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http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130207dde001040005000c.html
毎日新聞 2013年02月07日 東京夕刊
東京電力が、福島第1原発1号機の現地調査を申し込んだ国会事故調査委員会に対し、原子炉建屋内が実際には光が差しているのに「真っ暗」と虚偽の説明をしていたことが分かった。国会事故調は、緊急時に原子炉を冷却する「非常用復水器」が地震で壊れた可能性があるとして現地調査を計画したが、この説明で断念した。事故調の田中三彦元委員は7日、調査妨害だとして、衆参両院議長らに再調査を求める要望書を提出した。【岡田英】
国会事故調関係者によると調査の中で、下請け作業員が、11年3月11日の地震直後に1号機原子炉建屋4階で「水が噴出していたのを見た」と証言。4階には非常用復水器の配管などがあり、国会事故調の事故原因究明チームのメンバーは、非常用復水器が地震で破損した恐れがあるとみて、4階を現地調査する方針を決め、東電に申し入れた。
これに対し、東電の玉井俊光・企画部長(当時)は12年2月28日、国会事故調で事故原因の究明を担当する田中元委員らメンバーを訪問。1号機原子炉建屋4階を撮影した映像を見せた。映像では建屋内に光が差していたが、玉井部長は撮影日が、建屋が放射性物質の飛散を防ぐためのカバーで覆われる前だったとしたうえで「現在はカバーに覆われ真っ暗」と説明。放射線量が高い区域もあり、建屋内に入って調査するのは危険であることを強調し、同行を拒んだ。
東電によると、映像の撮影日は11年10月18日で、1号機原子炉建屋がカバーで覆われた同月14日の4日後だった。照明も10月28日には使用可能になっていた。東電広報部は玉井部長の説明について「カバー設置前だから明るく、設置後は真っ暗というのは事実誤認だった。正確に確認しないまま答えた。でも意図的にやったことではない」としている。
国会事故調は、昨年7月に報告書をまとめた後、解散している。
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