、原発の新設はしない方向への社会的選択はすでになされていると思うので、2050年には稼働している原発はゼロ、2040年でも極めて少数になっていることだろう
場合によっては2030年でも極く少数ということになるかもしれない

第二がこの本の言う「原爆ぶらぶら病」は、確かに内部被曝の影響による可能性があるが、これと類似した症状の心身症を福島でも増加させる原因の一つになりかねないことである
すなわち放射線に対する過度な心配をする人々を増加させ、ある種の心身症を引き起こす原因を作り出すという結果を生むように思える
これが起きたら福島県民にとって、大きな不幸を引き起こしてしまうことになる
現実に一部ではすでに起き始めているのではないか

内部被曝が重大な影響を与える可能性があることは、誰しも認めていることである
しかし、すでに述べたように、この著者は推測にすぎないことを多数羅列することによって、意図的に過大な影響があることを主張しているように見えるのである
なぜ意図的だと思うのか
それはやはり自然放射線であるカリウム40、ラドンの存在を全く無視した記述をしているからである
この種の出版物に関しては、リスクのバックグラウンドを十分に理解しているかどうか、これがその出版物が信頼できるかどうか、言い換えればバランスの良い記述を行なっているかどうかの判断規準になる
これに照らせば本書は落第である
できるだけ多くの人を騙す目的で書かれていると判定せざるをえない

やはりバックグラウンドに関わることであるが、活性酸素についても記述が足らない
活性酸素は生体が防御機能用としても用いているものであり、そのためにすべての酸素を呼吸する生物には、防衛システムが整備されている
ヒトはその中でももっとも完備した防衛システムを持っていることを述べていない

先に述べた心身症に関してだが、不幸の見本とも言えそうなことが、この本の最後に掲載されている竹野内真理さんの悲劇ではないだろうか
2歳児の母である竹野内さんが、この程度の放射線なら全く問題はないという信念を持っていたら、そしてわざわざ沖縄まで避難するようなこともしなければ、お子さんはこのような状況にならなかったのではないだろうか
この本にも出てくるゴードン・マクロードの真意を著者が理解していれば、こんなことにはならかったのではないか

竹野内さんは「チェルノブイリのかけはし」の野呂美加さんと親交があるようだ
この団体が行なっていることを全面的に否定するつもりはないが、どうも「自然は無害」という思い込みが非常に強いようで、その延長線上でEM菌などという全く根拠のないものを有効だと認めているようだ
物事を科学的視点で正しく見るということについては、相当に問題のある団体に思える

この本の問題はまだある
それは95歳で本人も広島の被爆者。6000人の被爆者を見てきた医者という、反対しがたい要素をもった人が書いた本だということである
本の中身ではなくてこの著者のプロファイルによって、過度な信頼を得る可能性があるということが問題のようである
どのような役割を果たしてきた人なのか、知っていれば心配はないが

いずれにしてもこの本がどのぐらい信用できないものであるか、それぞれの記述について、科学的な妥当性を検証することが必要だと思われる
(略)
問題記述「放射線に敏感な多くの子どもたちに、初期の被曝症状が現れています。下痢が続いて止まらないとか、しばらくしたら口内炎がでるとか、喉が腫れて痛いなど」
多くの母親が心配していたのは子どもの鼻血です」
ここにも具体的なデータが無い
何を根拠にこのような記述があるか、それが不明
しかもその原因を内部被曝のためであると根拠もなく憶測している
下痢、喉が痛いなどであれば、感染症を疑うのがまず医者というものでしょう
不安を福島の人々に押し付けるのが目的とする記述であると思われる

問題記述:「福島第1原発から出ている放射能は、広島・長崎で使われたのと同じウランとプルトニウムによるものです」
問題記述:「今でもそうですが、50年、60年たってから、がんや白血病などの悪性の病気で被爆者がどんどん死んでいます」
広島と長崎で起きたことと、福島で起きたことが同じだと言っている
一体、何が同じなのだろう
実際には相当違うことが起きている

「放射能」という言葉は、一般には「放射性物質」を意味する言葉で、『ウランとプルトニウムによるものです』、とは何を言いたいのか
実際には検出限界が上がった今日、皆無という言葉は使えないが、福島ではウランとプルトニウムは外部に出ていないと考えて良い

