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アベノミクスの主眼は格差拡大にあり
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/625.html
投稿者 中川隆 日時 2015 年 7 月 19 日 07:32:18: 3bF/xW6Ehzs4I
 

(回答先: 先進国で有数の貧乏国民になりつつある日本人 投稿者 中川隆 日時 2015 年 5 月 03 日 11:24:20)


アベノミクスの主眼は格差拡大にあり−−森永 卓郎

アベノミクスに対して否定的な立場を明確にする一人が、テレビのコメンテーターでもお馴染みのエコノミスト、森永卓郎氏だ。森永氏はアベノミクスの目的を、経済格差の拡大と言ってはばからない。


加速する格差のグローバル化

 今から10年以上前、筆者は、森永卓郎氏の著書『年収300万円時代を生き抜く経済学』(知恵の森文庫)を読み衝撃を受けたが、今の現実は、同書の「予言」通りの方向に進みつつある。そして、アベノミクスによって、この状況がさらに悪化するというのが、森永氏の見立てだ。

 「あの本を出したときは、『頭がおかしい』って周りから言われました。ところが今や、年収300万円でも御の字の時代です。要するに、本質的な問題は10年前から何1つ変わっておらず、安倍内閣は、小泉内閣の構造改革政策と同じことをやろうとしているわけです。この政策の進展で、弱者にとってより悲惨な未来が訪れると思いますね」

 確かに、「3本の矢」からは経済的弱者の姿が浮かび上がって来ない。アベノミクスが続くことで、日本の経済格差が広がる可能性は否定できない。

 「可能性というか、アベノミクスは格差を押し広げるのが本来目的だと思いますね。表向きは誰もそれを口にしませんが、テレビでご一緒した人たちは皆、裏では『そんな社会を作りたい』と言っていますから」

 ちなみに、ここで言う「皆」とは、政治家や政権に参加するエコノミストたちのことを指しているのだろう。そして、彼らが欲する「社会」とは、米国的な格差社会を意味するものでもある。

 「米国や中国は、実質的に日本よりはるかに厳しい格差社会。それを、『グローバルスタンダード』と称して、日本に持ち込もうとしているのがアベノミクスの実態です。要するに、アベノミクスの推進派は、日本の社会を、エリート層が金の力で人をこき使う世界にしたいだけなんです」

 「戦後における日本社会の特殊性というのは、社会的な強者であるエリートの家にも、お手伝いさんや子守りがいなかったこと。それって世界的に希有な例なんです。だからこそ、日本は、『人類史上、最も成功した社会主義国家』と評されてきたわけで、そう言われるほど平等な社会だった。そんな社会を瓦解させ、一部のエリート層が運転手やら、メイドさんやら、ボディガードやらを雇えるような社会にする。それがアベノミクスの真の狙いと見るべきです」

乱世を望む弱者の群れ

 ほんの20年前に比べてもレベル低下が著しい今日の政治家や財界人が、自らがエリートであるという前提で「格差を欲する」というのも嫌な話だ。ただし、政治家ばかりも責められない。有権者のほうにも、民主国家の致命傷となりかねないレベルダウンの傾向が見られるようなのだ。

 森永氏はため息混じりにこう語る。

 「本来なら、経済的な弱者が平等政策を唱える政治家を支えるのが当たり前です。ところが日本の有権者は、それと真逆の行動を取ってきた。小泉内閣のときも、安倍内閣の今も、低所得層が圧倒的に『弱者切り捨て』の構造改革を支持するんですよ。おそらくこれは、視野の狭さによるものでしょう。自分の近くにいる課長とか部長を見ている分には、自分と大した格差は感じませんから。ただし、世の中には、年収何億円・何十億円の勝ち組がいる。自分の半径5b以内のモノしか見ていないと、その姿は見えてこないんです」

 「ですから、多くの若者や経済的弱者が腹を立てる相手は、正社員で高給を取っているような人たちでしかなく、日本の年功序列的な体系や正社員優遇の体系を打ち壊しさえすれば、自分たちが上に上がれると錯覚してしまう。実に、嘆かわしい状況です」

 これは、経済的な「乱世待望論」と言えるだろう。しかも、恐ろしいことに、同様の錯覚は日本外交をめぐる世論にも影を落としているようだ。

 「今の構造改革賛成派は安全保障上の右派であるケースが少なくありません。ですから、戦争を是が非でも回避しようという考えはさらさらなく、逆に戦争になって社会がばらばらになれば自分たちに浮き上がるチャンスがあるとすら考えてしまう」

