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この米国政府の戦略文書は、かつてCIAを統括する米国大統領直属の国家安全保障会議NSCの議長で、同時に東アジア担当者であり(クリントン政権)、後に安全保障担当の国防次官補であったジョセフ・ナイが、米国上院下院の200名以上の国会議員を集め作成した、対日本への戦略会議の報告書である。
その内容は以下の通り。
1、東シナ海、日本海近辺には未開発の石油・天然ガスが眠っており、その総
量は世界最大の産油国サウジアラビアを凌駕する分量である。米国は何として
もその東シナ海のエネルギー資源を入手しなければならない。
2、そのチャンスは台湾と中国が軍事衝突を起こした時である。当初、米軍は
台湾側に立ち中国と戦闘を開始する。日米安保条約に基づき、日本の自衛隊も
その戦闘に参加させる。中国軍は、米・日軍の補給基地である日本の米軍基地、
自衛隊基地を「本土攻撃」するであろう。本土を攻撃された日本人は逆上し、
本格的な日中戦争が開始される。
3、米軍は戦争が進行するに従い、徐々に戦争から手を引き、日本の自衛隊と
中国軍との戦争が中心となるように誘導する。
4、日中戦争が激化したところで米国が和平交渉に介入し、東シナ海、日本海
でのPKO(平和維持活動)を米軍が中心となって行う。
5、東シナ海と日本海での軍事的・政治的主導権を米国が入手する事で、この
地域での資源開発に圧倒的に米国エネルギー産業が開発の優位権を入手する事
が出来る。
6、この戦略の前提として、日本の自衛隊が自由に海外で「軍事活動」が出来
るような状況を形成しておく事が必要である。
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