また広島・長崎にウラン235やプルトニウム239が、今でも大量に残留しているという話はない
もし残っていたら今でも検出できる
なぜならウラン235の半減期は7億年。プルトニウム239の半減期は2.41万年で、α線を出してウラン235になるのだから
(略)
このような(上記のまた広島が冒頭の部分です)推定を肥田本では全く無視している
恐らく日米の共同組織である放射線影響研究所の発表などは、「全く信頼できない」と断定しているのではないだろうか

しかし、このように科学的に検証が可能な推定は、もしも信頼性が低ければ、誰がそれを出したかなどによることなく、それなりに修正されるものである

記述:「被爆者がどんどん死んでいる」に移る
被爆者の寿命は一般人よりも長いというデータに裏付けられた事実があることは隠している
これは『不都合な真実』の一つなのだろう
白血病が問題になったのは被曝後40年後までで、その後は固形がんが問題になった
原爆が理由で白血病を発症したと考えられている人数は、被爆者8万2千人を対象とした調査で、1975年までに70例、1985年までに80例である
もちろん白血病の原因は多種多様なので、それ以後に白血病が発生しても何の不思議もない
(略)
「原爆ぶらぶら病」が東日本でも起こりうる
その通り。「最大の問題は心身症」だからある
過度の心配によって発症すると考えれば起きるだろう

特に女性と子どもには注意が必要
「乳がんの発症数の増加が低被ばく線量のため」
「玄海町では子どもの白血病が全国一」
この手の統計には注意が必要
玄海町の白血病については、ダイオキシンで埼玉県の乳児死亡率増大のときと同じように、統計的に意味があるかどうかを検証して示すべき

遺伝的影響の可能性も
その可能性がない、あるいは少ないことは、広島・長崎の被爆者の放射線影響の研究で最初に分かったこと
1951年から1965年に行われたメガマウス実験によって、生殖細胞は被曝を受けても、受精までの時間を長くすることによって突然変異率が低下することなどによって、「遺伝影響は重要ではあるが、飛び抜けて重要ではない」と結論された

何か変化があったら記録しておく
そもそも原発は田舎をターゲットにして建てられた

原発はそこにあるだけで危険をばらまく 「森林破壊の原因も原発。ドイツ、ギュンター・ライヘルト教授の調査」
Nuclear Plants and Forest Damageで検索した結果、見つかったのは、Chicago Tribuneの記事のみ
しかも1985年1月22日の記事。さてさて??

スリーマイル島の経験から福島で起こることは予想できる
「スリーマイル島の事故の後、新生児死亡率が激増しました
これはペンシルバニア州のゴードン・マクロードも、原発から半径8〜16キロメートル以内に明らかに乳児死亡率の上昇があったことを認めている」
どうもこの文書らしい。1982年に書かれた文書である
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1649792/pdf/amjph00650-0015.pdf
英語のコピー&ペーストができないので、日本語訳のみ掲載

事故以前の1978年の最初の4半期には、スリーマイル島の半径10マイル以内で、1000の出生に対して新生児の死亡が8.6と7.6であった
1979年の最初の4半期では、これが17.2に上昇した
そして事故は1979年3月28日に起きた
次の四半期での死亡率は19.3であった
そして、同年の後半の四半期では、7.8と9.3になった
ちなみに1979年における米国全体の新生児死亡率は、1978年が10.8、1979年が9.8であった

原発による差し迫った危機を反映しているのだろうが、睡眠薬を使用した住民が113%も増加、精神安定剤(トランキライザー)の使用は88%も増加した
一方14%の人々は普段よりも大量のお酒をのみ、32%の人々はより多くのタバコを吸った
しかし、これらの薬や酒タバコによる副作用は、この事故での精神的ストレスによる公衆衛生上の悪い影響全体からみれば、ごく一部に過ぎないだろう
最近の発見(1982年?)であるが、スリーマイル島の除染・清掃プロセス中に分かった、マウスやラットあるいはウサギの糞に含まれている放射性物質の量が非常に低かったという事実は、無視すべきでない神のお告げのようなものだろう
このような状況がヒトについて起きたとしたら、低線量被曝がヒトに与える影響を長期的に検討するときには、放射線による物理的な影響だけでなく、精神的な影響も同時に定量的に検討すべきであろう

