http://www.asyura2.com/12/warb9/msg/764.html
Tweet |
http://www.janjanblog.com/archives/41874
無念の「蟻の兵隊」逝く(JANJAN Blog)
2011年 5月 30日 16:52
ドキュメンタリー映画『蟻の兵隊』(監督・池谷薫)の主演・奥村和一さん(86歳)が5月28日亡くなった。彼は45年8月15日の敗戦後も、中国・山西省に残留し共産党軍と戦った日本軍残留兵士2600人の中の一人であった。
戦後も中国では内戦が続き山西省では国民党系の軍閥・閻錫山(えん・しゃくざん)が支配ていた。日本の第1軍司令官・澄田四郎中将らは戦況不利な閻錫山と安全や帰国を条件に残留要求の密約に合意し2600人を残留させたのである。その後、奥村さんは1948年に人民解放軍の捕虜となり1954年に帰国した。
しかし、帰国すると「敵前逃亡」扱いで軍籍を抹消され、軍人恩給さえ支給されなかった。彼は『自願ではなく軍命だったと』訴え裁判も起こしたが敗訴した。澄田賚四郎や山岡道武元参謀長は国会に参考人として呼ばれたがは、「軍命」である事を否定したのである。そのドキュメンタリー映画が『蟻の兵隊』であり2006年度香港国際映画祭人道に関する優秀映画を受賞した。
これは「ポツダム宣言」違反であり「誰が好きこのんで残留するか!」とどんなに悔しかったことであろうか。彼らは金ではなく「名誉回復」が欲しかったのである。
ご冥福をお祈り申し上げます。
記者のHP:http://serinobu.jimdo.com/
<参照>
蟻の兵隊 予告編
http://youtu.be/V8MK9oaqIbA
==============================================
(「しんぶん赤旗」 2012.08.15 日刊紙 5面)
--------------------------------------
【関連記事】
書評『終わりなき闘い〜山西省に残留させられた兵士たち』(JANJAN Blog)
2012年 6月 19日 09:02 芹沢昇雄
http://www.janjanblog.com/archives/74812
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。