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産経新聞
2013.6.24 08:50 (1/2ページ)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130624/trd13062408550008-n1.htm
サバやイカの生食による食中毒の原因となる寄生虫のアニサキス。かつては漁村など漁獲地に近い地域に多い食中毒だったが、最近は都市部での患者も増えている。アニサキスによる食中毒は、冷凍や加熱など調理法の工夫のほか、よく噛(か)んで食べることでも予防が可能だ。刺し身は柔らかいためあまり噛まないで食べる人も多いが、しっかり噛んで食べるようにしよう。(平沢裕子)
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◆患者は年3千人?
アニサキスは、鯨やイルカなど海洋哺乳類の胃の中で成虫になる寄生虫。幼虫がサバやスルメイカなどに寄生し、それを生で食べることで食中毒を起こす。幼虫は魚介類が生きているときは内臓に寄生しているが、水揚げされた後は筋肉(身の部分)に移動。刺し身などを生食したとき、よく噛まないと幼虫が生きたまま胃や腸まで行ってしまう。すると、幼虫は人の胃や腸の中で暴れ、歯で胃の粘膜を突き破ったりする。おなかが痛くなるのはこのためだ。
食品衛生法では医師が食中毒患者を診察したら最寄りの保健所に報告するよう定めている。厚生労働省によると、平成20年に14件だったアニサキスによる食中毒は24年は65件と約5倍に増加。東京医科大学病院渡航者医療センターの浜田篤郎教授は「アニサキスによる食中毒は強い痛みを伴うが、多くは約1日で痛みがなくなる。病院を受診しない人も多く、実際の患者は年間2千〜3千人はいるだろう」と指摘する。
東京都の場合、21年までは年間1、2件だったが、23年は10件、24年は22件と急増。都福祉保健局は「鮮魚の冷蔵技術の進歩などで都市部でも冷凍でない新鮮な魚介類が手に入るようになり、以前は加熱して食べていた魚介類を生食する人が増えた。また、医師の診断技術の向上で以前は原因不明だった食中毒がアニサキスが原因と特定できるようになったこともある」と話す。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130624/trd13062408550008-n2.htm
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◆ルイベやタタキで
幼虫が寄生するのは、サバ、サケ、スルメイカ、イワシ、サンマなどがよく知られる。このほか、アジやカツオ、キンメダイなどへの寄生も確認されている。
アニサキスの幼虫は加熱や一度凍らせることで死滅する。オランダでは40年以上前、酢漬けなどで生食するニシンについて、「マイナス20度以下で24時間以上の冷凍」を法律で義務付けた。これにより、今ではアニサキスによる食中毒はほとんどないという。
米国でも生食する魚介類は冷凍処理するよう勧告している。ただ、一度凍らせると食感などが変わる可能性があり、日本で同様の対策を取るのは難しいとみられる。
幼虫は白色で約1センチ、肉眼で見ることができる。シメサバなど酢じめにしても幼虫は死なないが、サケやマスを凍ったまま味わう北海道の郷土料理「ルイベ」や刺し身を細かく刻むタタキは、食中毒対策にもなる調理法だ。
刺し身用のアジやイワシを家庭で調理するときは内臓を早めに取り除き、幼虫がいないか目でよく確認することが大切だ。
浜田教授は「O(オー)157など細菌による食中毒を防ぐには加熱など調理の工夫が必要だが、アニサキスによる食中毒はよく噛んで食べることでも防ぐことができる。生魚を食べるときはよく噛むようにしてほしい」と話している。
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