この最後の部分がこの文書の核心となるところである
全体としては様々なことが記述されており、訳した部分は全体の1/8程度である

以上、要するに肥田本はゴードン・マクロード氏の本当の主張を削除し、一見、危ないと読める部分だけを取り出して、低線量被曝が危険であるというイメージを捏造すべく最大限の努力をしている
NHKの追跡番組と同様、相当悪質な捏造である
もし肥田本の内容がゴードン・マクロード氏に知られたら、彼は相当に怒ることだろう
(略)
セシウムは心筋梗塞を起こす
バンダジェフスキー博士という人によって研究結果が出されている
この人はクリス・バズビー博士と共に、反原発グループのスターである

バンダジェフスキー博士は、セシウム137は50Bq/kgといった体内蓄積量でも、心臓にとって非常に危険だという説を流しているが、ICRP、WHOなどの国際機関は、これに同意していない

同意しない最大の理由は、やはりカリウム40を無視しているからではないかと思われる
人体には放射性であるカリウム40を、成人男性で4000Bq程度が存在している
体重を60kgと仮定すれば、60〜70Ba/kgという量になる
セシウムはカリウムよりも生体濃縮効果が大きいため、影響はセシウムの方が大きいと思われるが、それでも体内半減期は成人で100日以下、子どもだと30日程度である

カリウムはバナナには多く含まれているが、誰もバナナを食べ過ぎると心筋梗塞になるとは言わない

バンダジェフスキー博士は、リンゴペクチンがセシウム137の代謝を加速するという論文でも知られている。奥さんが主著者の共著
http://radionucleide.free.fr/Stresseurs/smw-Galina_Bandazhevskaya.pdf
しかし、これもICRPなどの国際機関は同意していない

一説によれば、ドイツなどではリンゴペクチンが販売されているらしい
したがってこの実験を再現することは、世界のどこでも簡単にできると思われるのだが、EM菌の有効性の研究や、プラズマクラスターイオンの有効性の研究に、一流の研究者は取り組まないのと同じ理由でだろう、誰もリンゴペクチンに取り組もうとしない
(略)
(このかぎかっこの部分は私が書きました
これには「原子力資料情報室(故高木仁三郎氏が作った)の資料によれば」とあり、「科学的に正しく情報を処理し記述する能力は、同じ反原発を主張している団体である原子力資料室が格段に高いように思える」とあります
肥田先生をすごく批判する人でも、高木さんにはそうしないことから高木さんをうかがい知れますね)

要するにこの本は根拠が明らかでないことを、本当のことであると断定して、次々と並べるという手法で書かれている
恐らくこの本の著者(真の著者は肥田氏ではないだろう)は、スターングラス氏、グロイブ氏の著書だけを読んでいて、そこにある情報だけを信じている
そして他に存在する膨大な科学的情報を集めていないのではないか、と推測される

アマゾンでの『人間と環境への低レベル放射線の脅威』の書評をみると、この本を読んでいる人は、ほぼ反原発グループに属する人々で、一人だけまともな読者がいるという感じである
反原発の主張の本当の科学的根拠は何なのか、その理解が一般化しない最大の理由は、このグループの閉鎖性にあると思う
情報が一般社会と共有されていないのだから、価値観が共有される訳がない


http://www.yasuienv.net/HidaBook2.htm
上記の続きです

福島大学の放射線副読本研究会というところから、副読本が公開された。3月25日付である。
https://www.ad.ipc.fukushima-u.ac.jp/~a067/

基本的なところでも科学的な誤りがあるので、訂正が必要であることとは当然なので、それを指摘することにしたい
自然放射線を意図的に軽視しているなど、やはりスタンスが奇妙
イデオロギー先にありきのように思える

福島大学なのだから福島県民の味方になるべきだが、これでは反原発団体の味方でしかないように思える

内部被曝の実情については、南相馬市などでのホールボディーカウンターでの測定によって、まずまず問題の無いレベルにあることが分かっている
その問題にならないレベルを、さしたる根拠もなく問題だ問題だと言うことは、福島県民を過度に心配させ、ストレスによってスリーマイル島の事故のときの近くの住民のように睡眠不足になり、睡眠薬、酒やタバコで気を紛らわせるといった対応をさせれば、免疫システムの低下が起きることは明らか
親がイライラすれば新生児の死亡まで増えてしまったというのが、妥当な説明だろう
この福島大学の副読本の効果は、前回紹介した肥田本と変わらない

