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〔金正恩の野望 第2集 39号室 外貨獲得の闇〕4月21日、Nスペ
何故、資金が続き体制を維持できるのか。北朝鮮の外貨獲得の動きを追った。
浮かび上がったのは金正恩が自ら管理していると言われる「39号室」(朝鮮労働党の機関)と呼ばれる秘密機関、武器や麻薬取引まで管理していると伝えられてきた。
アフリカでの北朝鮮の企業が突然姿を消した。事務所跡からクラトン(茶色の綿屑のよう)という中毒性が高いと言う薬物が見つかった。密売していたと見られる。これらの会社は39号室の監視下にあると見られている。これまで欧米の監視機関は39号室を武器やタバコの密輸、麻薬や偽札の拡散など多くの犯罪に関係した組織と報告している。
それは高度に組織化され、取引は巧妙に隠蔽されているという。
取材班は40時間に及ぶさまざまな証言を得た。
証言A「北朝鮮では多くの国家機関が貿易会社を持っている。資本主義国家のように各機関に予算があって運営されるのでではなく、貿易会社が稼いだカネで各組織を運営するのだ。金正恩は各組織に各機関に外貨を稼ぐよう要求している。
世界に点在する大使館の在外駐在員、各国に送り込んだ労働者、建設作業員、こうした人たちが稼ぐ。そして北朝鮮レストランの従業員、観光会社の職員も動員される」
リ・ジョンホ「その傘下では数十万人が働いている…マツタケ等あらゆる資源を輸出しノルマを達成する」(以下、略)
傘下の貿易会社が稼ぎ出した金は39号室に集められ革命資金と呼ばれる金正恩氏が管理する金になるという。以上は合法的な部分の姿である。闇の組織と言われるゆえんを匿名の元幹部が語った。
B氏「忠誠金とといって現金で献上します。アルコールで1枚1枚きれいに洗って3階の金庫に保管します。アルコールで拭くのは、最高指導者へ忠誠の気持ちを込めるためにとわざわざ銀行から新札を入手し…」
証言によれば、忠誠金とはあらゆる機関の幹部らが39号室に収めるもう一つの資金で幹部らは定期的に資金を収めなければならないという。
B氏「たくさん稼げれば覚えめでたく稼げなかったら無能扱いです」
この忠誠金をねん出しようと一部の国家機関の人間が非合法行為に手を染めているという。それは偵察総局だとか国家保安部といった特殊機関の人達であるという。
C氏「こんな言葉もあった”外貨稼ぎは片足を刑務所に突っ込んでやるのだ”と。外交官で麻薬を売って1年で2億円稼いだ人もいる」
合法・非合法を通して39号室に集められる外貨は、年間300〜6おお億円に上ると証言者は語る。
「この金でキム一族の権力が築き上げられたと言っても過言ではない」
39号室が創られたのは1970年代、それは金日成から金正日への権力の継承と密接に関係していた。
キム・ヒョンス氏「39号室は70年代初めにできた。…それまで北朝鮮は計画経済で国の資金は内閣で管理していた。金日成は資金を自由にしたくても難しかった」
そこに風穴を開けたのが金正日総書記だった。政府よりも上位に位置する党に秘密の財布を造ることだった。
ヒョンス「資金の出入りを干渉されないように最高権力者が直接自分で管理するのだ。内閣のカネは労働党や司法機関などに監視されるが党のカネなら安全だ。北は事実上一党独裁で内閣より党に力があるためだ」
正日氏は、39号室に集めた金を自らの権力基盤の地ならしに使い始めた。北朝鮮の半分以上は39号室が押さえていると見られる(ヒョンス氏)。
しかし、行き過ぎた外貨の集中は北朝鮮社会に大きな歪みを生んでいった。1990年代、北朝鮮では自然災害が相次ぐなど経済がマヒ、配給も滞り、一説には200万人が餓死したという。
ヒョンス氏「人々が苦しみ餓死しても、金正日は革命資金をその救済には使わなかった。消費されるだけで、業績として何も残らないからだ」
国内経済が崩壊する中、金正日氏は軍に権力基盤を置いた先軍政治を進めた。外貨を軍事部門に集中させ核開発も活発化させた。
ヒョンス氏「金正日が当時語ったという言葉がある。”2400万人の国民ではなく忠誠を誓う60万人だけがいればよい”と。たとえ国民が餓死しようとも核開発と体制の安定化が最優先だった。国民のためではなく体制維持のため武器開発のため自分のため、永遠に世襲を維持するためにそうしたのだ」
2012年、金正恩政権が発足。金正恩氏が継承したのは39号室に裏付けられた権力とあまりに格差が広がった北朝鮮の社会だった。
北に詳しい脱北者「キム一族は革命資金を集めるだけ集めたものの実際に使う額はわずかでした。一年間に集める革命資金を計算するとおよそ500〜600億円でした。資金の使い道は幹部へのプレゼントと自宅の補修工事など年間70〜80億円程度に過ぎない。貯まったカネは正日の急死ですべて息子の金正恩に行った」
正恩氏は自らの権威の確立のために39号室の金を使い始めたという。正恩氏の肝いりでピョンヤンに造られた遊園地や娯楽施設、中心部にそびえる大型マンション、こうした大規模建設を次々押し進めた。
また正恩氏は、核・ミサイル開発を押し進めた。
(中略)
40時間にわたって語った当事者たちのインタビュー、そこから見えてきたのは体制を維持するためには貪欲に外貨を求めなければならない歪な権力の姿だった。
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