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日本の選挙制度の問題点
どこの国でもそれなりに選挙制度の問題点はあるのでしょうが、日本の問題点はかなり深刻です。
1.一般市民に政治意識がどんどん希薄になっていること。明治維新以来かなり一般市民に根付いていた政治参加意識が、戦後どんどんと希薄化しています。一つには教育の問題があり、「生きる力」というスローガンのもと、「夢を持て」と教えるのみで、現実の問題点を考えるという姿勢をまったく養成してこなかったことがあります。労働組合組織率がどんどん下がっていることも大きな影響があるはずです。
2.実質的な政策議論がされないこと。選挙期間中に現実の政策議論がほとんどされません。または、そもそも、普段の国会論戦自体が政策論議ではなく、単に足の引っ張り合いでしかありません。背景には、日本の政策はアメリカ政府が決めるという現実があるのかもしれません。しかし、それで済んだ時代ではもうなくなっています。自国の政策は自国の議会が決めるようにしないと、日本は滅ぼされてしまいます。
3.選挙制度自体が政策議論をさせない形で運用されていること。選挙期間があまりに短いことがあります。まあ、普段から政治活動を行うことでそれを補えということかも知れません。しかし、立候補者の政策討論会のようなものは選挙期間中はほとんど行われていません。以前は公職選挙法で禁止という解釈でしたが、現状では可能だという解釈に変わっている様子です。それでもまだまだ討論会は行われていません。行われてもテレビで選挙公示前に一回1時間番組でやるという程度です。本来なら、選挙期間そのものがどんな選挙であろうと30日程度は必要でしょうし、その半分程度は候補者が合同で政策討論会をやるようにしないと、政策で投票するということは可能になりません。
4.選挙公営と供託金制度がどちらも極端に現職有利になっています。得票数が供託金没収ラインを超えないと、当然供託金が没収になりますが、同時に選挙公営の恩恵も受けられません。選挙公営はポスターや選挙カーの費用、選挙期間中のガソリン代などを公費負担するものです。得票数が例えば知事選なら、総投票数の1割を超えないと供託金没収ライン以下ということで、知事選供託金300万円は没収となり、選挙公営の公費負担もないので、全てが持ち出しになるのです。供託金没収をするのであれば、選挙公営は全ての立候補者に対して総額いくらまでは無条件でやるというような制度にするべきです。また、ごく一部でしょうが、選挙公営を悪用して、利益を得ようとする動きもあると聞きます。ポスター一枚の製作費用が1000円まで認められている自治体もあります。1万枚作れば、1千万円を選挙公営で選管に請求できるのです。
5.選挙ポスターの掲示については、公示の一定期間前に選管に提出された分は選管がポスター掲示を行うという形に変更するべきです。新人で、組織がない場合、ポスター掲示は大変な負担です。また、現状のポスターは単なる顔写真でしかなく、政策を訴えるものにはなっていません。ポスターは政策を訴えるものに限るべきです。ポスター貼りを業者にお願いすると一枚300円程度です。
6.選挙葉書が公費で出せるようになっていますが、葉書一枚の情報量はとても少なく、ほとんど意味はありません。廃止するべきです。
7.選挙ビラを一定枚数配ることが出来るようになっていますが、枚数制限のために選管が配布するシールを貼ることになっています。このシール貼付が大変です。業者に頼むとシール一枚で10円とかになってしまいます。この選挙ビラも廃止でいいはずです。
8.選挙カーでの演説は既にあまり意味がありません。今、街を歩いて移動をする人々は非常に少数です。大都会の盛り場以外は車での移動がほとんどであり、また、一般住宅も窓が閉まっていることがほとんどで選挙カーでの演説はほとんど実効的な意味がないのです。テレビ中継があることが望ましいですが、仮にテレビ中継なしでもネットでの中継をすることで、選挙期間中は毎日、立候補者全員での政策討論会をやるべきです。こうすることで日本の政治風土は一気に変化するでしょう。
2014年11月18日22時15分 武田信弘
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