実は内部被曝については、人類は過去に相当の体験をしている
それが肥田本では全く無視されている
(略)
人工放射線と自然放射線の違い
せめてカリウム40、ラドンぐらいには触れて欲しい
これらの自然放射線に触れないということは、意図的に悪質な嘘を付いていることと同じである
(略)
隠され、潰されてきた低線量内部被曝の告発
広島・長崎で内部被曝の影響がほとんど無視されたのは事実だろう
しかし、広島・長崎で内部被曝量の影響がかなり大きいということは事実のように思える
もしそうだとしたら、臨床的に重大は影響はないという境界である外部被曝100mSvは、本当はもっと高いのかもしれない

すなわち内部被曝+外部被曝の総量によって、発がんなどの影響がでたのだが、内部被曝量の推定は不可能だったので、外部被曝量だけを用いて統計的処理を行ったとしたら、外部被曝量は過大に評価されてしまう
(略)
今、福島第一原発の事故による放射線被害を診られる医者はいない
肥田医師よりは中立的なのではないか(補足・たいていの医師は中立的ということですね)
精神的なケアをできる医者は多いだろう
(略)
放射線に対抗する唯一の方法は、生まれつき持っている免疫力を弱めないこと
その通り。それには放射線への過度な心配をせず、ストレスフリーを目指すこと
ストレスは免疫力に対して大きな悪影響がある
(略)
今の福島の状況であれば、被曝といっても、セシウムだけを考えれば良い
食料品を普通に摂取していても、将来、悪い影響が見えることは無いと断言できる状況です
(略)
現在の日本のように余りにも長寿になると、いかに人に迷惑を掛けずに生き、そして死するかが最大の問題なのでは
その意味では95歳でも印税を稼ぐことは重要かもしれない
しかし、何を書いても良いというものでもない
私個人としてはある一部の人だけに理解される本を書くよりも、すべての人々によって共有されるような本を書いていきたい  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. taked4700 2013年2月25日 19:05:09 : 9XFNe/BiX575U : WTCzfgGkME
この手の原発被害は証明されていないとかいう主張の典型が次の部分だ。

>人工放射線と自然放射線の違い
>せめてカリウム40、ラドンぐらいには触れて欲しい
>これらの自然放射線に触れないということは、意図的に悪質な嘘を付いていることと同じである

この議論のポイントと言うか問題なところは、カリウム40から出る放射線とたとえばセシウムやヨウ素から出る放射線が同じととらえられている点だ。
ベータ線にしても、それぞれの元素から出されるベータ線はそのエネルギーの高さが異なる。

ガンマ線も同じで、元素により出てくるガンマ線の強さは異なる。しかもガンマ線の場合はエネルギーの高さによって光電効果・コンプトン効果・電子対生成の3種類の形で電離作用を起こす。

カリウム40はまずベータ線を出して90%程度が崩壊し、残り10%程度が電子を得てガンマ崩壊する。

人間がこの地球に出現するずっと前からカリウム40は存在していたので、生物は全てカリウム40に対する免疫を獲得してきたはず。事実、人間にしてもほとんどの生物にしても遺伝子修復機能を持っているし、電離によって生じる活性酸素を無力化する仕組みを獲得している。

ある意味、カリウム40は人間の生物時計の役割を果たしていると言ってもよく、人間の老化をある程度制御する役割を負っているはずだ。

ともかく、カリウム40があるからセシウムやヨウ素の被曝はあまり関係ないというのなら、実証的にカリウム40を除いた環境での植物や昆虫、または何らかの小動物の成長過程を観察して、それが普通のカリウム40がある環境とどう違うかを述べなくてはいけない。

カリウム40の被曝があって、その影響をあまり受けていないからセシウムやヨウ素の被曝はそれと同程度にあまり影響はないと言うのは少なくとも次のようなたとえで簡単にまちがっていると説明できる。

プールに10cmの深さで水をはって、そこでサッカーをする。これでもかなり大変なはずだ。
そこへ更に10cm分の水を入れる。そこで同じようにサッカーができるかどうか、考えればすぐに分かるが、こちらの方がかなり大変だ。

