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↑Wiki「ヒメアカタテハ」より。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%86%E3%83%8F
昔からヨーロッパの人々は、ヒメアカタテハ(Vanessa cardui)というきれいなチョウが毎年夏の終わりごろ姿を消すことに首をかしげていた。気候が寒くなると、すぐ死に絶えてしまうのだろうか。最新の研究の結果、驚くべき事実が明らかになった。このチョウは毎年、ヨーロッパ北部とアフリカの間を旅しているのだ。
研究者たちは、精巧なレーダーを使って得られた結果と、ヨーロッパ全土のボランティアから寄せられた多くの目撃情報とを総合した。それによって、ヒメアカタテハは、夏が終わるころ何百万羽という群れを成して南へ渡ることが明らかになった。その大多数は高度500メートル以上の所を飛ぶので、ほとんど人目につかないのだ。このチョウは、都合のよい風を待ち、それに乗って平均時速45キロで長旅をする。毎年のこの渡りは、北は北極地方にほど近い所から南は熱帯の西アフリカまでの、1万5,000キロにも及ぶ。これは北アメリカのオオカバマダラの渡りのほぼ2倍に相当する。ヒメアカタテハは一往復の旅を6世代に渡って行う。
英国のヨーク大学のジェーン・ヒル教授は、「ヒメアカタテハはひたすら飛び続け、繁殖し、移動する」と説明している。群れ全体がこうした過程を経ながら、毎年、ヨーロッパ北部からアフリカまで行って再び戻って来るのだ。
「この小さな生物は、体重が1グラム弱で、脳もピンの先ほどの大きさしかなく、経験を積んだ年上のチョウから学ぶ機会も全くないのに、壮大な大陸間の渡りを行なう」と、チョウ類保護団体の調査主任リチャード・フォックスは述べている。また,この昆虫は「かつては、風のなすままに導かれて英国の厳しい冬に進化の過程どおり死ぬ、と考えられていた」とも述べている。しかし、今回の研究の結果、「ヒメアカタテハ高度な本能によって渡りをすることが分か」った。
ヒメアカタテハは日本全土でふつうに見られる。もし、見かける機会があったなら、ちょっと足を止め、その数センチ足らずの小さなチョウの驚くべき能力に思いをとめて欲しい・・・ナ ww
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