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焦点:米政府の精鋭「ツイッター軍団」、つぶやきで世論形成
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/257.html
投稿者 やきとり 日時 2013 年 11 月 04 日 19:05:53: GfhHtT9OcD0u.
 

ロイター  2013/11/4 17:25

http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20131104-00000007-biz_reut-nb

[ワシントン 3日 ロイター] -オバマ米大統領の看板政策、医療保険改革法(オバマケア)をめぐって様々な報道が飛び交う中、ホワイトハウスは見過ごせないある1つのニュースを目にした。

NBCが報じたそのニュースは、オバマケアの下でも加入済みの保険は継続できるとされていたのが、実は大統領による「行き過ぎた約束」であり、多くの国民が保険の変更に迫られることを大統領はあらかじめ知っていたという内容だ。

これに対し、政府高官らは即座にツイッターで一斉に反撃を仕掛けた。ツイッターはすでに、世論形成やメディア報道への反論という点で、米政府の有力な武器になっている。

約9500人のフォロワーを持つアーネスト大統領副報道官は、複数のツイートを展開して反論。ホワイトハウスのスタッフらもこれに続き、NBCの記事に関して十数回以上ツイートやリツイートを繰り返し、保険会社が現行のプランを変更しない限りは、オバマケアで国民に何らかの変更を求めることはないなどと訴えた。

ツイッター分析ツール「ツイトノミー」によると、アーネスト副報道官のメッセージは166回リツイートされ、さらに16万4000人の目に触れたことになるという。

大統領がオバマケアをめぐって国民をミスリードしてきたのか議論は尽きないが、ツイッターは米政府にとって、日頃の記者会見と同様に重要な情報伝達の手段になった。プレスリリースよりも迅速で、ケーブルテレビでコメントするよりも多くの人に直接メッセージを投げかけることができるからだ。

米政府は7月以降、追加で十数人のスタッフに公式アカウントを与え、ツイッター上での露出をこれまでの倍にした。米政府の「ツイッター軍団」は、議員や官僚を巻き込んで過熱する「つぶやき戦争」において、中心的な役割を担っている。

ソーシャルメディア関連で大企業へのコンサルタント業務を行うLevickの専門家、ピーター・ラモッテ氏からは「組織としてホワイトハウスほどツイッターに卓越した集団は他に類を見ない」との意見も上がった。

<無益なつぶやき>

オバマ政権のツイッターアカウントの中で最も有力な「@BarackObama」は、3900万人以上がフォローしている。実際の管理運営は、オバマ氏自身でもスタッフでもなく、政府と密接な関係を持つ大統領の支援団体が行っている。

他にもカーニー報道官は2010年以降、「@PressSec」のアカウントでつぶやきを開始し、これまでに45万人以上のフォロワーを集めている。またホワイトハウスの専属カメラマン、ピート・ソウザ氏にも9万2000人のフォロワーが付いている。

エリック・シュルツ副報道官は、政府はツイッターをリアルタイムの情報伝達手段として認識しているとし、これによって多くの国民に政府の考えを示すことができるコメント。先月16日間にわたって政府機関が一部閉鎖された際には、政府は共和党のベイナー下院議長が事態打開のための投票に応じるよう求める機運を高めるため、ツイッターを利用した。

ベイナー下院議長はABCの番組に出演していたが、ベイナー氏のインタビュー放送中からホワイトハウスはツイートを開始。この日、同氏のインタビューに関しての米政府のコメントはこのツイッターのみだった。

大統領の上級顧問ダン・ファイファー氏がベイナー下院議長を批判したツイートは5万5000人のフォロワーに届き、126回リツイートされてさらに7万人以上の目に触れた。カーニー報道官も同様のツイートをし、何度もリツイートを重ねて20万人以上に届いた。

ただ、前述の専門家ラモッテ氏は「本質的には(相手に)公衆の面前で恥をかかせているのと同じ」と指摘。確かにツイッターでの攻防によって、国民の間で政治に対する議論が盛り上がることはほとんどないようだ。

<ツイッター戦略の危険>

ブッシュ前政権時代にアドバイザーを務めたこともあるテビ・トロイ氏は、ツイッター戦略には危険もはらんでいると指摘。ツイッターは国民に何かを訴える際の大切なツールである一方、「一定の礼儀作法は必要だ」とし、ホワイトハウスの品位を守ることも重要だと話す。

同氏によれば、以前はホワイトハウスから発信する全てのメッセージに、複数の承認手続きが必要とされていた。

ラモッテ氏によると、ツイッターに詳しくないホワイトハウスのスタッフには、「個人攻撃はするな、面白くウィットの利いたツイートをせよ、知性豊かで情報に富んだ情報発信をせよ、大統領や政府を問題に巻き込む発言はするな」といった指示が与えられている可能性が高い。

セキュリティ面でのリスクもあるという。ハッカー集団のシリア電子軍は先週、オバマ政権のアカウントの1つを管理する団体が利用するURL短縮サービスを一時的にハッキングした。

今のところホワイトハウス関係者らによるツイートはバランスを保っているようだが、ラモッテ氏は度を越した発言が飛び出すのは時間の問題だとみている。「いずれ誰かが政府の方針とは異なるメッセージを発信し、報道官が撤回するという一幕が繰り広げられるだろう」と述べた。

(原文執筆:Roberta Rampton、翻訳:梅川崇、編集:宮井伸明)  

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