カリウム40はほぼ誰でも日常的に摂取している(つまり、もともと10cm水がはってある)が、そこへ新たにセシウムやヨウ素の放射線が加わる(新たに10cm分の水が増える)のだから、体が受ける負担は大変なものになる。これが通常の免疫機能でカバーできる限度を超えてしまうのは明らかだろう。

http://www.keirinkan.com/kori/kori_physics/kori_physics_2_kaitei/contents/ph-2/3-bu/3-4-1.htm
◆放射線と物質の相互作用
(a) α線 α粒子は電子に比べてはるかに質量が大きいため,散乱によってあまり進路を変えない。同じエネルギーならばβ線よりも速度が遅く,また電荷が大きいので,物質中の原子を激しく電離し,飛程はβ線よりもはるかに短い。
透過力はごく小さく,空気中でも数cm程度しか透過できず,薄い紙1枚で遮蔽することができる。
(b) β線 物質中の原子や分子の電離・励起で,β線は大部分のエネルギーを失う(非弾性散乱)。また原子核の近くを通るときは,エネルギーは失わないが,進行方向を曲げられたり(弾性散乱),電磁波を放射してエネルギーを失ったりする(制動放射)。β線は速度が速いため,1回の相互作用で失うエネルギーが小さいので,物質の中でエネルギーを全部失って止まるまでに非常に多数回の相互作用を行い,散乱で大きく進行方向を曲げられるため,ジグザグに進む。
透過力はα線に比べるとかなり大きいが,空気なら数十cm〜数m,アルミニウムやプラスチック板なら数mm〜1cmほどまでしか透過できない。
(c) γ線,X線 α線やβ線と異なり相互作用する確率は非常に小さいが,相互作用が起こるときには1回でもっていたエネルギーの全てまたは大部分を失う。その場合の相互作用は,X線では光電効果のみで,γ線では光電効果・コンプトン効果・電子対生成の3種類がある。これらの過程で生じる二次的な高速電子は,β線のように,また周りの原子を電離・励起する。γ線・X線が物質に当たったときに生じる物質原子の電離・励起のほとんどは,この二次的な電子によるものである。
物質との相互作用はα線・β線に比べてごく小さく,透過力は非常に大きい。厚い鉛の板でも完全に遮蔽することは困難である。


02. 2013年2月25日 19:08:14 : LqdqaTuBmI
批判は結構だが、無知故の検討はずれな批判はいただけない。

とりあえずラドンの話から始めよう。そもそもラドンは三日で体内から出てしまうので、80日も居座るセシウムとは健康被害という点で比較にならない。
比べる意味自体ないレベルの被害しか、ラドンはもたらさないのである。

ラドン温泉が身体にいいとされるのは短期間低線量を浴びることで活性酸素に対する抵抗力がつくからだが、その場合、「被曝が短期であること」「被爆後、被曝しない状況が長期続く事」が条件である。
長期に渡りずっと低線量被曝を続け、空間からも食品からも浴び続ける状況ではラドン温泉なども害にしかならない。

カリウムなどと違って人工の放射性物質が危険である理由は、生体が他の元素と勘違いして特定臓器に集積してしまうという点にある。
カルシウムの代わりにストロンチウム95が骨に蓄積することは知られている。局部的に放射性物質が集まれば、その組織は放射線の集中砲火を浴びてしまい、DNAの修復が間に合わなくなるということだ。

そしてまた、カリウムは半減期が長い。半減期が長いということはゆっくり崩壊していくのであり、放射線が出る量も単位時間あたり少ないのである。半減期が短い放射性元素は、その短い期間に一気に大量のエネルギーを放出し尽くしていく。それだけに危険なのである。
セシウム137は半減期が31年。カリウム40は12.48億年。比べること自体無意味なくらいカリウムの半減期は長い。セシウムがもたらす健康被害は、文字通りカリウムとは「桁違い」なのである。

ヨウ素131による甲状腺がんがとりわけ懸念されるのは、甲状腺に集積することと半減期が一週間程度と極端に短いことが原因であることも記しておく。

また、肥田氏のデータが足りないという件については、肥田氏の著作をもう少し読んでいれば
そうした「本来あるべき」データがどこにいったのか、誰の手によってそういうことになったのか分かるであろう。
チェルノブイリのデータもそうだ。
IAEAやICRPが低線量被曝を認めようとしない件については、それらがどういう組織であるか理解していればだからといって肥田氏の発言内容が否定されるようなことではないことは理解できるであろう。


03. 2013年2月25日 19:17:09 : Kse53zYp5s
読売新聞って駅売りが一部150円だったっけ?

