http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/305.html
Tweet |
アジアで原発新設100基 日韓ロ、受注競争が加速
20年で50兆円市場
2013/2/15 14:01
アジアで原子力発電所の建設が急増し、今後20年間に約100基増える見通しだ。中心は中国、インド、韓国で新設計画の9割を占める。経済発展に伴う電力需要増に対応するためだ。日本企業にとっては原発関連の輸出機会が広がる。同様にアジアへの原発輸出を目指す韓国やロシアなどと官民を挙げた受注競争が加速しそうだ。
各国のエネルギー計画などをもとに日本経済新聞が集計した。中国は2020年までに56基を新設し、発電能力を8000万キロワットと現在の9倍に増やす。総発電量に占める原発の割合を現在の約1%から10%まで高める。インドは18基を造り、原発の発電能力を50年には4700万キロワットと現在の11倍強にする。韓国は19基を新設し、30年までに原発比率を約3割から59%に高める。ベトナムは30年までに合計14基を新設する計画だ。
日本は福島の原発事故を経て原発政策を見直しているが、アジアでは原発新設の姿勢が際立つ。和光大の岩間剛一教授は「電力需要の増加、温暖化ガスの削減、再生可能エネルギーの能力不足」の3点を理由に挙げる。
経済協力開発機構(OECD)によると、世界の発電量は35年に30兆キロワット時を超え、08年より8割も増える。その大半はアジアを中心とする新興国だ。太陽光や風力など再生エネは発電コストが高く、今の技術では安定した発電を見込めない。岩間氏は「少ない燃料で大規模発電ができる原発は新興国にとって魅力的だ」と指摘する。
原発1基の新設費は5000億円程度で、100基だとアジアは50兆円規模の市場となる。欧州企業と組み世界市場で先行する東芝や三菱重工業などの日本の原発メーカーは輸出機会が広がる。
韓国やロシアも技術開発に力を入れ、原発輸出を積極化している。ベトナムではロシアと日本、フランスなどによる受注競争の結果、第1期(2基)をロシア、第2期(2基)を日本が受注。第3期は韓国が受注を目指し首脳会談などで攻勢をかけている。
安倍晋三首相は1月、ベトナム、タイ、インドネシアを訪ね原発などインフラ輸出を促す考えを示した。外務省は原発輸出を視野にインドと原子力協定の締結に向け交渉を続けている。経済産業省はサウジアラビアと原発輸出の協議を始めた。
新興国とは対照的に欧米では原発新設の動きは目立たない。米国は昨年、34年ぶりに新設計画を承認したが、シェールガスなど安価な天然ガスの増産を見込めることもあり原発は基本的に現状維持の方針。送電網で電力の域内融通が利く欧州は再生エネに軸足を移しており、ドイツは22年末までに原発を順次閉鎖する。原発推進国の仏も75%の原発比率を25年までに50%に下げる方針だ。
各国の原発政策に温度差が出るのは国内の資源の有無など様々な要因が絡む。アジアなどでの原発新設を踏まえ、国際原子力機関(IAEA)は「世界的に原発の安全性を高めることが不可欠だ」としている。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS14026_V10C13A2MM0000/?dg=1
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素30掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。