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「会計検査院の調査報告書を見て」
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/120.html
投稿者 カッサンドラ 日時 2013 年 10 月 22 日 15:58:36: Ais6UB4YIFV7c
 

 調査報告書について述べる前に、小沢氏案件の審査は第一回目が平成22年3月9日〜4月27日、第二回目が平成22年7月13日〜10月4日とされていることを記憶されたい。 「〜とされている」 としたのは検察審査会からの正式発表はなく、一般市民が開示資料をもとに割り出した月日だからである。 さて旅費の振込みの実態について検査したところによれば、 『42検審の会計事務を行っている25地方裁判所において、22、23両年度における審査員等への旅費等の支払について確認したところ、42検審の延べ24,510人の審査員等に支払われた旅費等は全て金融機関の口座へ振り込まれていた。(38ページ)』 となっている。 検察審査会は全国で165箇所あるわけだから、42箇所の抽出検査を行ったようである。 東京第五検察審査会もこの中に含まれている。 問題は次のここである。


>すなわち、会計検査院は、当事者である検察審査会及び裁判所を介在させずに調査するため、11検察審査会の会議に23年5月から7月までに出頭したとして旅費等が支払われている189人に調査票を直接郵送した。
>この結果、146人から回答があり、この146人全員から、検察審査会に出頭した実績があり、旅費等の振り込みを受けている旨の回答がなされた(39ページ)


 審査員本人に 「ほんとに審査会に出たの?」 を調査票を送って調査したそうな。 つまり実際に対面調査はしていないのだが、この調査票を送った審査員の任期がなぜか 『23年5月から7月までに出頭』 したことのある審査員たちだけなのだ。 最初に述べた小沢氏案件の審査は平成22年3月9日〜10月4日だったのを思い出していただきたい。 『23年5月から』 では、審査員たちはすっかり入れ替わっている。 6ヶ月で11名の審査員はすべて交代するのだ。 さらに 『11検察審査会の会議』 に東京第五検察審査会が含まれているかどうかは書いていない。 いちばん知りたい所なのに。


 さて前置きはこれぐらいにして、本題に入ろう。 報告書の中の次の二つの記述を読んでどう思うだろうか?  まず一つめ

>また、開催された会議を事件審査の有無によって分類すると、事件審査を行わなか
った会議が各年度(平成22〜24年度)とも会議開催回数の4分の1程度を占めている。(35ページ)
>このような事件審査を行わなかった会議は、図表2-3-4のとおり、各年度とも会議開催回数の4分の1程度を占めており、実際に、42検審のうち、22、23両年度に事件審査を行わなかった会議の実績があった22検察審査会でも、事件審査を行わなかった会議の会議録は上記の通達を根拠として一部を除いて廃棄されていた。(40ページ)


 次に二つめは冒頭に示した39ページの記述である。 『189人に調査票を直接郵送し』 『146人から回答があり』 とある。 割り算をすると77パーセントの回答率・・・ではなくて23パーセントの回答拒否率なのだ。 つまり約4分の1の審査員が回答をよこさなかったのだ。 この率はなんとなく一つめの記述と符合しないだろうか?


 さらに 「審査しない審査会」 は、会長の選出審査会と考えても数が合わない。 検察審査会では年に4回(2、5、8、11月)会長選出を行うが、165箇所×4回=660回 で、全国の 「うち事件審査を行わなかった会議」 の 563〜579回 とは一致しない。 それでは、審査員の出席が足りず流会になった審査会であろうか?  それとも、会長選出のあとに審査作業までやってしまった場合もあるので、数が合わないのだろうか?  それについては、こう述べているだけである。

>第1の2(3)記載のとおり、検審法において、年4回の会長を互選するための会議及び年4回の定例の会議を開催することとされている(図表1-3-2参照)こともあり、多くの検察審査会では、審査すべき事件がない場合でも会議を開催している。(35〜36ページ)


 それにしても4分の1が 「審査しない審査会」 であって、しかも約4分の1の審査員が 「旅費は貰っているが、審査会に出席したという回答を拒否」 している点がどうも解せない。 旅費は次の記述の通り口座に間違いなく振り込まれていたのにだ。

>42検審の会計事務を行っている25地方裁判所において、22、23両年度における審査員等への旅費等の支払について確認したところ、42検審の延べ24,510人の審査員等に支払われた旅費等は全て金融機関の口座へ振り込まれていた。(38ページ)
>そして、請求書と支出済みの通知に関する書類とを突合するなどしたところ、38検察審査会では、振込先は全て審査員等の氏名と同一の名義の口座となっていた。(38ページ)


 この怪しい 「審査しない審査会」 への旅費はいくらぐらいあるのだろうか?

>前記のとおり、旅費等の支出済歳出額は22年度 2億6348万余円、23年度 2億5139万余円、24年度 2億3983万余円となっている。(40ページ)
>このうち、事件審査を行わなかった会議に係る旅費等の額は、22年度 6017万余円、23年度 6074万余円、24年度 5987万余円となっていて、また、流会等の際の出頭に係る旅費等の額は、22年度 146万余円、23年度 93万余円、24年度 86万余円となっている。(40ページ)


 この1年に約6,000万円が多いと見るか少ないと見るかは人により見解が分かれるところであろう。 ここで 「旅費等」 とあるのは日当も含まっているのであろうが、いずれにしろ我々の税金からの支出にかわりはない。 またこんな記述もあった。

>また、第1の2(3)に記載のとおり、検察審査会は、出頭した審査員等が11人に満たない場合には、会議を開き議決することができない。このように出頭した審査員等が11人に満たなかったことが、22年度27回、23年度15回、24年度15回あった。(40ページ)
>このように、流会になるなどした場合については、審査員等の出頭状況を記録する会議録は作成することとはされていない。(40ページ)


 流会になった審査会は審査をしていないから 「会議録は作成を義務付けられていない」 そうだ。 しかし出頭した審査員と補充員に旅費は支給しなければならないから、 「幻の審査会」 の存在は旅費請求書でしか確認できない、というわけだ。 一般人はそもそも会議録など見ることはできないのだから、幻か実在かを判断することは難しい。 たとえ 「幻の審査会」 の数がもっと多かったとしても、すべての旅費請求書を当たらないかぎり特定することはできない。 私は、流会になるのが前もって判ったなら出頭しようとしていた審査員も出席を取り止めるだろうと思っていたが、 「とにかく来てみてくれ」 と連絡もされないようだ。 せっかく行ったのに流会で泣く泣く引き返す審査員や補充員は、次から真面目に出席などしてくれるのだろうか?
 

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コメント
 
01. カッサンドラ 2013年10月22日 21:23:58 : Ais6UB4YIFV7c : glttGIfJko
当日になってみないと会議が開けるかどうか判らない、なんていうのは事務局の怠慢だ。 真面目に行った審査員は怒り心頭だろう。 遠距離通勤者だったらどう言い訳するのか?  かように審査員泣かせの事務が、はたして一般人相手だったのだろうか?

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