こんなこと主張するんなら、一年分の購読料を150円にしてみろやw
   ↓
------------------------------------------------------------
【読売新聞】放射能の安全基準 (年1ミリ・シーベルト)考え直せ・・・病院の放射線診断で1回に7ミリ・シーベルト被曝することもある

1 名前:影の軍団子三兄弟ρ ★ 2013/02/25(月) 11:58:56.44 ID:???0
原発風評被害 放射能の基準から考え直せ

放射能の安全基準について政府は根底から考え直すべきだ。政権交代はその好機と言えよう。
消費者庁が、東京電力福島第一原子力発電所事故による風評被害の対策を強化する。
森消費者相は、「民主党政権は消費者の不安を募らせた」と述べ、具体策の検討を指示した。

福島県産の農産物は、検査で安全を確認し出荷されているが、価格を安くしなければ売れない。流通量もなかなか増えない。

森氏が、「安全基準への疑問や不安があると思う」と指摘したのは、もっともである。
野田政権は、食品中の放射能基準を海外より厳格化した。政府の放射線審議会は、弊害が出ると警告したが、
小宮山厚生労働相(当時)が政治的に押し切った。

その結果、基準超過が増え、食品の信頼回復は進まない。過去の核実験の影響としか考えられない放射性物質が検出され、
出荷停止となった野生キノコもある。

問題なのは、野田政権が年1ミリ・シーベルトの被曝線量を安全と危険の境界線としたことだ。
年1ミリ・シーベルトは法的に放射性物質を扱う施設の管理基準に過ぎないのに、この線引きを食品基準にも適用した。

国際放射線防護委員会(ICRP)も、年1ミリ・シーベルト以下が望ましいとしている。
ただ、野田政権との違いは、これを超えても直ちに危険とは見なさないことだ。

ICRPは総量で100ミリ・シーベルトまでなら明確な健康影響は検出できないとの立場だ。
ICRPが考える1ミリ・シーベルトは、安全性に余裕を見込んだ数値で、合理的に達成できるなら、との条件も付く。

世界には、大地などから年10ミリ・シーベルトの放射線を浴びる地域がある。病院の放射線診断で1回に約7ミリ・シーベルト被曝することもある。
1ミリ・シーベルトでの線引きは、16万人近くの避難者の帰還を遅らせる要因にもなっている。ICRPは、被災地の復旧過程では、年20ミリ・シーベルトまで許容し、
可能な範囲で年1ミリ・シーベルト以下にするとの考え方を示している。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20130224-OYT1T01073.htm

------------------------------------------------------------


04. 2013年2月25日 19:23:37 : LqdqaTuBmI
あと、プルトニウムが出ていないとか、おかしな記述があったが、
かなり情報が古いのではないかと思う。
今ではちょっと検索するだけでいくらでも記事が出てくる。

05. 2013年2月25日 20:53:48 : nW6OqAyojE
まあ、ご自分で病気になった時、初めて分かるよ。

06. 2013年2月25日 23:01:50 : W6yvmFBC4I
EM菌の有用性について。
http://www.infrc.or.jp/english/KNF_Data_Base_Web/PDF%20KNF%20Conf%20Data/C5-10-200.pdf

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1649792/pdf/amjph00650-0015.pdf
英語のコピー&ペーストができないので、日本語訳のみ掲載

できます。

安井氏はゴードン・マクロードについて知らないようだ。

ゴードン・マクロードは、スリーマイル原発事故のときに、ペンシルバニア州の保険監督官であった。新生児における甲状腺機能低下症と事故に関連があることを発見したために、州知事によって就任6ヶ月で解任された人物だ。
http://www.helencaldicott.com/chapter3.pdf#page=31

ゴードン・マクロードは、放射線による健康被害に、心理的な原因を求めていない。身体的なものと心理的な影響の二つがあると考えている。

安井氏の翻訳にはバイアスがかかっている。

>このような状況がヒトについて起きたとしたら、低線量被曝がヒトに与える影響を長期的に検討するときには、放射線による物理的な影響だけでなく、精神的な影響も同時に定量的に検討すべきであろう

原文のどこに「定量的に検討すべきであろう」とあるのか?

>If such contamination were to occur in
human beings, the health department should be equipped to
evaluate both the physical and psychological effects of low
level radiation on human health by a long-term continuing
investigation.

