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PKA @PKAnzug
これと併せて、甲状腺のI-131シンチでは1メガベクレルくらい投与すること(特に副作用なし)、数ギガベクレルのI-131を投与しても鼻血吹いたりしないこと、体内には元々100ベクレル/kg程度のβ線放出核種があること、を知っておくと、いろいろ感覚的に入ってくるのではと思います。
あんまり神経質にならないのがいいのかな?
長崎大学アイソトープ実験施設から
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/nuric/ri4.htm
アイソトープ治療
ここでは131Iの経口投与による甲状腺癌の内照射療法について説明します。
(1)ヨウ化ナトリウムカプセル
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/nuric/image/ri4_4.gif
ヨウ化ナトリウムはカプセル剤になっており、通常は2カプセル、総放射能3.7GBq(ギガベクレル)が投与されます。 これは一般のシンチグラム検査の際に投与されるアイソトープ量の約100倍に当たります。 しかし、γ線を遮蔽するため鉛の容器に入れられているので、容器の持ち運びの際に被ばくすることはありません。
(2)壊変の原理
131Iは投与後すみやかに甲状腺に蓄積し、β線およびγ線を放出しながら 131mXeという別の原子核に変化します。 ここで放出されるβ線の飛程は2mmと短く、周囲の癌組織に損傷を与えます。 これを利用するわけです。この壊変の半減期は8.02日、すなわち8日たてば放射能は半分に減っていることになります。 ついで131mXeは弱いγ線を放出し、11.84日の半減期で放射能を持たない安定同位体である131Xeに変化します。
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/nuric/image/ri4_5.gif
(3)ヨウ化ナトリウムの吸収・分布・代謝・排泄
すべての薬物は吸収・分布・代謝・排泄の運命を辿ります。
吸収されたヨウ化ナトリウムのうち、90%は8.4時間以内に尿から排泄され、残り10%は甲状腺に蓄積するものと考えられています。 蓄積したヨウ化ナトリウムはその後ゆっくりと代謝を受け、排泄されていきます。 この代謝・排泄に要する半減期を生物学的半減期と呼び、ヨウ化ナトリウムの生物学的半減期は138日です。
一方、(2)で述べたような放射壊変に伴う半減期は物理的半減期と呼んで区別されます。
吸収したうち90%が8.4時間以内に排泄されること、物理的半減期が8.05日であること、を合わせ考えると、 投与後、早い期間(1-2日)のケアにおける放射線防護が重要です。
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/nuric/image/ri4_6.gif
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