 「もちろん、現実に戦争が起きれば、低所得層から戦場に送られて、命を落とすことになるのは、米国の例を見れば明らかなんです。そんな簡単なことに、なぜ気付かないのか不思議でなりません」

 格差の拡大が続けば、国内需要全体は縮小し、国内経済の体力は落ちる。一方、戦争待望論がにわかに沸き起これば、対外関係は確実に悪化する。これは、日本の将来にとって決して良いことではない。「勝ち組」の人士たちは、その辺りのことを、どう考えているのだろうか。

 「お金持ちの人たちは、何かあっても、いつでも日本から逃げられる――そう考えているだけだと思いますね。ただし、現実には海外で活躍できる人は少数派なので、これも錯覚なんですが」
http://net.keizaikai.co.jp/archives/7384  

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コメント
 
1. 2015年7月25日 08:02:03 : b5JdkWvGxs

森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 若年層負担減は本当か
http://wjn.jp/article/detail/1508609/

週刊実話 2015年7月30日 特大号


 7月2日に政府税制調査会が総会を開き、20年ぶりとなる所得税の抜本改革に向けて1年間の議論をスタートさせた。委員からは、「所得水準の低い若年層の税金や社会保険料の負担が大きすぎる」という意見が出され、若年層の負担減にどのように所得税制全体を変えるのかが最も大きな課題となっている。

 税制調査会の問題意識は正しいと思う。例えば、所得税の課税最低限の国際比較をみると、夫婦2人世帯の場合、日本の157万円に対して、アメリカ203万円、イギリス152万円、ドイツ291万円、フランス356万円となっている。つまり、日本はイギリスと並んで、世界で最も低所得者に冷たい税制を採る国になっているのだ。

 また、低所得者の負担率も非常に高い。課税最低限を超えた人にかかる税率は、所得税5%・住民税10%の合計15%で、これに厚生年金保険料9%、健康保険料5%、雇用保険料0.5%を加えると、実に給料の30%が税金と社会保険料で持って行かれるのだ。日本はすでに重税国家になっていると言ってよい。

 しかし、私には今後、若年層の負担減が行われるとは到底思えない。理由は二つある。一つは民主党政権時代に導入された子ども手当を、自民党が政権をとってからすぐに廃止したことだ。もし本当に若年層の負担減をする気なら、子ども手当廃止などしないだろう。

 もう一つは、派遣法の改正で採用した理念と逆の法改正だ。派遣法では、正社員から派遣への代替防止と派遣労働者の正社員化という理念の下で、派遣社員を臨時的・一時的労働者と位置付け、派遣期間を3年に限定した。しかしそのことによって、派遣労働者は3年ごとに職場を変わる流浪の旅に駆り立てられることになってしまったのだ。だから今回も、実際には中高年や高齢層の負担を増やすことになるのだろう。

 ターゲットは二つあるとみられる。一つは配偶者控除の廃止だ。専業主婦やパートタイマーを抱えている中高年世帯の税負担を増やすのだ。

 第二は公的年金等控除の廃止、あるいは縮小だ。現在、公的年金の給付は雑所得の扱いになっていて、年金の額に応じて最低70万円から最大で155万5000円の控除がある。このほかに基礎控除や配偶者控除もあるから、かなりの部分の年金生活者は所得税を一切支払っていないのだ。控除を縮減すれば、今後爆発的に増えていく高齢者からどんどん税金を集められるようになる。

 政府がこうした増税策に走るとみられるのは、2020年に基礎的財政収支を黒字化するという目標があるからだ。

 だが、本当に税負担を増やすべきは、中高年や高齢者なのだろうか。国民生活基礎調査によると、生活が「苦しい」とした世帯は62.4%だったが、高齢者世帯も58.8%が苦しいと答えており、決して余裕があるわけではない。

 一方、富裕層の所得の多くは金融所得が占めている。ところがその所得にかかる税金は20%の分離課税で、庶民よりもずっと低い税率になっている。だから、所得税の抜本改革を行うなら、分離課税をなくして、すべての所得を合算して課税する総合課税にすべきで、そこで生まれた税収を若年層に回せばよいのだ。


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