何故、科学的な真実にICRPやWHOの同意が必要なのか?
まるで、地動説を異端視した中世の教会にようだ。

>バンダジェフスキー博士は、セシウム137は50Bq/kgといった体内蓄積量でも、心臓にとって非常に危険だという説を流しているが、ICRP、WHOなどの国際機関は、これに同意していない

人体は、カリウムを排泄して、一定に保っている。
これでは、何も知りませんと言っているようなものだ。

>カリウムはバナナには多く含まれているが、誰もバナナを食べ過ぎると心筋梗塞になるとは言わない

ペクチンの効果について
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14745664
http://www.save-children-from-radiation.org/app/download/6989066367/effectifnostozdoreng.pdf?t=1355447316  (ダウンロード)

>一流の研究者は取り組まないのと同じ理由でだろう、誰もリンゴペクチンに取り組もうとしない

フランス放射線防護原子力安全研究所もペクチンに取り組んでいる、評価はどうであれ。
http://www.irsn.fr/FR/expertise/rapports_expertise/Documents/radioprotection/IRSN_Rapport_utilisation_pectine_chez_les_enfants_2005.pdf

>スターングラス氏、グロイブ氏の著書だけを読んでいて、そこにある情報だけを信じている

安井氏は、キチンとスターングラス氏、グロイブ氏の著作を読んでいないと思う。


07. 2013年2月26日 01:11:12 : cjrSwf6xpE
東大の工学の権威の御用学者の大御所さんの一人のようです。

差別って、原発のこと。

小出先生曰く、
 私は『原発のウソ』の中で「原子力のコストは安くない」と主張しています。しかし、仮に原発のコストが安かったとしても、認められません。高かろうが安かろうが、代替エネルギーがあろうがなかろうが、即刻止めるべきだと思います。それは、「原発は差別の上に成り立っている」ということに気付いたからなんです。

放射線が遺伝子を傷つけ孫子に影響あるよっていうのは、常識。

http://asrc.jaea.go.jp/soshiki/gr/mysite5/index.html

マスゴミ、政府・行政・医師会が無視を続ける内部被曝について
肥田先生は、その危険性を喚起しているだけですよ。


08. 2013年2月26日 01:27:26 : FfzzRIbxkp
肥田先生の本は、医者の卵ちゃんたちの本棚にもありましたよ。
フクイチ事故の影響は長く続くわけですし、学校でも紹介されたそうです。

実際に診察・治療にあたり、経過を診ていく立場の人たちとは違った見方があるのですね。

どちらにしても、未来の医者たち、がんばってくださーい。


09. 2013年2月26日 04:36:29 : XUd48KYCio
この激しい人格攻撃は、これと同類だね。

http://www.asyura2.com/09/wara9/msg/341.html

原発マフィアのパシリなんだね、きっと。


10. 2013年2月26日 13:42:48 : b0oGAPMrKg
>内部被曝の実情については、南相馬市などでのホールボディーカウンターでの測定によって、まずまず問題の無いレベルにあることが分かっている

ホールボディカウンター測定の結果からこのように断定するところだけでも、この「学者」?のでたらめぶりが明らかだ。
第一に、初期被ばくは、すぐにはからなければ、放射性ヨウ素は減衰していしまう(しかし、生体への損傷は残る)。
第二に、ホールボディーカウンターの精度を充分にするためには、バックグランドを充分に消して長時間測る必要がある。実際上、困難が多い。
第三に、ホールボディカウンターでは、α線、β線は計測できない。しかし、これらは、内部被ばくでγ線以上に危険度が大きい。
ホールボディーカウンターは、福島事故直後、内部被曝を測るための切り札として注目された。今も、計測が意味ないことではない。
しかし、それで分かるのは、「ここまでの被ばくがある(ここまでの危険がある)」ことであって、「それ以上の危険があるのかないのか」までをつかむことはできない。
加えて、今では、尿検査、血液検査などのより大きい意味もつかまれはじめている(原子力村は、これをやりたがらない)。
いまどき、ホールボディーカウンターで測ったから安全、などと断定しているのは、それだけでアホ学者であることの証明だ。


11. 2017年8月06日 20:12:10 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-4750]
IWJウェブ速報‏ @IWJ_sokuhou 23分23分前
〖核と戦争を考えるシリーズ再配信〗8月6日21時より。自らの体験をもとに欧米三十数カ国で被爆の実相を語り、核兵器廃絶を訴える被爆医師・肥田舜太郎氏に岩上安身が訊く(その1)http://bit.ly/2vDxlco @iwakamiyasumi #核兵器廃絶 #原爆
https://twitter.com/IWJ_sokuhou?ref_src=twsrc%5Etfw&ref_url=http%3A%2F%2Fiwj.co.jp%2F

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素30掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

アマゾンカンパ 楽天カンパ      ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素30掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