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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130213-00000302-alterna-soci
2月13日(水)14時37分配信
首相在任中に東日本大震災と東電原発事故に直面した民主党の菅直人衆院議員が12日夜、都内で脱原発をテーマに講演した。この中で菅氏は原発の再稼働について「原子力規制委員会が政治家の介入を排除して自立性を保つことで、結果的に(再稼働の圧力に対して)頑張っている」と述べ、規制委の自立性が現時点では再稼働実現への条件を厳しくする方向に作用しているとの見方を示した。
菅氏は首相在任中に「脱原発依存」を表明し、続く野田政権でも「原発稼働ゼロ」として継承。そうした中、規制委は昨年9月、原子力安全・保安院など従来の規制機関が「電力会社のとりこ」となったことの反省を踏まえて発足した。一方で規制委の人事をめぐっては「原子力ムラ出身者を起用」「国会同意を経ていない」などの批判もある。
規制委の自立性が担保された経緯について菅氏は「規制委設置法案の審議過程で、自民党と公明党が『政治家の介入を排除せよ』と修正案に盛り込み、それを反映させた。少なくとも(規制委の)5年の任期中は、再稼働に前向きな安倍首相も介入できない」と説明。
その上で菅氏は、規制委が現在策定を進め、7月にもまとまる予定の新たな原発の安全基準に関して触れ「津波や地震、航空機の衝突といったシビアアクシデント(過酷事故)への対策も盛り込まれる。楽観できないが、自立性の高い規制委がどのような基準をつくるかが今後の再稼働をめぐる焦点になる」と語った。
さらに菅氏は原発の展望について「3・11後、世界中で原発の新規着工が止まっているのはカネ(採算性)の問題が大きい。シェールオイルの開発などの影響もあり、原発で儲かることは誰が見ても怪しい。しかも新安全基準の下で、再稼働に要するコストは1基で1千億円にもなり、再稼働も容易ではない」と分析。最後に、首相として原発事故と向き合った経験を踏まえて「日本が半分ダメになるリスクをかけてまで原発をやるのかどうか。常識的な理性があれば判断できる」と結んだ。
(オルタナ編集部=斉藤円華)
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