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3月11日の大震災のあとで、東京電力は 「計画停電」 なるものを行った。 それは原発が停止していることにより、電力供給量よりも電力需要量が大きくなった場合の全地域の突発停電を免れるためにとられた措置だ。 さいわい全地域の停電は起こらなかったが、電力供給量 < 電力需要量 になると電力供給システムがダウンすることは学習できた。
次に、またぞろ原発をエネルギーのベース電源に据える案が出てきているそうな。 ベース電源とは常に一定の発電量を担う発電所であり、その上に火力発電等の発電量の調節可能な方式が乗っかるという形だ。 例えば原発に電力供給量の20パーセントを担わせるとすれば、原発からの送電が途絶えたとたん電力供給能力は80パーセントに落ちる。 この場合先に言った 「電力供給システムのダウン」 が起こらないだろうか?
話は変わって、原発は電力供給地と電力消費地が極端に離れている。 消費地は大都会だ、危なくて傍に置いておきたくない気持ちはわかる。 当然その間を長距離の送電線が繋いでいるわけだが、送電線は人家を避け山間地に設置してある。 送電線の位置は地図を見ても載ってはいない。 しかし地元に住む者なら、どこを走っているかぐらいは知っている。 磐越自動車道をいわき市に向かって走行してゆけば、いわき市に入ったあたりで頭上をものすごい送電線が飛び越えてゆく。 方向から見て、福島原発からの送電線なのは誰でもわかることだ。 おそらく柏崎刈羽原発も同様な方法で約200キロメートルもの送電を行っていたのであろう。
さてここから本題だ。 この長距離の送電線には監視装置や警護設備は各ポイントごとにあるのだろうか? 少なくとも阿武隈山地を走る送電線には見当たらない。 それはそうだろう金がかかるのだから、100キロも200キロも監視できるわけがない。 もちろん着雪や大風ぐらいではビクともしないだろうが、では 「人為的に」 切られたらどうなるか? 鉄塔の根元を爆破すればいかに太い電線といえども切れてしまうのではないか? そうなれば 「電力供給システムのダウン」 が 「人為的」 に起こされてしまうことになる。 大都市が夜だった場合、電力が停止したときの混乱は半端ではないに違いない。
一切の照明が消え、電車は止まり、信号も点かなくなり、明かりといえば自動車のライトだけになる。 コンビニもおそらく客は入れないだろう。 なにしろレジの機械が動かないのだから。 当然自動販売機も使用不能になる。 車にガソリンも入れられない、ポンプが動かないのだから。 街灯も消えるから人はじっと息を潜めているしかない。 このような時にどこかが襲撃されたら、警察は迅速な出動が可能なのだろうか?
私の結論を述べれば、最低でも原発をベース電源に組み込むべきではない。 長い送電線を引き回す原発は恰好のテロの目標になりうる。 原発本体を狙うより 「より容易に」 決行できるし、姿を見られる心配もない。 なにしろ長い送電区間だから。 しかも大都市への脅しとしては十分に効果があるとしたら、身近に置ける火力発電所あたりを重視したほうが都市防衛の観点からは望ましいと考えるのだが如何か。 それでも原発が必要と言うなら、送電線の短い都市近郊に設置すべきだ。 送電ロスも少ないから効率的だし、なによりも監視の目が届く。
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