http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/810.html
Tweet |
インド自動車販売 日本抜き世界3位に 経済発展を象徴する動き/安間英夫・nhk
2023年01月23日 (月)
安間 英夫 解説委員
https://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/478655.html
去年(2022年)のインド国内の自動車販売台数が、日本を抜いて世界第3位となりました。インドの経済発展を象徴する動き、その背景と課題について聞きます。
Q)インドでは去年、どのくらい自動車が売れたのでしょうか。
A)
インドをはじめ各国の業界団体によりますと、去年のインド国内の自動車、新車の販売台数は472万台で前の年より25%あまり増加しました。
一方、日本は5%あまり減少して420万台で、インドが日本を抜いて世界3位となりました。
1位は中国で2686万台、2位はアメリカ1390万台で、この2つの順位は変わらず、3位と4位が入れ替わりました。
インドで自動車販売が増えた直接の要因は、コロナの影響が弱まり、個人消費が回復したこと。
さらに日本をはじめ世界の自動車業界は半導体不足の影響で生産態勢に支障が出ていますが、インドで売れ筋の車は先進国向けと比べて使っている半導体が少なく、影響も小さかったことが背景にあると見られています。
Q)販売台数は今後も伸びていくのでしょうか。
A)
そう思います。
先週中国の人口が61年ぶりに減少に転じたと発表されましたが、インドの人口はことし、国連の推計で中国を抜いて世界一になると見られています。
自動車の普及率も各国と比べてまだ低いのに対し、所得水準があがって中間層が増えています。
またインドのモディ首相も2014年の就任以来、「メーク・イン・インディア」を掲げて製造業を振興し、裾野が広い自動車産業をその核として育成に努めてきました。
インドで最大のシェアを占めているのはおよそ40年前にいち早く進出した日本のスズキの子会社です。
日本のメーカー各社も力を入れていて、日本の自動車産業にとってもインドの重要性は増していきそうです。
Q)どのような課題があるのでしょうか。
A)
人口14億を超えるインドの人たちが先進国と同じように車を持つと果たしてどうなるのかについては、これまでも議論のテーマとなってきました。
大気汚染、温暖化といった環境問題、エネルギーの確保の問題は、地球規模で影響を与えかねません。
インド政府は車の排気ガスを減らそうと、2030年までに乗用車の30%をEV=電気自動車にする計画を打ち出しています。
ただこの割合、ほかの国と比べて低く、この対策で大丈夫なのか、不安視する声もあります。
持続可能なかたちで経済を発展させることがインドにとって最大の課題です。
Q)インドの経済、このあとどう見ていけばよいのでしょうか。
A)
インドはGDP=国内総生産も2030年頃までには日本を抜くという見方があります。
自動車業界の動きは、インド経済が本格的に動き出そうとしていることを象徴するものと言えそうです。
こうした経済の動きは、ここ20年ほど、同じ人口規模の中国経済で起きてきた大きなうねりが、これからインドで起きることを予感させます。
日本にとって世界にとっても目が離せないものとなっていきそうです。
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。